17.迷子になった
本格的な鉱石栽培まであと少し!
まさか、ここまで長引くとは思いも寄りませんでした
それから馬車に揺られて俺達が住む予定の場所の所の相乗り場の所に着いて、俺達はここで降りる事になった。
あの商人さんは諸々の事をやってくれているので、既に着いて居るようだ。
俺達は新居まで行く為に森の中を歩いて行く。
「今更だが鉱員としての仕事場まで行くのは不便だな」
「う、やっぱり辞めておけば良かったかな?」
俺は紫煙の頭に手を置く。
「いや、最終的に決めたのは俺だ。それに今更辞めるとか考えられないって。鉱石栽培が成功すれば悠々自適な生活が待っているな。⋯⋯紫煙の学校はどうしようか?」
「ああ、それね。まあ、確かに年的に中学生ではあるけど、⋯⋯特に行く気は無いかな。面倒だし知識などは家出前の家で充分教えられたからね」
「それでも、行って欲しいよ。紫煙が同年代の友達を作ってくれたら嬉しい」
「あはは、嬉しいよその気持ち。でも、この目だと、ね」
「そんな事ないさ。きちんと面と向かって向き合えば問題無い事が多いぞ、ま、まずはここでの生活に慣れないといけないけどな」
「そうだね、お義父さん速く行こ!新居、楽しみ!」
「ああ、そうだな!行こうか」
それから数分、俺達は森の中に居た。
「地図通りに進んで居たつもりだったのに、いつの間に?帰りも分からずに、地図が地図の力を発揮していない」
紫煙が膝を崩して両手で体を支えながら四つん這い状態になってそんな事を呟く。
「まあ、前はあまりここら辺を見学出来なかったからな。興奮してしまうのは仕方ないさ。俺もそうだったしな。だから、そんなに落ち込むな」
「うぅ、でも、どうしよう?」
「どうしようか?」
俺達はどうしようかと考えて、無闇矢鱈に進むと余計に迷子になる可能性があるのでとりあえず目印を置きながら歩いて行こうと思う。
目印は花をつまみ取り、それを代わりとして使う事にする。
「とりあえず開けた場所を探すか」
「そうだね。土地を開拓しているだろうし、雑草などは取っている筈だから開けているかもね」
「アイテム袋に入れた食料は家に着くまでの予定していた分しかないし、後は土オリハルコンとその種、肥料、オリハルコンとその種、後は付与鉱石、付与の種、付与から稀に出てきた特別鉱石の種の1つだけだからね」
付与の鉱石を売ってからそこそこ日を重ねているのでオリハルコンなどは溜まっていた。
しかし、付与の鉱石だけは再生する時間にズレがあり、数週間だったり数日だったりとバラバラだった。
何か理由があるかもしれない。
そして収穫出来たのは3つだったが、疑われては困るので違う所で1つ売って、今は付与鉱石を2つ所持している。
売れて手に入れた金は900万と1200万で買い取ってくれた人と比べたら少ないが、それでも俺にとっては大金なんでそれで売った。
その後、紫煙から買い叩かれたと怒られたがな。
「なあ、鉄鉱石とか色々と違う鉱石を運んでくれるように頼んでいたのはなんでだ?」
「それは種にした時に色々と違う性質を持っているからそれを研究し、活用出来ないかと思って、性質変化だと種にするとその種で何が実るか、どのように育つか、それくらいしか出来ない。⋯⋯それでも充分だと思うけど⋯⋯ともかく、鑑定でも映らない細かな性質を研究したいの!後は、特別鉱石のスキルも変えれないようだしそこら辺の研究もしたいな」
「紫煙は研究が好きなのか?」
「そうね。分からない事を解明し、分かる事にする。それは私は好きだね」
「そうか」
「アイテム袋で運ばなかったのは数が多いからね」
「そんなに買ったけ?」
「確かにそこまで買ってないけど、別に運ばなくでも良い物は運ばなくても良いでしょ」
「なるほど、オリハルコン達は?」
「そんなもの、見られたら大変でしょう。ま、見た目で分かる事はないでしょうけどね!」
「確かにな、他の鉱石と混ざって探す手間がないのは良いな」
「そうだね!」
それからこれからの人生を互いに妄想しながら新居の土地を探す。
ちょっとした旅行気分で気持ちはとても高ぶっており、楽しい気分になっていた。
しかし、それから数時間後、その気持ちは終わっていた。
「お腹空いた」
「確かに、そろそろ辺りも暗くなりそうだ」
「もう、また目印があった。まさかグルグル回っているとは、⋯⋯認めたく無いけど証拠として置いた花があるしな〜」
「はは、一体どこに新居が⋯⋯」
「はぁ〜」
そしたら遠くから声がした。
「あ!やっと見つけましたよ。どこに行っていたんですか!」
「あ、商人さん、すみません迷子になってました」
「まあ、良いですけど。いえ、迷子は良くないですけど、とりあえず家まで行きましょう」
それから商人さんの案内で新居に向かって進んだ。
俺達がグルグルしていた所とは真逆の方向にあった。
それから俺達は自分達の住む新居をその目に───しなかった。
何故かって?
既に夜、ここは森の中、日の光などはなく暗くて家の窓から出てくる光以外に光源がない。
家の全体図など見える筈も無かった。
「手続きなどは明日にしましょう。まずは案内から始めます。その後色々やってから寝ましょうか、客間、借りても宜しいですか?」
「「お手数お掛けします。遠慮なんてしないでください」」
俺達は見事にハモリ、そして同じタイミングで礼をした。
ほんと、この商人さんには悪い事をした本気で思っている。
それから家に入り、玄関で靴を脱いでリビングまで案内されたのでリビングに入る。
「「おお!」」
この興奮、分かるだろうか?
新居に、しかも作って貰った家なので誰かが住んでいた物件では無いのだ。
声が高くなって子供っぽく喜んでしまうのは仕方ないだろう。
「後、冷凍庫には食料がきちんと入れられています。定期的に食料を配達に来るようになっています」
「あ、ありがとうございます」
「後はキッチンに必要な物は全て配置しております」
「計画図通りの位置に置いてくださりありがとうございます」
紫煙がワクワクしている。
「それではリビングの隣の部屋は遊び場、リビングから出て廊下に出て下さい」
それから1階に何があるのかを教えて貰った。
トイレに風呂などがあって、運ばれた鉱石が収納してあった部屋もあった。
今度は階段を登って上に上がると5つの扉がって1つはガラスになっており、ベランダに繋がっていた。
ベランダはそこそこ広い。
ベランダを中央にして、左右に2つづつ扉がある。
「右側の手前がお客様、奥が娘さんの部屋となっています」
互いに部屋を見て見ると、イメージ通りの配置にきちんとしてくれて居たので本当に関心してしまった。
その分、迷惑を掛けた罪悪感が押し寄せてきた。
アイテム袋などは俺の部屋に置いておく。
それからリビングに戻って冷凍庫の材料を使って紫煙が料理を作ってくれるようだ。
その間に商人さんには風呂に入って貰う。
既に沸かしているようなので本当、優秀である。
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