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お父さん



おはよう。

目が覚めたら色んな人に囲まれていた。

乳母さんやお兄ちゃん、ツンデレ君の他に見たことの無い人が数人。


「ヒカルっ!」

「ぁい」


僕が反応する前にお兄ちゃんが抱っこしてくれる。

心なしかいつもより安心する。

お兄ちゃんに抱っこされながら部屋を見渡す。


いつもとは違う部屋。とても大きい。

それに人が沢山いる。


「……相変わらずヒヤヒヤさせる」


男の人が近付いてきた。

見たことの無い人。だけどなんだろう、不思議な雰囲気。

初めましてだけどきっとこの人が僕のお父さんだ。


「無事で良かった」


でっかい手が伸びる。

ちょっと雑に頭を撫でられた。

これはこれでいいな。お兄ちゃんとはまた違った良さがある。


「お父様、侵入者はどうなったのですか?」

「消えた。捜索隊を派遣してはいるが、見つからない可能性が高い」

「そう、ですか」


あの男の人、逃げたんだ。

窓の外に吹き飛ばしたのに凄いな。


「しばらく家の警備を増強する。私も留まるから安心しろ」

「うん……」


まだ不安そう。

こういう時何も出来ないのはもどかしいな。


でも周りの人はかなり安心してるらしい。

お父さん、強いのかな。

色々気になることはあるけど、眠気が……も、寝る……。



■ロ■ロ■



……これはどう言う状況だろう。

起きたらベビーベッドじゃない場所で。

隣にはお兄ちゃんが寝てる。

寝顔もイケメンやだ素敵。じゃなくて。


嬉しいけど、どうして?

ぐるっと部屋を見回してみる。

机、本棚、ソファとローテーブル。


色々な家具と、なによりふんわり漂っている落ち着く匂い。

ここはきっとお兄ちゃんの部屋。


改めて部屋を見回す。

キチンと整頓されていて、本が沢山あってお兄ちゃんらしい部屋。


「……」

「……」


びっくりした。

扉の横に人がいる。

明かりもない真っ暗な部屋で幽霊みたいに立ってる。


目が合った。

ので何となく手を上げてみる。

お辞儀された。

警備を増やすって言ってたし、護衛の人かな。

暗くて髪の色とか顔とかは分からない。


起きてても何もすることがない。

下手に動いてお兄ちゃんを起こすのもやだし。

でも困った。

また眠気がどこかに行ってしまった。


こういう時は体の中に意識を向ける。

体の中のモヤは下手くそな人形みたいに全身に広がってる。

……小さくしたり出来るのかな。

試しに、ググッと力を込めてみる。


あ、これはダメなやつだ。

意識が、遠くなって。

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