表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/54

第6回 書き出し祭り 第一会場 21.『誇り高き奴隷は伝説の商人に飼われる』

作品URL:https://ncode.syosetu.com/n4245fl/22/

【タイトル】


 ローマ帝国あたりの時代設定をベースにしたファンタジー?

 あるいは立身出世モノといったところでしょうか。

 インパクトは読み手の気質に左右されそうですね。

 ノーストレスな小説が好きな人は敬遠しちゃいそう。

 でも読者を選ぶというのも大切だと思います。

 このタイトルですとニッチとまではいかない市場ですが、押さえられる層が必ずいますしね。

 私は好きです。


 『誇り高き奴隷、伝説の商人に飼われる』……という感じにしても面白合ったかも。

 

 タイトル回収が先に来て、どう拡げていくかが勝負だろうな……という認識を持ちました。


【内容】※読みながら書いています。


 書き出し2行。

 おお、予想的中!

 でも、読者選ぶなぁ(^^)

 いいぞ、いいぞぉ!


 「昏倒させたのだった。」までを一気に読み。

 冒頭の2行で読者も選びつつも一気に世界観を読者に投入。

 はまる人は奴隷のセリのシーンから棍棒が若者の後頭部に当たるところまでが脳内映像に流れ込んでくる。

 これは面白いなぁ。

 この段階で4000字じゃ満足できない渇望感が生じてしまう。

 『お嬢』の一言で、この中年商人が「伝説の商人」では無いのだろうというイメージが湧く。文末だけでなく、一つの話の中に次の展開への引きを作るというのは難しいんですよね。没入感はこういった短い文章の中で何回、引きのポイントを作るところが重要なんじゃないかと、改めて感じさせる展開です。


 シーン切替後の4行。

 全体としては、ここだけノイズだったような気がしました。

 ノイズ=4000字という限られた文字数しかない制約があることを考慮した場合に、物語として不要な表現という意味で使っています。

 文字数制限がなければ気にならない範囲かもしれませんが……。

 こういう拘りが書き出し祭りの難しさでもあるんですよね。


 三人称物語の中で一人称表現は私もよく使いますが、できるだけ序盤では控えた方がいいと思います。また、三人称の中での表現だという事が読者に混乱なく落とし込めるよう、できるだけ一行の短いセンテンスを入れて、一回三人称、その後にもう一度一人称みたいな構成の方が良いように思っております。


 いずれにせよ、最後まで読んでもこの4行はいらなかったかな。

 この4行があることで、「若者は衝撃を受けた。」という不自然な表現が生まれてしまっている気がします。


 急激に意識が回復したとしても、若者が最初にする行動は状況の把握じゃないでしょうか?

 であるなら、


「こいつ起きていやがる」

 とか

「彼も起きているみたいだから、是非意見を聞いてみたいものだね」

 

 といった展開の方が……すみません、好みです。


 最後の引きですた「ぼくはレアイナ。さっそく、仕事の話を始めよう!」は平凡な気がしてしまいました。ここは奴隷を口説く場面ですので、若者が引き込まれる一言があった方がいいんじゃないでしょうか。この先の展開が不明なのですが、例えば「ぼくはレイアナ。君はスパルタを買い戻したくはないかい?」といった言葉で締めた方が良かったような気がします。


 中盤の4行と、終盤のやりとりを少しダイエットしてお嬢を疑いつつも、着いていくことを決意するところまでが4000字の中で欲しかったところです。


【総評】

 面白いです。

 文章もうまいですし、スピード感、話の展開もレベルが高い作品でした。

 プロの犯行ではなかろうかと疑う作品だと思っております。


 ただ面白さが4000字の中で凝縮しきっていたかというと、もっと詰められるところがあったと思います。

 要するに「お前の本気はこれで終わりか? まだあるはずだ! 絞り出せ!」という一言で感想を締めさせていただきます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ