異世界ファンタジーのテンプレート的な世界観考察:フルプレートの騎士様がウエストが折れんばかりの姫君の手にキスしてるとちょっともにょる
んー、なんかまとまりのない文章ですまない。
はい、今回はファンタジーのテンプレについてちょこちょこ書いてみようかなと。
冒険者ギルドに初めて行くと中堅冒険者に絡まれる。
といった展開のテンプレではなく、世界観のテンプレについて気になるところについてです。
異世界ファンタジー作品の世界観ベースにあるのは中近世のヨーロッパ、あるいはそれを元にした既存の作品群であることは間違いないでしょう。
そこに魔法やスキルといった特殊効果、実在する神々、幻想生物(ドラゴン、エルフ、オーク等)や幻想道具(魔法の武器・道具やポーション等)、幻想資源(薬草、世界樹の葉やミスリル、オリハルコン等)を配置し、ダンジョンや魔物といった主人公の障害として立ち塞がる、あるいは資金源として活用される存在が存在すると言えます。
後は忘れてはいけない、転移・転生といった導入部分ですね。
もちろん、上記全ての要素が一つの作品内に描かれているとは限りません。どちらかと言えば男性向け、アクション要素多い作品には顕著ではありますが、逆に女性向け異世界恋愛の短編などでは、これら要素が一つも出てこないものも目にします。
んでまぁこういったファンタジー要素はいいんです。
だって現実には存在しないし、こういう設定なんですよと言われれば、よほど変なこと書いてなければ、そうなんですねー。って感じなので。
これら要素が中近世ヨーロッパに突っ込まれてるんですが、じゃあヨーロッパのどういった時代がベースになっているのか?これが怪しい。
もちろん、ファンタジー世界は現実世界の中世ヨーロッパとは異なるので、現実と違って良いのですよ?実際問題ガチで中世ヨーロッパに現代人が転生するととてもつらいと思いますし、話も盛り上がらないと思います。ただ、なぜそのようなちぐはぐさが発生したのかも考察したので、ちょっと読んでみて下され。
個人的に気になってるところ。色々ありますよ。
ただまあ、今回は主にタイトルに書きましたがフルプレートの騎士様とウエストの折れそうな姫君が共存している点。
男性向けでも女性向けでも、騎士って良く登場しますよね。プレートメイル来て乗馬して戦う人達。
イラスト的な都合で兜を被らない事も多いですが。お前そこ弱点じゃないのか。
武装はランス(槍)か直剣に盾が一般的。
中世ヨーロッパと言えば、西暦500~1500年くらい、だいぶ広い。
プレートメイル来てるのは後期で大体1200年代以降かな。
このデザインの騎士が見られなくなるのはパイク(長槍)並べられた密集陣形と、マスケット銃、大砲の量産によるものですよね。
日本でも戦国時代に似たような流れがありました。
つまりまあ、我々がファンタジー世界でイメージする騎士ってそれ以前、1500年頃までの存在な訳です。
で、次。上流階級の女性のファッションに関して。
ちょっと姫様とかイメージして欲しいんですが。どんなもんでしょうか。
コルセットでウエスト絞って、スカート広がってません?
ぶっちゃけそれロココじゃね?
王子様とかイメージして欲しいんです。
ズボン履いてません?
それロココか、あるいはフランス革命より後のデザインじゃね?
つまり服飾は1700年代以降くらいなんじゃねーかなと。
いや、分かるんですよ。服飾史ちょっと囓っても、ヨーロッパ絵画見てても、正直言って、中世ヨーロッパの服装は今の人間から見るとダセえって。
股間にコドピース(ちんこケース)つけた王子様が竜王倒す旅に出て欲しくない、ヒロインに壁ドンしても嬉しくないって……!
で、まあ逆に時代を服飾基準で考えて思うのは、マスケット銃とかちゃんと扱ってるなろう小説少ないなと。
転生者が知識チートから作るのは見るんですが、現地の文明レベルで銃が扱われてるのはごく少数派に思えます。
ドワーフが戦闘開始時に銃を一発ぶっ放してから斧に持ち替えて殴りかかるとか悪くないと思うんですが。
TRPGですが、ガープスルナルとかそんな感じでした。
三銃士とか好きなんですけどね。あれも銃士と言いながら基本レイピアで戦う作品ではありますが。
私のファンタジー好きな源流とか多分、マンガ三銃士。
見てた頃幼すぎて内容ほとんど覚えてないけど。
このあたりの時代のズレって古典的なファンタジー作品より今のなろう作品のが大きいと思うんですが、これなにが原因かなって考えたんです。
んで思ったのが男性向け異世界ファンタジー世界観と女性向け異世界ファンタジー世界観の源流が異なって存在したのが、なろうで合流したのかなと。
男性向けファンタジーは中世騎士物語ベースで、アーサー王とか貴種流離譚の要素のドラクエとかから、FF6あたりでスチームパンク入ったりとゲームのビジュアルが現代的にずれていったイメージがあります。
一方、女性向けファンタジーのベースってベルばらなんじゃねーかなと。ファッションベースがフランス革命やロココにあって、ゲームとかやってると騎士とかのイメージで過去にずれていったイメージ。
私もそうですが、男性が女性向けラノベ買うかというとなかなか買いづらいところあるかと思います。おっさんがレジーナブックス持ってレジに並ぶのはちょっと。
でも、なろうなら読める訳ですよ。
日刊異世界恋愛の上位とか割と読んでます。
この男女間の垣根が低いのもなろうの良いとこじゃねーのかな。ただ、それが逆に世界観をさらにごっちゃにした感はあるのかなーと。
まあ功罪相半ばってとこですかね?
他にも色々あるよね。
史実だとヨーロッパにハーレムはないですし。
まあ、これに関してはファンタジー世界はキリスト教じゃないので、一夫一婦制である必要は無いかなと思う。
奴隷も輸出する側であって、使う側ではないですし。ヨーロッパ人が奴隷を大規模に使ってたのはローマまでと大航海時代以降かな。国家が侵略、収奪、海賊行為とかしてないと、大規模な奴隷売買は難しい。
学園ものも、舞台設定はボーディングスクールやフィニッシングスクールをベースにしてるでしょうけど、あれも1700年代くらいからかな。
王子様取り巻き、力の1号、騎士団長の息子は多分いなそう。
女性向け学園ものに関してはむろ人物相関が、アメリカドラマのハイスクールのスクールカーストそのまま流用してるのが面白いよね。
小説の作者って基本ナード(非スポーツ、オタ)なので、男性のトップがジョック(スポーツのエース)じゃなくて王子様だけど、大体この王子様、スポーツ万能で頭もいいし、生徒会長やったりもするから、品の良いジョックみたいな感じ。
それがフローター(不思議ちゃん)なヒロイン見初めるんだけど、王子様とつきあってたクイーンビー(美人、チアリーダー)=悪役令嬢が不快に思うでしょ。んで、サイドキックス(取り巻き)がキレて、ヒロインがターゲット(いじめの対象)になる訳だ。
でもクライマックスのプロム(卒業ダンスパーティー)で王子様はヒロインの手を取る。んー、アメリカン!
学園もので時代がずれるのに力の1号、騎士団長の息子が必要なのは、王子様が完璧超人で脳筋スポーツマン要素が薄いからかな。ジョック感が薄い。ちょっと粗野な感じのイケメンをプリーザー(ジョックの子分たち)、この場合は男性側のサイドキックスって感じかな、に置きたいのでしょう。
サイドキックスは2人必要なので、技の2号として宰相の息子か魔法師団長の息子を配置。逆にスポーツはダメで勉強とか魔法とかプレップス感に特化したものをおきましょう。
これで最低限の攻略対象は完成。
後はお好みでワナビー(ジョックになりたい)に後輩ポジのカワイイ系男子置いたりバッドボーイズ(カースト外の不良)に陰のある系イケメン配置すればもう立派なハーレムだよ!
……なんかタイトルと話が途中でずれた感あるね。
見切り発車で書き出したからだけど、割と面白いから消さないでおこう。
ご意見ご感想お待ちしてまーす(雑な終わり方)。