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ボロアパート  作者: さち
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201号室と麻世 第5話

動けない訳じゃないしこのまま行っちゃおう!


…と思ったけど、この体では簡単に会えないみたい。

茜ちゃんのお母さんの知り合いでって事にしたらダメかな?


それか、差し入れを代わりに持ってきました…的な?

う〜ん。やるだけやってみる…?



でもな〜んか面倒くさい。もういいや!

近くまではこの人の体を借りて行って、着いた後は何とかしよーっと。

今までアパートの近くでは自由に動けてたけど、私単体ではどこまで行けるのかわからないからね。



今、あっさり消える訳にはいかない…。

そのために時間かけてこの人の体借りたんだから。



最初は助けてくれたし、いい人だと思ってた。


…でも、コイツもクズだった。

何が「人を飼ってみたい。」だよ。

馬鹿じゃないの?人はペットとは違うんだからさぁ。

ホント、あったま悪い。



ま、いじめられたフリで油断させて体力回復させてもらったし、命だけは助けてあげようかな?

ただ、普通の生活はさせてあげないけどね…。








…とある刑務所の近くにある公園の駐車場。


ここまで来るの大変だったぁ。

この人の持ってるスマホ…?って言うの?

これで色々調べられるってのはここ2ヶ月位様子を見てわかってた。


でも、いざやってみたら難しかったぁ。

調べるのに結構かかったんだよね。


結局、この人免許はあるけど車がないからレンタカーを借りてここまで何とかたどり着いたんだけどさ。




(なんで運転が出来るんだ…?)



って、今思ったでしょ?絶対思ったよね?ふふっ。



長く色んな人と関わってきたから、その人の記憶や経験が自分の物に出来るようになったみたいなの。

(そんなのアリ?)

って言ってもこれは私のお話だからいいんですぅ!



無駄話はこのくらいにして…。



「さぁてと。この人にはここで寝ててもらって、私は茜ちゃんの仇を取りに行きますか!」


きっと彼が何者かに体を乗っ取られたようには見えない。

ただ運転席で寝ているように見えるだろう。



時刻は午後9時過ぎ。

もう行ってもいい頃合いか…?



麻世はスゥッと彼の体から抜け出て、空中をクルクルと飛び回る。

「やっぱり体があると重いのよね〜。当たり前だけどこっちの方が動きやすいっ!」


あのアパートから離れても動けるのか不安だったけれどこうなったら何でもアリだ。

思ってたよりも平気だった!

これならすぐに終わるわ〜!私、強いので。


どんなに酷い奴なのか見てやろうじゃないの。

きちんと反省してるのかな…?

私のお仕置きは痛いだけじゃ済まないよ〜!

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― 新着の感想 ―
[気になる点] スマホとか運転とかはボディに協力させたかったところですね。 どうせ記憶は消してしまうのですから。
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