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またやらかした



あんなの読んじゃったら直ぐに試したくなるのは当然な訳で。

今日もグラルドさんと訓練する日だったけど、午前で終わりにしてもらった。

ちょっと急いでお昼ご飯を食べて、また書斎に向かう。

扉には当然護衛の人がいるけど、ラッキーなことに昨日と同じ人だ。


「……これは」

「僕のせいで怒られるのは申し訳ないから」


口止め料としてクッキーを渡す。

ニャシーさんお手製のクッキーはとても美味しい。……別のもの渡せばよかったかな。

いや、今はそれよりあの本を読まないと。

あとでクッキー焼いてもらおう。そうしよう。


書斎を利用するのは僕たち家族だけ。

今家にいるのはお母さんだけだし、お母さんは自室に本が沢山あるから書斎に来ることは無いだろう。

今ここは僕が占有できる。

さて、では早速読んでいきますか。


■ロ■ロ■


「分かった。介錯はしてやる」

「待って待って待ってちょっと待って!」


あぁ完全にやらかした。

確かにやらかしたけどそれはやり過ぎだから剣を下ろしてお願い!


「ですがヒカル様、コイツは職務を放棄して」

「僕の命令だから! 全部悪いの僕だから!」


お願いだから落ち着いて!


「…………ヒカル」

「はい」

「詳しく、聞かせてもらえる?」

「……ハイ」


お母さんが笑顔のはずなのに超怖い!


ちょっと時間を巻き戻して、書斎に入った直後。

僕はあの本を読んでいた。

本に書かれていた内容は割と簡単で、この世界に魔力という物質があること、その認識方法や効率的な使い方。

あとは、この人が実際に使った技や見聞きした知識が羅列されていた。

その中の一つに気になるものがあった。


『魔力を扱うにあたって、呼吸も一つ大事な要因となる。地球出身だからか分からないが、どうやら俺は無意識のうちに魔力を取り込まないで呼吸していたらしい』


意識して呼吸するだけでいいらしいと書いてあったから僕は早速試してみた。

体内の魔力を意識して、空気に満ちている魔力をハッキリ知覚する。

そして全身から力を抜いて深呼吸。


ここでアクシデント発生。

大きく息を吸って、吐いて、また吸った瞬間、僕の体内にあった魔力がドクンと動いたんだ。

あ、これヤバいやつ。と思ったけど時すでに遅し。

僕は暴れる魔力を制御出来ずに書斎の窓をぶち壊した。

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