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死にかけ冒険者とドラゴン



お、壊れた。

よしよしこれで迷わないですむ……ってうわ、みんなしてこっち見てる。

そんな見ないでよ。何さ。


「……なぁ、俺の目がおかしいのか」

「いえ、私にも同じものが見えてるわよ」

「……えっと、こんにちはー」


壁の向こうにいたのは4人組の冒険者。

皆して僕のこと凝視してるけど君たち戦闘中じゃ無かったの。


「あらこんにちは。っじゃなくて、アナタ何者!」

「えーっと……通りすがりの人?」

「通りすがりがこんなダンジョンの奥にいる訳ないでしょ! ここに入れる冒険者ならC級以上ね。名前は?」

「エモルドゥ、って人に連れて来てもらったただの人だね」


僕自身は冒険者じゃないからね。

変な誤解させても嫌だしちゃんと説明しないと。……説明して良かったんだよね。凄い顔してるけど女の人。


「あっ、あんた冒険者ですらないわけ!?」

「うん」

「そんなペーペーがなんでこんな所に。危険だから早く逃げて!」

「そんなこと言われても……」


エモルドゥ? 僕を見た目で判断しないって話は本当なのかね。

嬉しいことではあるけど凄い心配してくれてるよ。

1人倒れてるし僕も協力するつもりなのに。


「っあぶない! 避けて!」

「え?」


おわっと。

あぶな。なんだよ突然……。


「ドラゴン!?」

『「遅いわっ!』」

「うわ喋った! ドラゴンって喋るの!?」


すっげー、本物だよコレ。

でっかい後ろ足とショボイ前足。畳んであっても存在感のある翼に体の至る所から生えてる爪やトゲ。

見た目の割には小さいお目目はギロリとこっちを見てる。

おっきい口の端から火の粉が漏れてる。さっきの火はこのドラゴンのブレスだったんだね。


「コイツは高位のドラゴンよ。だから早く逃げて!」

「えー……」

「えーじゃない! 私達もピンチだから助け呼んでってことなの!」

『逃がすと思うか』


確かに苦戦してる雰囲気だ。

だったら僕はベストタイミングで登場したんだね。遅れてやってくるヒーローみたい。

さて、ドラゴンさんは丁寧に僕にヘイトを向けてくれた。

僕からするとありがたい。


「逃げるわけないじゃん。だって――」

『ブレス!』


おぉブレスだ。

流石ドラゴンのブレス。あれは僕でも火傷しそうだね。

ほいじゃ、1発ぶちかましますか。


「危ない!」

「早っ」

『ぺぎゃっ』

「「「……え?」」」


体が大きくて足元がお留守だぜドラゴンさん。

さぁ、始めようか。

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