21.名ずけ
イビアを呼んでリビングに集めている。
俺がイビアを呼んでいる間に色々と試したらしく、この鉱石の犬の餌は土用含む鉱石ならなんでも食べれるようだ。
イビアは犬を見た瞬間に目を見開いてトコトコと歩いて犬を抱き締めて、撫でると犬はイビアの頬を舐める。
「き、きゃわいい」
「イビア、その子の名前を決めましょう」
「そうだね!何か候補とか決まってますか?」
「いや、特に無いな」
それから色々と考えた。
色々と上がり、数個の候補に決まった。
『ガイア』『タルタロス』『エレボス』『ニュクス』『モロス』『オネイロス』『ゲリ』『フレキ』となった。
俺にはネーミングセンスが無く、自分で思い付いた名前は1個も無かった。
なので、これらは紫煙とイビアの意見である。
「⋯⋯さすがにダメだろう」
色々と考えて候補を絞ったが、神様の名前をペットに付けるのは気が引けるとゆうものだ。
なので、『ガイア』『タルタロス』『エレボス』『ニュクス』『モロス』『オネイロス』はなしだろう。
なので残りの2択『ゲリ』と『フレキ』である。
「なんか、どっかで聞いた事があるような?」
「お義父さん、気の所為よ」
「そうか?」
「そうそう」
なら、気の所為だろう。
「ちなみにイビアはどっちが良いと思う?」
この2つの名前は紫煙が思い付いて出した物である。
俺はどっちでも良いと、正確にはどっちとも良いと思っていているので自分の意見は宛にならない。
だから、この決定はイビアに授けられた。
「そ、そうだね。ん〜私はフレキかな?」
「そう、なら私達の新しい家族及び癒しのペットの鉱石犬の名前はフレキに決定!」
「ワン!」
ここに、新たな家族の名前が決まった。
翌日、この森の中にあり、俺達の家から歩いて数分の所のある川に来ている。
イビアが作ってくれたリール付きの釣竿を持って紫煙とフレキと来ている。
イビアは今日も作業⋯⋯ではなく徹夜を数日した事で倒れて今では気絶するように寝ている。
イビア作の釣竿は水の中に入ると針の所がゆっくりと動いて魚を誘き寄せる。
自分で動かすのを無くしてくれる釣竿となっている。
「何か釣れるかな?」
「釣れると良いな」
何回か来ているが、この川で釣れた事は一切無い。
「ワンワン!」
「どうしたフレキ?」
「ワン」
「こっちに来いって?」
「ワン!(コクコク)」
「どこら辺だ?」
「ワン!」
フレキに付いて行って少し離れた所の川に来た。
下流の方である。
そこで俺は釣竿を使って釣りを開始した。
釣竿を地面に掛けて、俺は座って紫煙が用意してくれたサンドイッチを食べながら紫煙と川の音を聞く。フレキは紫煙と俺の間に伏せをして目を細めている。
「ワフー」
「たまには下流も良いな」
「そうだね。風も気持ちいいし⋯⋯イビアと一緒に来たかったね」
「そうだな。まさか徹夜が祟って1度寝たら全く起きないとは⋯⋯思わなかったよ」
「そうだね。かなり凄いの作ってたし⋯⋯あれ、動くのかな?」
「動くんじゃないか?使い方分からないけどね。あれが動いたら色んな所に行けるな。そしたら、家族皆で旅行でも行くか?」
「⋯⋯うん!」
竿の方が引っ張られている。
「「⋯⋯⋯⋯⋯⋯掛かった!」」
いつもは無い事だったので一瞬呆けたがすぐに我に戻り釣竿を引っ張る為に近づく。
「私も手伝うよ〜」
「ワン!ワン!ワンワン!」
フレキはフレフレと応援している。と、言っても釣れたのは小さな魚である。
食べるくらいにはサイズはあるが。
「これは⋯⋯鮎だね。持ち帰る?」
「折角だしな。もう少し釣りを楽しんで帰ろうか」
「そうだね!」
◆
私はイブリア族とゆう人族にも魔族にも属されない中途半端な種族。
私は幸運だった。
腹が減り、他人の家の人の庭に育っていた鉱石の中の料理を盗み食べ、見られてしまった。
今考えたらおかしいであろう。
庭に料理があり、鉱石があり、しかも食べてれる。
ま、ここは考えないでおこう。神様が作ったツルハシによって出来るようになったらしいので『神様パワー』とでも思っていよう。
そしてその家の主のお陰で私は好きな事をして、楽しく暮らせるようになった。
妹のような姉も出来た。矛盾しているが、基本は姉である。歳や知恵が私よりも上でだけど時には可愛い所も見せる。
私の方が身長が高く高い所に届かない所を私が届くので私が取るとゆう場面では妹のように思えてしまう。
そんな紫煙に私は1つ、羨ましいと思っている。
魔法ではない。この家の主に対して私はカザトさんまでしか言えてない。
カザトさんはお父さんのような存在で優しい人。
だから私も紫煙みたいに「お義父さん」と呼びたい。
いざ、呼ぼうと思うとどうしてもどもり結局カザトさんとなる。
だから紫煙が「お義父さん」と気軽に言っている事が羨ましい。
そんな私は今、1人で家に居る。
連日の徹夜が祟って寝てしまい、起きたら夕方。
リビングには『釣りに行ってきます』とゆう置き手紙だけで皆居なかった。
『午後には帰ってます』と書いてあったのに、帰ってない。
私を置いて出て行ったとは思ってないが、何かイレギュラーが起きて大変な目に会ってないか、心配である。
「ただいま」「帰ったぞ〜」
「あ、おかえりなさい」
私はリビングから玄関まで迎えに行った。
そこにはバケツいっぱいまで魚を入れて、泥だらけなカザトさんに逆に綺麗な、特に汚れがない紫煙とピカピカのフレキが居た。
「な、何が会ったの?」
「お義父さんが川の前で足を滑らせて川にドボンして、こうなって、帰り道に転けて濡れている服に土が染み込んでこうなった」
「そ、そうなんだ」
「俺、風呂入ってくるな」
「洗濯機に入れないでね?土など落としてから洗うから」
「分かった」
カザトさんは土が床に落ちないようにしてから風呂場に向かって行った。
「今日は鮎が沢山取れたから今日と明日のご飯は鮎がメインだからね」
「分かった。そんなに釣れたんだね」
「フレキのお陰でね」
それから紫煙は鮎を使った料理を色々と作って行った。
その時に私も手伝い、そしてカザトさんの事をどうやって「お義父さん」と呼んだら良いかを聞いた。
「ぶふ、あははははははは」
「ち、ちょっと笑わないでよ!」
「ご、ごめん。さ、流石に笑えたから、あはは、お腹痛い」
「私は真面目なのに!」
「だから余計に面白いのよ」
紫煙の教え、『ノリと勢いで1度言ったら今後普通に言える』との事。
ちなみに紫煙はノリと勢いでは無理だったようだ。




