申し訳ないとは思ってる
おはよう。
昨日から部屋に一人増えたよ。何でだろう?
乳母さんの他に新しく部屋にずっと居ることになったのは男の人。
よく見えないけどこの雰囲気知ってる、ツンデレ君だ。
多分、実年齢で言えば僕と同い年か少し下ぐらい。だから君付けでも問題は無い。
ツンデレ君が来たことで、乳母さんは机をベビーベッドの横に持ってきてそこで会話するようになった。
二人で会話しながらずっと視線がこっちに向いてて少し怖い。
でも良いこともある。
近くで会話してくれるおかげで最近は言葉が分かるようになってきた。
今まではよく分からない音の羅列だったけど、最近はちゃんと音に意味がある感じがする。合ってるのかは分からないけど。
……と。
話に少し意識がそれ始めてる。
今なら多少変な動きをしても問題無い。
日本にはこんな諺がある。
“三度目の正直”ってね。
…………ごめんて。
■ロ■ロ■
やったね僕、家族が増えるよ!
と言うことで更にもう一人増えました。うーん。
諺は一つだけじゃない。
僕は“仏の顔も三度まで”って諺を忘れていたみたいだ。
でも収穫はあった。
三回目、僕は体の中に違和感を感じた。
真夏に冷房が効きすぎている店内に入って汗が冷えた瞬間の、これから痛くなりますよってタイミングみたいな、変な感覚。
しかしどうしよう。
感覚は分かったけど動かし方が分からない。
しかも今度は少し動くだけでも三人の目線がこっちを向く。
因みに三人目は金髪の女の人だ。
今度やったら流石に駄目だろうし、困った。
ってそうか、吹き飛べ以外で試せば良いのか。
と言うことで僕は体の中に向かって『動け!』と念じてみた。
──まずいまずいこれはまずい。
物凄くお腹が痛い。
確かに動けとは言ったし変な感覚だったけど本当にお腹壊すなんて思わないじゃん!ごめんて!
あ、もうダメだ。あー、もう……あ〜。
赤ちゃんは我慢なんて出来ないのさ。
思えば今までも垂れ流しだったな。知らないフリしてたけど。
出てしまったものは仕方が無い。
それにこんな近くにいれば泣かなくても分かってくれるので僕は静かに恥に耐え忍ぶだけだ。
一気に顔が熱くなった。
なんかクラクラするし少し酸欠気味だ。こんなに緊張しいだっけ僕。
もう……なんでも、いい……や。
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