表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

134/170

白熱の第2ラウンド



「ふー……」

「グルルルルルルルルル……」


ヤツは身動きが取れない。

なんどか抜けようとしてたけど今は諦めて応戦の構えだ。

僕が今すべきことは休息。ずっと魔法を使っている状態だから回復は見込めないけど、いざって時に動けるように何もしないのが1番だ。

今の僕じゃ十中八九ヤツには勝てない。

他の魔物が現れたり、ヤツが行動を起こすことにだけ警戒していれば大丈夫だ。

言ってるそばから何かしようとしてる。


「グルゥ……グラァ!」

「!?」


危なっ。

ホント、警戒しておいて良かった。

なんだ今の。飛び道具?

いや、魔力の気配を感じたから魔法を使ったのか。


「グラァ! グラァ!」


どうやら爪? のようなものに魔力を込めて斬撃として飛ばしているらしい。

強度がどれ位か分からないけど、後ろの木が綺麗に真っ二つになってるから触らない方がいいだろう。ヤツの魔力ら何か得体の知らない嫌な気配がする。

さて、身動きを封じて楽なフェーズになったと思ってたんだけど……こう反撃に出られると僕も応戦しない訳には行かない。

……まだ魔力には余裕がある。


「仕方ない。付き合ってあげる」

「グルゥオアアア!!」


気合いを入れたのはいいとして、問題はヤツに僕の魔法が通じるかどうかだ。

水球(ウォーターボール)の圧縮に耐えていた様子を見るに、相当頑張らないと傷1つつかない可能性がある。

両足が沼に沈んでるとはいえ、腕をブン回して斬撃を飛ばしてくるような相手に当たる速度と威力を両立するのは難しい。

そうなると。

動けないなら避けることも出来ないくらい大きくて威力が凄まじい魔法を喰らわす。これだな。


「『かくも美しき水の精霊よ 我が歌に嘆き涙を零したまへ』【水槍(ウォーターランス)】!」


初級魔法の中で最も攻撃力の高い魔法、水槍(ウォーターランス)

今の僕が同時に展開できるのは10個。それを頭上から雨のように降らせる。

一つ一つの大きさは僕より太い。足を封じられていちゃ避けることは不可能だ。


「はぁっ! 『かくも美しき水の精霊よ 我が歌を聞きその声音を走らせたまへ』【水矢(ウォーターアロー)】!」

「グルゥ……グラァアッアアアア」


よし、命中。

上から降る魔法でこっちへの警戒が薄くなったところで速度重視の水矢(ウォーターアロー)。これで赤黒く光る両目を潰した。

水槍(ウォーターランス)のダメージもちゃんと入っている。第2ラウンドは僕の勝利だ。

感想やブックマークお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ