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駄文:不殺主人公

 一部の人からは「主人公人格者だね」として褒められ、別の人からは「あり得ない。ぜってー読まん」と拒否反応が出るのがタイトルの「不殺主人公」。


 ところで、実は意外とリアルだったりします。


●中世ヨーロッパ

身代金を得るのが目的。 殺したら意味ない。 というか、報復で自分が殺されたりしたら困るっしょ。


●中世日本(平安・鎌倉)

勝負に勝つことが目的。 その過程で命を落とすのは当然ある事だが、殺すために戦っているのではない。

負けた者が死するのは自決による。例外は犯罪者認定された時ですね。


 昔は意外と不殺は一般的だったという。



 実は近代でも第2次大戦序盤なんかだと戦時国際法とかに従ったりする事もあるから、「戦争をしている≠殺しあっている」だったりする。


爆撃機と戦闘機が戦って、互いに弾切れになったとき、手を振りあって別れたなんて話があります。

これ、大戦末期なら、弾が切れたら体当たりでしょうね。


 そしてよく美談として紹介される日本海軍が撃沈した英軍艦艇の乗員を救助した話。

これ、実は「真面目に国際法を守る」なら、当たり前の事で、美談でも何でもない事だったりする。

残念ながらそれを実行できる軍隊が他にないから、美談になっているのだが。

これは諸外国は「国際法」は守る意味が全くないと知っているから、守らないだけの事。


守らなくても、戦争に勝ては違反を問われる事は無い。

守っても、戦争に負ければ違反をでっちあげられて戦犯になる。

故に守る事は無意味。


 日本人は真面目だから序盤は守っていたし、中盤は余裕も無くなったし「誰もやってない」事に気づいたからやらないし、後半は救助される側だからそもそも守るような事例は無い。


 しかも米兵は日本人を人間だと思っていない(人類:ホモ=サピエンスとは異なるホモ属[ヒト属]の類人猿※)という認識だから、救助するどころか、海面に浮かぶ日本兵を機銃掃射で撃ち殺して回るのがデフォ。

弾切れした時はわざわざ基地に帰って補給してから、撃ち殺しに再出撃した猛者も居るという話。


 日本人は戦争をしていたつもりですが、彼らの認識は害獣駆除。

そんな者達だから、本土空襲の時も「笑いながら逃げ惑う子どもを機銃掃射して撃つ」という事を平然とやってのける。


※イエローモンキーのモンキーを猿と翻訳して妄想電波を飛ばしているのではありません。

実際にルーズベルトは日本人の頭蓋骨を調査研究し、自分たちのものとは異なると考えていたようです。

ちなみにルーズベルト時代は副大統領だったトルーマンははっきり「獣」扱いしていますが、それが問題発言になることはありませんでした。

つまり、コレがアメリカの総意。 ルーズベルト個人が頭オカシイ奴だったのではありません。

なお、21世紀の現代でもこの人種差別(正確には「人種」の違いでは無く「種」の違いなので「種差別」)は「問題になっていません」。

「時代が違う。 当時は仕方なかった」ではなく、そもそも問題視していないのです。

これ、問題にすると「祖父の正義」が崩壊してしまうからですね。


 だから在日本駐留軍の米兵が日本人を殺すような犯罪が起きても、「動物愛護法違反」レベルの罰しか与えられません。 これは現代の現実。 戦時中の話ではありません。



 あ、ちなみに「笑いながら逃げ惑う子どもを機銃掃射して撃ち殺す」というのはネトウヨや軍国主義者が流してるデマではありません。

既に鬼籍に入っている伯父がまだ老人になる前に話してくれた「()()()()()()」です。

表情が判るほど低空まで来ていますから、こっちが子供(小学校高学年)なのも当然判るでしょう。

弾が命中しなかった(または、わざと外して逃げ回る様子を楽しむ)ので、伯父も傍に居た父も死なずに済みましたが。


 なので、個人的には「ヨーロッパ諸国の兵や日本兵は文明人のローマ兵で、アメリカ兵は野蛮なゲルマン人」という感覚※ですね。


日本兵:「国際法? よく知らないが武士道のようなものだろ。 当然守るよう努力するだろう」

ヨーロッパ諸国の兵:「国際法? 順守するフリだけでよい。 守るとか馬鹿正直な奴がやる事」

アメリカ兵:「コクサイホウ? なにそれオイシイの? それとも新型の大砲の事か?」

中国兵:「国際法? 敵だけが守るものだな。 我らは敵に守らせるよう世論工作に励むだけだ」


個人の見解です。 米兵でも徴兵ではなく、戦前からいる職業軍人はまともなケースも少なくないでしょう。

現代のアメリカですら教育水準の格差は酷い物です。

当時はヒスパニック系は少なかったかもしれませんが、それでもかなりの格差があったのでは無いでしょうか。

少なくとも、新兵に「汝の敵日本を知れ」を見せても兵達から疑問の声が出る事は無いと上層部は信じていたし、実際その通りだった訳で。

まぁマッカーサーはさすがにアウトだろうと感じたみたいですけど。



 戦後はもはや誰も守りませんし、人命尊重なんて考えも霧散してますね。

それをエピソードとして取り入れた漫画があります。

ノンフィクションではなく、普通の創作ですが、


 日米協同演習でペイント弾を使用しての空戦がありました。

そこでの結果は、

 空自のパイロットは敵機のエンジンを撃ち抜く

 米空軍のパイロットは敵機のコクピットを撃ち抜く

という話。


空自のパイロットである主人公は不殺で、ベトナムを経験している米兵は過酷な戦場を生き抜くため殺す。

という事でした。


なので、昨今のロシアも「何で俺非難されてんの? お前らさんざんやってたやん。」と頭に疑問符が10個くらい浮かんでいることでしょう。

ロシア大統領閣下も必死ですね。 勝てば英雄、負ければ戦犯ですから。 やる事は「全く同じ」でも、勝敗によって評価は180度違うので。



 次の世界大戦があったら、空挺降下している兵士や脱出したパイロットも、パラシュート降下中にドローンに撃たれて死ぬかもしれませんね。

某異世界召喚ロボアニメでドラムロがやったようにね。


 まぁ、多くの人はそういった「だんだん決まりが無くなっていく」という歴史的事情ではなく、軍隊の装備を使って私闘してるロボットアニメの影響で「殺すのが当たり前」と思っているような気がしますけど。

その典型のZには不殺は出てきませんが、21世紀になると現れましたね。


 敗戦国のパイロットなのに脱出艇撃墜して戦争犯罪に問われないってのは、如何なものかと。 ねぇ、イザーク君。

(まぁ、あの世界には脱出した兵員や民間人を殺してはいけないという国際法は無いのでしょう。 またはそもそも制作側が国際法を知らなかったか)

あーキラ君の不殺を見たら、不殺嫌いが蔓延するのもやむなしか?


あの不殺にはミラーマンの必殺技封じ※のような不完全燃焼感をさらに悪化させたような印象を持ったけど。


決め技を使うと体内に仕掛けられた爆弾が爆発するから使えない。

代わりの「やや地味な」新技で敵を倒すようにはなったけど。

なんで爆弾仕掛けられたの知ったのかは覚えがない。

(geminiさんによると、敵がわざわざ教えてくれたらしい。地球人に目前で爆死する様を見せて絶望させるためじゃなく、ミラーマンが苦悩する姿が見たかったのか……。どんだけ恨み強いねん。そこは抑えて勝利に集中しろよ)

小さい子供の感想は「地味になった」ですが、年齢が高い層には重厚なドラマとなって好評だったようで、視聴率が向上したようです。


え、話が古すぎて判らない?

MMOとかで、超強いと話題の装備が余りに強すぎるから「下方修正アップデート」が入ったような状況を想像しましょう。

 「せっかく課金して手に入れたってのに、何してくれちゃってんの!」

という事です。



 キラ君の場合は、これに悪い意味でナローシュ要素っぽい物が混ざってるけど。

(当時はまだそんな概念は存在しないけど)


「僕と君たちは格が違うよ、手抜きしてても楽勝さ」とか言われてる様に感じるわけですよ。

(もちろん、実際にはそんな事は一言も言ってないし、難易度は上がってる。なお、種が割れてイッチャッタ目はしてますがね)



 という訳で、不殺主人公自体は「非現実的」では無く、極端だから違和感が出るのではないでしょうか。

武士よろしく「積極的に殺すことは無いけど、相手の命を気遣う事はしない」ぐらいではどうでしょうかね。

「殺人鬼 or 不殺」といった極端なモノが主人公の必須属性では無いでしょう。


逆刃刀を使う人の話も、プロの作家だからうまくいっているので、我々がやるとイライラの原因になるような気がします。

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