ヒカル・エクスウェルです!
お久しぶりです
誤字脱字や感想などお待ちしております
「エクスウェル家が次男、ヒカル・エクスウェルです!」
あの時と同じ王城で、同じ言葉。
今度はちゃんと言えた。
また舌っ足らずな発音で顔を赤くすることは無い。
今思えば、三歳の身体でペラペラ喋る方がおかしかったけど。……今でも十分おかしいとかは思っても言わない。
年を越して僕はめでたく六歳になった。
六歳になると、また色々とやることがあるらしい。三年前みたいにね。
なんでも国を挙げてお祝いをするんだとか。
その年まで子供が無事に生きられたことを感謝するお祭りらしい。
その一環として、僕みたいな貴族の子供たちは王様に挨拶をする。
これからは正式に貴族としての生活が始まる。行事にも出席しなきゃいけないとお父さんから聞いた。
正直面倒だけど、義務だから仕方ない。
子供たち全員の挨拶が終わって王様が退席する。
これで儀式は終わり。さっさと帰ろう。
「改めて、ご苦労だった。ヒカル」
「お父さん」
王都にある別宅への帰り道。
馬車の中でお父さんから労いの言葉を貰う。
お父さんと顔を合わせる機会は多くない。別に嫌いって訳じゃないけど、2人きりの空間は少し気まずい。
「…………」
「……」
お父さんの顔が渋い。
多分、僕がパパって呼ばないから。
最初は怖い人のイメージが強かったけど、全然そんなこと無かった。子供にはとことん甘い。
勿論僕だけじゃなくてお兄ちゃんやお姉ちゃんにも。
「……パパ」
「ん、なんだ?」
ここまで嬉しそうな顔をされると、呼んでもいいかって思ってしまう。
少し恥ずかしいけど、肉体は六歳だし何も問題はない。
「この後の予定ってどうなってるの?」
「今晩、王家主催の晩餐会がイルドネリフ公爵の邸宅で行われる。そのあとは2,3日滞在したら領都に戻る」
晩餐会。
子供たちの、と銘打っていても内容は変わらない。
貴族たちの腹の探り合いの場。自由参加だったら喜んで辞退したんだけど、あいにく王家主催だ。
でも悪いことばっかりじゃない。その晩餐会にはお兄ちゃんも警備として参加しているらしい。
「お兄ちゃんもいるんだよね?」
「あぁ。見習いとして室内の警備をしている」
それが聞けてなにより。
お兄ちゃんとは長期休暇の時にしか会えなかったから久しぶりの再会になる。
あぁ、夜が楽しみだ。
1年ほど失踪してました
毎日投稿を目指して燃え尽きて、中々次の話が投稿できずにダラダラと……
ストックも無いし最近全然書いてないのでまた失踪する可能性大ですが、温かく見守って頂けると嬉しいです
感想などお待ちしております!ではでは




