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お兄ちゃんと試合



「青旗騎士団が団長、エルブロがご挨拶申し上げます」

「王都からはるばる感謝する」


お兄ちゃん達が帰ってきてそうそうに団長……エルブロさんはお父さんと話し合い。

この間の魔獣関連で色々と聞くべきことがあるんだとか。

僕には関係の無い話なので、その間にお兄ちゃん成分をたっぷり味わっておく。


「ちょっと会わないだけでこんなに大きくなるなんて」

「えへへー。お兄ちゃんもカッコよくなってるよ!」

「ヒカルにそう言って貰えるなんて嬉しいな」


んー、お兄ちゃんの声が染みる。今までの努力が報われる気分だ。

我ながら不思議なくらいお兄ちゃんに懐いてるな。前世で一人っ子だったからか?


「ヒカル……鍛錬も頑張ってるんだね」

「うん! 僕大人になったらお兄ちゃんを守るんだ!」


これは本音。

お兄ちゃんだけじゃなく、僕の手が届く範囲の人は守りたい。

その為に強さを求めてる。勿論それだけじゃないけど。

自称神がどんな手を使うか分からない。僕の命を狙うだけならまだしも、家族にも手を出そうものなら……。

その為にはもっともっと強くならないと。少なくとも前世と同じ強さじゃダメだ。


「そいつは嬉しいな。どれ、それじゃ今の実力を見せてもらおうか」

「! うん!」


さぁ、という訳で急遽始まりましたお兄ちゃんとの試合。

ルールは簡単。

互いに持っている木刀で一太刀入れた方の勝ち。

体の大きさを考慮して僕は身体強化OK。でも力押し出来るほどの強化はしないつもりだ。

素の状態のお兄ちゃんと出来るだけ近い範囲の強化に留めて、いざ真剣に。


「勝負!」


エルピスやエモルドゥ、最近じゃまたグラルドさんとも組手や試合をやっている。対人経験は少なくない。

先ずは仕掛けて出方を見る。


「たぁっ!」


簡単に躱された。

でも、これならワンチャンあるぞ。

今の動き的に、お兄ちゃんは自分より小柄な相手との戦いに慣れてない。

まぁ、お兄ちゃんもまだ子供の部類だから当然と言えば当然。

でも僕は普段から自分より大きい人達と戦ってる。

だからこういう戦いは得意分野だ。


「そこっ!」

「はっ!」


うおっ!

今のは危なかった。

もう少しで転ぶところだった……って、ありゃ。


「せい!」

「ぐへっ」


脳天に一撃。

身体強化してるとはいえ……流石に効くぅ。


「あ、ごめんヒカル。つい本気で」

「ダイジョブ……ダイジョブダヨ……」


痛い。痛いけど泣くな僕!

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