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みちくさ

触らぬ神に祟りなし

作者: 斎木伯彦

 我が国の諺は深いですね。

 何の事かと言えば、北海道で起こった限りなく冤罪事件に近い出来事です。

 事の発端は、若い女性が夜中に駐車場で気分が優れずにいたところから始まります。

 通りかかった男性が心配して声を掛けたところ、女性は立ち去ったそうなのですが、その足で警察署か交番に駆け込み「痴漢されそうになった」と通報しました。

 警察が捜査を開始し、ニュース記事も配信されると、心当たりのあった男性は警察署に出頭しました。

 そこで警察官は、何故か男性を逮捕拘束してしまいます。

 性犯罪者である外国人が犯人である物証付きでも不起訴処分になったり、女性の盗撮犯が放置されているのに、出頭して来た男性を任意の事情聴取ではなく逮捕というのは行き過ぎた措置でしょう。

 男性の無罪が証明された場合、司法官憲による不当な逮捕事例として賠償案件になると思いますが、道警は何を考えているのか甚だ疑問です。


 さて被害を訴える女性側の証言ですが、最初は「触られそうになった」がやがて「触られた」に変わりました。

 言い分が変わる時は、偽証の可能性が高まります。

 今回は誰の言い分が正しいのかは不明ですが、コロコロと証言が変遷すると裁判官の印象は悪くなり、推定無罪の原則で処理されるでしょう。

 触ったか触ってないかの水掛け論は、現状では男性側が不利でしょう。特に「なかったこと」を証明するのは「悪魔の証明」と言われるぐらいに困難な事柄です。

 また、無実が証明されても騒ぎ立てる愚か者がいる限り、この男性の安息は失われたままになります。誣告罪や名誉毀損、侮辱罪などで罰しない限り、このような冤罪事件は増える一方でしょう。


 この事例の問題点は、善意で助けようとした男性が不当に逮捕拘束されている事実です。

 この状況下では「触らぬ神に祟りなし」として、困っている女性を見捨てる男性が増える風潮を助長すると思います。

 ネット上では女性側から「救急に通報ぐらいはできるでしょう?」と反論があるようですが、それも無理です。

 救急に通報した場合、通報者に救急から応急措置の指図が出ます。これに従わないと変事非協力の罪に問われることになります。

 そして応急措置の指示の第一は「意識の有無を確認」ですから、肩を叩いたり、耳元で呼び掛けるなどの身体に触れる行為が必要となります。

 心停止の場合は心臓マッサージやAEDの使用もありますので、女性側が「触られた」と主張するのは火を見るよりも明らかですね。

 関わってしまえば何らかの犯罪に問われるのですから、見て見ぬふりをして見捨てるのが正当防衛とも言えます。

 こうした女性に不利益が増える状況を作っているのが女性というのは呆れるしかありませんが、この男女対立を不用意に増やす現状に歯止めを掛ける方策もありません。

 こうなって来ると、儒教の教えが正しいとなるでしょう。

 儒教では男女は七歳になれば同席させないよう、男女を分離します。

 更に女性は一人では出歩かないように制限され、男性も兄弟の嫁に声を掛けてはならないとされます。

 とにかく男女を分断しておこうとするのが儒教の考えですが、それは性犯罪を防ぐ意味合いが強く出ているだけです。

 西洋でも「女性は男性を惑わす存在」とされていますし、男性の劣情を刺激しないように地味な服装を女性に強要するのが洋の東西を問わない規範でもあります。

 いづれにしましてもこうも関係性がこじれている状況を解決するには、互いを離して冷却期間を設けるのが良いでしょう。

 男女は七歳になれば同席させないことを徹底し、小学校から男子校と女子校に分離して教育するのが理想です。

 当然ながら社会生活も男女は分離です。

 企業は男性棟と女性棟を区別して建設し、公共交通機関も男女別で運行します。

 街区も男女別ですが、その境界線上には婚姻関係にある家族の住居を集中させ、成人した男女はそれぞれ独立した住居へ強制転居させて完全に分離する社会が理想でしょう。

 婚姻関係に進むには政府が斡旋するお見合いに参加する以外に男女の接点はなく、その参加も強制ではなく任意とします。

 観光地も男女別で入場させ、それぞれに利用制限が設けられます。

 こうして羅列して来ると、異常な社会構造でゾッとしますね。


 さて、北海道の事件以外にも理不尽な事件があった模様です。

 とある駅で体調不良の女性がいた為、連絡を受けた男性駅員が声掛けしたところ、当該女性より「触らないで」と言われた為に救急通報を行い、近くにいた女性客の手を煩わせて救護活動を行ったそうです。

 その後、体調不良だった当該女性からは「男性駅員は何もしなかった」と鉄道会社に苦情が来たそうですが、記憶障害でもお持ちの女性なのでしょうか?

 この事例からも予測できる通り、当初は救護に同意していても後から「性的な接触が」などと意味不明の訴えを起こされる可能性は十二分にあります。

 本当に、触らぬ神に祟りなし、です。

 自称フェミニストの主張を横行させていると、何の罪もない普通の女性が見捨てられる社会が到来しつつあります。

 女性の皆さん、困る前に対処しなければ、大変な事態に陥りますよ。


 なお現状は以下の通りです。

男性A「あそこで人が倒れている! よし、助けに行くぞ」

男性B「待て、あれは女性だ。近付いたら逮捕される」

男性A「え? じゃあやめた。俺は何も見てない」

男性B「俺も何も見てない。ゲーセン行こうぜ」

男性A「お、いいな。行こう」

男性B「触らぬ神に祟りなしだ」

 こうして倒れていた女性は見捨てられましたとさ。

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