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あの、ほんとごめんなさい



『この世界の住人は当然のようにやっていたらしい。それまで、俺と仲間の魔法が同じ威力だったことで気付くのに遅れたことは誰にも責めれまい』

『会得してからは、最も簡単と言われる【火球(ファイアボール)】でさえ驚異となるレベルで火力が上がった』


読めば読むほど、この人が強いってことが分かる。

ファイアボールか〜僕にも打てるかな。早く試したい。

しっかし、ただの呼吸法をここまで言うなんてよっぽどだな。

物は試しということで。

吸ってー、吐いてーまた吸ってー……。

おっとこれはダメなやつじゃない?

体内の魔力が制御出来ないくらい暴れてる。このままだとヤバい予感しかない。

でもどうしよう。


「ヒカル様っ!?」

「あっ。えと、どうしようこれ?」

「どうしようじゃないですよ。っこれ魔力暴走……と、とにかく魔力を外に!」


そんなの言われても分からないけど!?

うーん、魔力を外に……あ、魔法打てば行けるかな。

でも魔法なんて知らない、し……。

ちょーど読んだばっかりだった。けどこの書き方的にとんでもない威力が出るんじゃ、とか心配してる場合じゃ無い。

そろそろ本格的にマズい。


「ふっ、【ファイアボール】!」


爆発とか目の前で見たことは無いけど、きっとこんな感じなんだろう。

爆音と凄まじい光。そして激しい衝撃。


あまりの衝撃に手が痺れてる。

衝撃のせいなのか書斎には埃が舞って視界が悪い。あ、そっか、眩しくて目もやられてるんだった。

耳もまだキーンとしてる。

あれ、金髪のお姉さんがいる。騒ぎがバレちゃったみたいってうわっ。

ちょ、いきなり抱えないで! ってそのまま飛ばないで!?


■ロ■ロ■


そして今に至る。


「つまり、ヒカルが勝手に一人で魔法を使おうとして暴走した。隠れてやるためにわざわざ賄賂まで渡して黙って貰っていたと」

「…………ハイ」


こんなに怖いお母さん初めて。

助けて! って言いたいけど悪いのは完全に僕だから何も言えない。


「はあ……」

「ゴメンナサイ」

「とにかく、怪我がなくて良かったわ」


かなりやらかしたし一発くらい殴られるかと思ったけど、お母さんは僕の頭を優しく撫でてくれた。

あまりにも優しく撫でてくれるもんだから少し泣きそうになる。

少し反省しよう。いや、あんなに暴れるとは思わなかったし仕方ないけど。


「魔法が使いたいなら教えてあげるから。何かするときは相談して?」

「うん」

「あと、明日からニャシーについてもらうから」

「え?」

「暫くは何する時もニャシーと一緒にいるように」


ええええ。

それはちょっと、勘弁してほしいんだけど。

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