表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

163/170

初めてのダンジョン



「いようし、行くぞ!」


しっかり休んで準備も万端。ってことでやってきましたダンジョン。

誰でも入れる初心者用というだけあって穏やかな雰囲気が漂っている。武器なんかも配布されてるらしい。


「穏やかだね」

「本格的なダンジョンというよりはお試し、雰囲気を感じるのが目的だそうです」

「ほほ~」


そもそもダンジョンとは。

1つの世界が構築されている空間のこと。

この中にいる魔物は魔石が壊れるか絶命すると体が霧散する。

そしてランダムな確率でその体の一部をドロップする。

中は洞窟だったり構造物だったりで多種多様。明らかな()()()を感じるが世界のどこかにポッと湧いてくるらしい。

最深部には魔石があり、それがダンジョンの核なんだとか。


「その魔石を壊すことでそのダンジョンには魔物が湧かなくなり、やがては崩れて何もなくなるんです」

「「へ~」」


なるほどなあ。って、そのダンジョン内をゆっくり歩きながら解説されても。

本当にただの見学会みたいだな。魔物もスライムしかいないぞ。


「このダンジョンも生成されたものなんですよ」

「え、そうなの!? てっきりチュートリアル用に作ったものかと……」

「ダンジョンは人の血肉を栄養としています。我々を誘って殺し、そこで得た栄養を使ってさらに人間を取り込もうとする」


まるでミミックだな。

でも魔石も手に入るしドロップ素材も手に入るって考えたら、完全に攻略出来たら資源の山だよな。

わざわざ最奥の魔石を壊さないでも良さそうだけど。


「ダンジョンの中で死んだ人間だけではダンジョンも栄養を満足に取り込めません。そこでダンジョンはどう動くか……周囲の大地から栄養を吸い取るのです」

「それじゃ、長時間ダンジョンがあるとその周りの大地が死んじゃうのか」

「その通り。ですからダンジョンは見つけ次第クリアすることが冒険者の決まりです」


流石に無から有を生み出してるわけじゃなかったんだな。

にしても、ダンジョンとやらはどうやってこの人間と同じ構造物の仕組みを知ったんだろうか。……ほんのりと後ろに神の気配を感じるな。


「ダンジョンの最奥にはたいてい強い魔物がいます。広い空間でじっと我々を待ち構える、いわゆるボスという奴です」

「……あれがそうなの?」


出てきたのはちょっと大きめのスライム。

当然ワンパンで終わり。

え、本当に終わり?


「おめでとうございます! これでダンジョンクリアです!」


…………ええ~。

感想やブックマークお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ