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昨日の僕は今日の敵



「うぅー……行きたくない〜」

「本人がそう言っても無理矢理連れてこいと言ったのは先日のヒカル様ですよ」

「そうだけどさぁ」


正直、リナ先生の指導が思ったり厳しい。

おかげでまだお昼なのにもうヘトヘト。

でもこうなることを予想して少し前の僕はエモルドゥにお願いをしてた。


「“毎日鍛えたいから僕が何と言おうと訓練場に連れ出せ”とは。ヒカル様は時々子供であることを忘れそうですよ」

「なはは……」


精神は成人済みだからね。

そう、決意表明したところで翌日には嫌になってる事が多々ある。

それなら人を頼ればいい、ということでエモルドゥに協力をお願いした。

僕の付き人だからほとんどの時間は一緒に過ごすし、そこそこの実力者って話だからちょうどいい。

エモルドゥがいない時はエシルに付き合ってもらう。

2人は元々同じ隊にいたんだとか。そのおかげで色々とやりやすくて助かってる。


「ほら、着きましたよ。いい加減自分で歩いてください」

「エモルドゥって僕の付き人だよね」

「そうですね」


僕、雇い主のはずなんだけど。

扱いが雑に感じるのは気のせいかな。

前のような品定めする視線が無くなったのは嬉しいけど、この扱いが定着するのは困る。

ここは1つ、主として威厳を見せないと。


「それで、私は何をすれば――」

「……ふーん。ちゃんと止めれるんだ」

「分かりやすくしてくれましたから」


しっかい不意打ちを狙ったのにちゃんと防ぐ。

ぐぬぬ、その余裕そうな笑顔がムカつく。なんとしても一泡吹かせてやる!


「じゃあ全部防いでみてよっ」

「承りました。ご命令とあれば」


ふっふっふ、密かに練習して身体強化のレベルは上げてある。

鍛錬の様子も知らないエモルドゥには僕の最大速度は読めまい。

1回最大速度だと思わせてからその倍近く動いて、何がなんでも当ててやる。


「行くぞ!」


■ロ■ロ■


「っとしまった。申し訳ありませんヒカル様! ご無事ですか?」


……いやー、参った。

全然強いや僕の従者。


「うん……平気。なんとかね」

「私めが未熟なばかりに申し訳ありません。念の為1度お屋敷へ戻りましょう」

「……うん」


…………今のなんだ?

いやいやいや、やられたのは分かったけどどうやったんだ。

なんか……なんだ。なんだ?

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