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毎日の積み重ねって大事だよね



「始めっ!」

「うりゃっ!」


危なっ。

エルピス君、日に日に速度とパワーが上がってる。

そろそろ勝てなくなりそう。


「こん、のぉ!」

「ほっ」


最近はいつもの組手以外にも、武器を使った試合みたいなのもしてる。

同じ武器同士で戦ったり違う武器で戦ったり。

これが中々面白い。んだけど難しい。

毎日武器に触れているわけでも無いしなにより身体強化が無いとまだ重い。

今はギリギリ目が追いついてるけど、そろそろ限界が近づいてる予感がする。

事実、日を追う事にエルピス君との勝負で僕の黒星が増えている。


「よっしゃぁ勝った!」

「くっそー負けたぁ」


ぐえ。

これで7連敗だ。3勝7敗で昨日と同じ戦績。

相変わらずグラルドさんにも勝てないし……悔しいな。


「なっはっは。流石にもう通用しませんなヒカル様」

「いつかは負けると思ってたけど、こんなに早いのは意外だったよ」

「エルピスのやつ、ヒカル様に勝ちたいってあれから必死に鍛錬してますからね」


僕が火を付けちゃったらしい。

確かにエルピス君の成長スピードは半端じゃないくらい早い。

たった1週間で苦手な部分を修正してる。

本人の意思とその通りに動かせる肉体が為せる技ってやつだ。


「そうだ、付き人にエルピスはどうです? 歳も同じだし悪くないと思うんですが」

「付き人かぁ……」


付き人とは文字通り、常に一緒にいるような人のこと。

外出時の護衛兼案内だったり、やりたい事に付き合うのも付き人の仕事なんだとか。

寝てる間の護衛なんかも付き人が担当するから、この役職には複数人が就く。

少なくとも3人くらい。多いところは10人くらいいるんだとか。

親が人を宛てがうのが一般的だけど、本人が気に入ったり志願者がいると例外として受け入れられる。


「ちなみに投手様には許可を貰ってます」

「流石兵士長。手が早いね」


6歳になって、貴族らしさに慣れておけってお父さんによく言われるようになった。

僕はなにかと上に立つ者としての立ち回りが出来ていないらしい。

僕としてはいらないんだけど早く付き人を受け入れろとは言われてる。

エルピス君は良い奴だから悪くない。悪くは無いんだけど……なんだかなぁ。


「そんなに付き人が嫌ですか?」

「そういう訳じゃないけど」


別に良いんだけど、色々訳ありな僕は一人の時間があった方が都合がいいんだよなぁ。

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