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やっぱり当たった嫌な予感



「なにっ! それじゃ倒したのかドラゴンを!」

「ええ。この子が……一人で。……一撃で」

「なんということだ」

「にわかには信じがたいが……」


意外にも予感は外れていたらしい。

皆が集まっていたのはさっきのドラゴンが原因。

ダンジョンに出現するドラゴンは人数をかけてどうにか討伐するのが一般的なんだとか。

だから冒険者の人も集まってたんだね。


「だがそれを聞いて安心した」

「ああ。死者も出ていないようだし本当に良かった」


うんうん。よかったよかった。……と、言いたいところなんだけどさ。

さっきから見えてる輝きが徐々にこっちに来てるんだよね。

じわじわと、でも確実に。

何が怖いって、ダンジョンは地下に生成されるもので階層に分かれてるから当然床や天井、壁があるというのにそれらを無視して進んできていること。

階層を分ける天井と床は結構分厚い。だというのに一定の速度で進んでいる。

そして誰もまだそれに気が付いていない。

報告した方がいいのかな。でも……色々と面倒そうなんだよなぁそうなると。

腕輪の実践はできたし冒険者さんからいい情報を聞けたからもう王都に行きたいくらいなんだけど。


「……何か来る」

「なんだと? ――本当だ。この反応はっ、階層主!?」

「「なに!?」」


あ~あ。

そんな気はしてたけど。

来ちゃったか。


『GRYUOOOOOOOOOOOOOOO!!!』


大きさは……さっきの三倍。しっかりした胴体に安定した後ろ足。逞しい前足に空を覆うような翼。

炎みたいな鱗がびっしり並んでる。そんで怪しい眼光は……ハイ僕を見てますね。

しかもこの気配、やっぱりさっきの奴じゃ。


『GURURURURU……』

「な、なんだアイツは!?」

「始めて見る個体だ。しかもあんな大きいドラゴンっ」


大きさはそのまま強さになる。

あれだけ大きいと適当に暴れるだけでもかなりの被害が出るだろうな。

しかも、アイツ……魔力多くね?

はい喉がぷくっと膨らんで、光ってて、口の端から……。


「まずいっブレスだ!」

「避けられんぞ」

「エモルドゥ。受ける」

「畏まりました」


あれは流石に本気で危ない。

アレが僕のせいで出てきたのだとしたら責任を感じる。なのでここは任せてもらおう。

腕輪を外して、魔力全開で盾を張る。

僕の膨大な魔力でごり押しする頭の悪い方法。でも、これが僕には一番良い方法だ。

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