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よく知らないけどすっごい構ってくれる親戚みたいな



おじいちゃんと、おばあちゃんはしばらくこの家にいるみたい。

お母さんとそんな話をしていた。


けど、正直僕にとってはそこまで関係の無い話だ。

色々な話をし始めて段々眠くなってきた。



■ロ■ロ■



僕には関係ない。

そう思っていた時期もありました。

おじいちゃん達と会ってから一週間くらい。僕は寝る以外のほとんどの時間をおじいちゃん達と過ごしていた。


きっかけは多分、僕が寝ちゃった次の日。

おじいちゃんが僕を抱っこした。

その時に何故か僕の体のあちこちを触って、凄い厳しい顔をしてた。

誰もその理由が分からなくて首を傾げていたんだけど、それからはずーっとおじいちゃんが近くにいる。


というか、何をするにも僕を抱える。なんで?


よく分からないけど僕にとってはいい事だった。

おじいちゃんは家の中をよく動く。

それで色々な人と喋っている。


家の隅々まで歩くもんだから、この一週間で家の間取りとかは把握出来た。

書斎もあった。

沢山並べられている本を見てちょっとテンションが上がったのは仕方ないと思う。


お母さんは最初、僕が泣かないか心配していたらしい。

確かにおじいちゃんの顔はとても、その……厳つい。

この部屋に入ってきて何も言わずに僕の顔を凝視した時は何事かとびっくりしたくらい。


僕も正直泣くかと思った。

でも全然平気だった。家族だから、というのはあるかもしれない。

それに、おじいちゃんの手はとても優しい。

落ちないようにしっかり抱っこしてくれるのだけど、それがとても優しくて安心する。

抱っこされたまま寝ちゃったこともチラホラ。


少し気になるのは、たまにおじいちゃんが僕の顔を凝視すること。

しかもその目がなんというか、悲しそうな感じで。

見つめられるとちょっと居心地が悪かった。


あぁそれと、ずっとおじいちゃんが僕を抱っこしてるからお兄ちゃんがとても悲しそうにしてた。

おじいちゃんが帰ったら存分に甘えよう。


そんなこんなで、今日も僕はおじいちゃんに運ばれて今は外にいる。

抱っこされるとおじいちゃんの背の高さを実感する。

いつも見ているはずの景色がまた少し違ったものに見得るのはとても楽しい。


「……じじ?」


おじいちゃんのことはじじと呼んでいる。

この体になってみて、ママとかじじの喋りやすさを実感してる。


「ヒカル。……自由に、生きなさい」


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