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4  バーサク・ドラゴン討伐戦

 討伐隊リーダーの男の掛け声で討伐隊100人以上が洞窟に入っていく。


「君、帰りなさい、今すぐ。今なら間に合うから」

「うるさい、ゴリラ魔法士」


「ゴ、ゴリ? わ、私に言ってるの?」

「他に誰がいんだよ」

「し、知らない! もう勝手に死ねばいいわ!」


 し、しまった。腹が減ってイライラしてて思わず本音言っちまった。

 ……まぁいい。早く出てこいトカゲ野郎。もう腹が減って死にそうだ。


 うぅ。それにしても周囲の冒険者の視線が痛い。

 完全にゴミを見る目で俺を見ている。

 でも仕方ない。だって俺、完全に初心者丸出しのペラペラ鎧なうえ、そもそも攻撃武器なんも持ってないんだもんな。ただの鎧着た人だ……うん。

 

 ──だが、見てろ。トカゲ野郎は俺が一撃で仕留めてやる。





「グガルルルォォォォオオオオオオオオオオオオオオオ!」





 洞窟内に突如爆音が響く。

 ──奴だ。




「突撃ィイィイィイイイイイイイイイイイイ!」




 その声と共に前の冒険者たちが走り出す──と同時、洞窟内が真っ白になった。


「な、なにが起きた?」


 光が収まり徐々に目を開けると、そこには冒険者があちこちに燃えたまま転がっている。

 視線を上げると、巨大な10メートルを優に超えるドラゴンが目を光らせていた。


 巨大な口に火炎が戻っていくように萎んでいくのを見て、俺は今のが炎のブレスだと確信。

 

 やたらと強そうな冒険者数人だけが、あのドラゴンと一進一退の攻防をしてる……

 こいつ結構強そうだけど、どんなもんなんだ?


------------------------------------------

《バーサク・ドラゴン》


  ・HP:1969

  ・マナ:715

  ----------------

  ・筋力:159

  ・知力:5

  ・回避率:0.9%

  ----------------

  ・物理防御力:297

  ・火耐性:92

  ・水耐性:2

  ・風耐性:77

  ・地耐性:58

------------------------------------------


 ちょ、ちょちょちょちょ……。


 な、なんで俺は無事なんだ? 今のを食らってたら俺の今のHPだと一瞬で死ぬと思うが──そう思った瞬間、右手にあの魔法士が立っていることに気付く。


「無事だったみたいね」

「……あ、あぁ」


「だから言ったでしょ、あなたじゃ死んじゃうって」

「理由があるんだ、ちゃんと」


「理由? どんな理由? まぁいいわ、今はそれどころじゃないわ。これでわかったでしょ、今すぐ後退して洞窟から出なさい」

「……」


「──早く出ていきなさいったら!」

「……」


「お、おい! また来るぞ! ブレス! ブレス! ブレス!」

「うるさい! 分かってるわよ! 《ストーンウォール》!」


 魔法士と俺の眼前に石の壁が瞬く間に出現し、炎を防ぐ。

 石の壁は厚さが足りないのか、瞬く間に今にも融解しそうな色に変化していく。



「じゃ、やるか」



 俺は、石の壁から左手を出した。

 ──瞬間、俺の手は瞬く間に燃え上がり、HPがみるみる減っていく。


「な、な、なにしてるの! 君!」

「大丈夫。これでいいんだ」


 俺は残HPのチェックのみ集中した。瞬く間に減っていく数字を1で止めればいい。

 これはそれだけのゲームだと強く自分に言い聞かせた。



「40、30、20、10、──ここだ!」



 俺は素早く左手を防護範囲に戻した。HPは、〝1〟を指している。

 それと同時、俺は石の壁、そしてその先にいるドラゴンを狙って、暗唱する。




「──デス・パンチ──」




 俺の右拳から放たれた一閃は、瞬時に石の壁、その先の巨大なドラゴン、その先の洞窟を貫いた。

 ドラゴンの巨躯の貫かれた胸の穴が瞬く間に広がり、残っているのはしっぽの一部のみになっている。


 満月の光が茫然と立ち尽くす女魔法士を照らして影をつくっている。


「……へっ? な、……な、なによ、これ。何が起きたの」

「デス・パンチ」


「な、なに? それ……」

「オルダム村のユニークスキル」


「そ、そん、こんな力あり得ないわよ! あるわけない!」

「1000年で初の力って長老は言ってたから確かに今までにないよ」


「オルダム村って聞いたことあるわ。ユニークスキルを得られる数少ない場所……」

「俺そこの出身なんだ──ところで、『なんでも言うことを聞いてくれる』だったよね?」


「へっ?」

「さっき洞窟に入る前に言ってたよね。『ドラゴンにかすり傷でもつけれたら、それこそ何でも言うこと聞いてあげる』って」


「……い、言ったけど……」

「ふーん。嘘だったんだ?」

「……嘘──い、い、いいわよ! 言ってみなさいよ! 私は嘘はつかない主義だもの! どうせやらしいことでしょ! この変態!」


 ハハ、なんかこの女魔法士面白いな。

 スキルも申し分ない、さっきのドラゴンのブレスから防御してたし、ケアルガも使えるし。

 うん、この女魔法士を仲間にしよう! それがいい。


「じゃあさ、仲間になってよ。魔王討伐の仲間に」

「え……」


「嘘はつかないんだろう?」

「わ、わわ分かったわよ!」


「よろしく女魔法士、俺はマーヴェル」

「女魔法士じゃない! 私はセシリア」


「これからよろしく、セシリア」

「フンっ……約束だもの。よろしくしてあげるわ」



実験的に描いてみましたが、テンプレも悪くない。

いや、書いてて結構楽しい。


自分で読み返したけど、結構面白かった(自己陶酔)

この先はノープランです。

デリーターの方を優先で書いていきます。


「こういう感じでいけ」というのがありましたら、

ぜひ感想欄にお願いします。

しん酌して書いてみます(笑)

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