はじめましてと奴隷宣言
6限目が終わり帰りのHRが終わるとクラスが賑やかになる。俺この時間帯が嫌いだ。友達が少ない俺にとってみれば地獄でしかない。全国の友達少ない同盟の人は皆共感してくれるだろう。あの空気の中での息苦しさと言ったら水の中で窒息死するか!ってくらいのもんだ。
春と言うこともありみんなテンションが高いのか、カップルたちがこれ見よがしにイチャついてる。
――爆ぜろ――
などと考えとしまうのは悪いことだろうか?答えは否だ。イチャつく場所を考えてもらいたい。俺くらい紳士になればホテルでこっそりイチャつくのに。そのままベットゥイーンなんてな。
「なんか入りづらいな、、、」
いざ生徒会室の前に立つとやはり気まずい。悪いことをしたわけではないがついつい人の目が気になってしまう。軽く深呼吸をし、ノックをする。
「入って構わないぞ。」
今度は深く深呼吸をし、中に入る。内装はよくある長机にパイプイス。漫画に出てくるよな普通の感じ、、、ではなく豪邸の一室のようなシックな感じだ。私立で校舎も綺麗なのだかこの部屋だけ金の掛け方がすごい。校長はなんか弱みでも握られてるのか疑うレベルですごい。
「し、失礼します。倉敷先生に言われて来ました。宮垣零斗です」
美しいシルエットが光により写し出されていた。生徒会長の稲城空だ。話には聞いていたがとても綺麗だ。男子諸君がオカズにするだけはある。俺はし、してないから!!
「話は倉敷先生に聞いてるよ。まあ、座ってくれ。」
ソファに腰掛ける。当たり前のように置いてあるが多分相当高いぞこのソファ。
「奉仕活動の件なんですけどいったい何をすれば良いんですか?」
「倉敷先生から話は聞いていないのかい?」
「特には聞いてないです。奉仕活動だけって」
「なにも聞いていないのか。それは良かった。ちょっとそこに立ってもらえないか?」
指示された場所に立つ。なぜか悪寒がする。ここは冷蔵庫買って、くらい寒い。
「ちょっと目をつぶっててくれないか?」
おいおいおい。無いとわかっていても期待してしまう。俺のことが好きで生徒会に呼んだとか、昔助けてとか色々考えてしまう。まあ、どうしてもって言うなら付き合ってあげなくもない。やっと俺にもモテ期がきたか。一生来ないかと思ってた。するといきなり体に衝撃が走る。
――パチーン――
鞭のようなもので叩かれた。痛気持ちいいというか痛いというか絶妙な力加減。ってそんな場合ではなく。
「何するんだよ!いきなり。」
「何ってスパンキング?」
「スパンキングをしたのは分かる。そうじゃなくてなんでしたのか聞いてるんですけど!」
「そういえば零斗くんは何も聞いていないのか」
「聞いていてもされたくないけどな。俺にスパンキングしていいのは彼女だけだ!」
「零斗くんは彼女いないでしょう?」
「なんで分かるんだよ」
「顔が童貞っぽいから」
顔が童貞っぽいってどんな顔だよ。正直ちょっとは顔は良いと思ってたんだけど。周りから童貞とか、思われてたら普通にヘコむな。3日は学校に来れない恐れがある。
「ひどいな。まあ、彼女いないから否定もしづらいが。それでなんでいきなりあんなことを?」
「そういえばそうね。私は倉敷先生にある条件を出したの」
「条件?」
「そう。私たち生徒会が零斗くんの私生活を正す。そのかわりに零斗くんの退学の判断を私たちが下す。そういう条件」
どんだけ生徒会は権限持ってるんだ?退学まで管理できるとか聞いてないぞ。羨まし過ぎる。
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「まあ、少し度が過ぎてる感じだか筋は通ってる。で、俺は何をすればいいんだ?」
「私たちの奴隷になってほしい。」
耳を疑った。最近耳垢のそうじしてなかったから溜まってるのかも。今日掃除しなきゃ。
「すまん聞き間違いか?奴隷って聞こえたんだけど」
「聞き間違えてないぞ?私たちの奴隷になれと言ったんだ。」
「…………なんじゃそりゃ〜〜〜〜」
こうして俺の日常は非日常へと動き出したのだった。