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箱入り娘と海賊

「かわいそうなリドリー、そんなにつらい目にあっていたなんて」

という言葉から始まったマーヴェル・ランザート――元婚約者にして幼馴染の青年のあつい、というか暑苦しい熱弁に思い切り逃げ場を探したものの、狭い個室内、相手が扉の前で拳を握りながらのむせび泣くという様子に、すっかりあたしときたら逃げ場を失っていた。

 部屋にもう一人存在するアマリージェはぴきりと固まっている。

そしてあたしもぴきりと固まって現実とやらを逃避しまくって今夜の夕食のことでも考えたい感じであったが、あいにくとマーヴェルがそうさせてはくれなかった。


「リドリーは箱入り娘のお嬢様だから、無理やり貞操を奪われてそのショックで相手の男をスキだと勘違いしているんだ」

 だらだらと投げられる言葉に、あたしはそれでも一応アマリージェの耳を両手でふさいだ。

 まぁ、そのかわいらしい耳をふさぐ以前に貞操だの、その前には何だっけ、ああ、そう乱暴だの強姦とかいう暴言までもをぽんぽんと聴かされたお姫様は立ったまま気絶しているのかもしれないが。


 こちらが口を挟もうにも、マーヴェルは完全にアマリージェという存在する忘れきり、おかわいそうな性的被害者の女の子のことを熱弁している。

――というか、かわいそうな被害者の女の子って誰だ。


「とにかく、リドリーはもう何も心配しなくていい。

オレはそんなことは一切気にしない。リドリーが負ったキズは――心のキズも体のキズも」

 いや、だから別にキズとか。

まぁ、ある意味傷ついていますけれど、決してそれは貞操云々の話しではなくてですね。引きつるあたしであったが、その場の空気をがっつりと切り替えてくださったのはあたしの知る内で一番にして唯一の男前。


「やかましい!

女の部屋で何を喚いてるっ。何よりうちの姫さんを巻き込んで下品な単語連発してんじゃねぇぞっ」

 突然襲い掛かった未来のアマリージェの騎士サマはどげしと遠慮なくマーヴェルの背後から蹴りを入れて狭い部屋の入り口を突破すると、中で硬直したままのアマリージェの腕をむんずと掴み、更に怒鳴った。

「幼馴染ならちゃんと話せとは言ったが、大人の会話は大人だけでする分別をつけやがれっ」


ハイ……すみません。


がんっと乱暴に扉を閉めて出て行ったアジス君にマーヴェルともどもあっけにとられたが、あたしはハっと息を詰めてやっと自分が口を開く間を取り戻した。

呆然としているだけではいけません。


「勘違いして欲しくないんだけど、あたし別に騙されているとかそういう――」

「リドリーは世間知らずだから男の下心ある言葉に簡単に騙されたんだ」

 毒気を抜かれて声の勢いは落ちたものの、マーヴェルは軽く首をふって会話を続行することに決めた様子。

 狭い部屋で二人きりという現状に、ちょっとばかり気負いはしたものの、あたしだっていつまでもなんだか気まずい状態がうれしい訳では無い。

 何より、ここはマーヴェルの船だし。

すくなくともあと数日はこの船に世話になる予定だ。帰りは駅馬車でも使って内陸を行くにしても、今は沖合、船の上――どうしたってこのままじゃいられない。


「確かにあの男は顔は良かったけれど、絶対に性格は最悪だ。

何より、か弱いリドリーを無理やりっ」

 ぐっと拳を握ってぎりぎりと奥歯をかみ締めるその様子に、あたしはここはしっかりと誤解を解かねばなるまいと口を開いた。

 そう、誤解だ。

あたしは決して無理やりなんとかなんてされていない。

確かにあの阿呆様は変態で手癖が悪くて口はうまくてお世辞にも紳士ではありませんが、だからといって勘違いで罵られるような人では……ないような、なくはないような。


「だから、無理やりとかじゃなくて」

「判ってる。そういう手なんだよ。

リドリーが何もしらないからといって、言葉巧みにリドリーを騙したに違いにいんだ」

「確かに言葉はうまいけど」

 思わずぽろりと言えば、水を得た魚のようにマーヴェルは更に言葉を重ねた。


「事故にあったようなものだよ。

ああいった男は身持ちの固い女の子を落として汚して楽しむんだ」

汚してって。

「リドリーの体がキズものになったとしても、オレはちっとも――そりゃ、少しは気になるけれど、そんなことでオレの元に戻れないからといってあの男の手をとらなくてもいいんだ」


キズ……

相手の言葉を自分の内でゆっくりと繰り返し、なんとなくむかむかとした気持ちを抱き始めたあたしは、なんだかやけに冷静になった。


あたしが傷物になったから戻れない。

てか、戻るって――戻る気なんて勿論当然ありませんが?

そもそも、女の人が誰かと致したら傷物とか、なにそれ? 確かにそういう厳格さが悪いとは言わないし、あたし自身結婚まではと貞操を守っていた訳です。マーヴェルの時は。

 あたしが致してしまったのも若気の至りといえば至りだし、勢いっていえば勢いだし……褒められたことじゃないのは重々承知ではございますが、後悔はしていない。自分の意思で好きな相手と結ばれたことを、絶対に悔やんだりしない。


今現在捨てられていますけど!


それはともかく、マーヴェルだって何も純潔守って生きている訳じゃないくせに。女性に対してあんまりな言葉の羅列ではありませんか?


 ふつふつとした怒りが蓄積されていくうちに、あたしはさめきった眼差しでここはしっかりと言っておかねばならないと相手の目を見返した。

「マーヴェル」


「リドリー……判ってくれた? オレは今でもキミのことを愛している。

ティナじゃない。本当に心から愛しているのはリドリーなんだ」

「勘違いはきちんと訂正しておくけれど、あたしはあの男に襲われたり遊ばれたたりして訳でも騙されたりして訳でもありません。むしろ襲ったのはあたしだし」


いやっ、大雑把に見ると遊ばれたり騙されていたりしたのかもしれませんが。

今はそれはどうでもいい。どうでも良くないけれど、まぁ今はいい。

そう、大事なのは貞操の問題で。


――って、アレ……今、マーヴェル何かおかしなことを言いませんでしたか?


あたしとマーヴェルは硬直したまま相手の目をまじまじと見返した。

あたしはマーヴェルの口から落とされた言葉をじっくりと脳内に浸透させ、その意味をゆっくりと噛み砕くように考えていたし、面前のマーヴェルは顔色をさぁーとっ青ざめさせた。


 やがて動いたのはマーヴェルが先で、彼はよろりと体をよろめかせて一歩退くようにたたらを踏むと、ゆるゆると小さく首を振った。

「違う。

違う――」

いや、あの、その台詞はどちらかといえばあたしの台詞だ。

マーヴェル、今あなたときたら何とおっしゃいました?

なんだかとても信じがたい台詞をさらりと吐きやがりましたよね。

誰が、誰を愛しているって?

それはちょっと問題ありなのですが。


「マ……」

「違うっ。オレのリドリーはそんなことはしないっ」


 悲痛な声で叫んだかと思えば、何かに救いを求めるようにとさりとその背を壁に預けた。

向けられる眼差しは――潤んでいて、あたしはどう言えばいいのか判らずに指先で宙をかいた。

「オレのリドリーはそんなっ」

「ちょっと落ち着いて話し合いましょうか? あの、マーヴェ」

ル、と言葉を次ごうとしたところで、よれよれとしていたマーヴェルは突然力を取り戻したかのように体制を整え、その眼差しをきつくした。

 伸ばされた手ががしりと乱暴にあたしの両肩をつかみ、まるで脅しでもかけるように上から言葉を浴びせかける。


「オレのリドリーは誰よりも清楚で誰よりもおとなしくて、可憐な花のような子だったじゃないかっ。あんた、誰だよっ。

オレのリドリーをどうしたんだよっ。

オレのリドリーがそんなことをする訳がないっ」


って――いや、あの。

清楚って? 可憐って?

あの、そのリドリーさん誰って、こっちがまさに聞きたいのですが。

ちょっ、えええええ?


***


「おう、どうした」

 船の甲板に引き出したアマリージェに水代わりの果実酒を差し出すアジスに、ドーザはとんとんっと筒状の望遠鏡を肩に当てながら首をかしげた。

 この数日で判っていることといえば、アマリージェという令嬢はぴったりとリドリーに張り付いてまるで親鳥が雛を守るかのように目を光らせ、アジスはといえばそんな二人を更に警護しているという不思議な図式。

――こんな風に二人だけで甲板に立つ姿を見るのは、初めてのことだ。

 甲板の上に置かれている逆様にされた桶に腰をおろしたアマリージェは両手で持つ木製のカップからそろそろと果実酒を口にした。そのの頬は赤くそまり、どこかぎこちなさを見せる。そして横に立つアジス少年はといえば、冷ややかにドーザを見返した。

「あんたんとこの船長、下品だ」

「あ? おいおい、マーヴェルほどお上品なヤツはいないだろうよ。つーか、何の話だい? それに、リドリーは? もう船酔いは治ったんだろ?」

「今は部屋だけど……船長と二人で話してるよ」

「おっ、いい傾向じゃねぇの。

あの二人はきっちり話しをつけなきゃしゃあねぇだろ」

「その会話が下品だっつーんだよ」

 ケッと吐き捨てるアジスにドーザは肩をすくめた。

「ま、お上品に話しても仕方ないことってのはあるしな。むしろ二人の話なんざドロドロしない訳がない。お互い別れた男と女だ。しかも心を残しちまっているんだから、どうしたってお綺麗には終わらんさ」


「って――げっ、何だよ。

あの二人ってば付き合ってたのか? うわっ。知らなかったっ。つーか、お姫さんは知ってたんだろ? オレってば蚊帳の外かよっ」

 ぶるりと何故か身震いして声をあげるアジスは、ふと動きを止めた。


「あれ?」

「あん?」

「おっちゃん――」


 眉間にくっきりと皺を寄せてじっと船の外、海の一点を見つめたアジスは、ふいに片手を伸ばしてドーザに示した。

「なんだ?」

 差し出された手にドーザが眉を潜める。

ついでに「おっちゃんじゃねぇ」と文句も忘れなかったが、アジスはますます眉間の皺を深めた。

「なんか来る」

 言いながら相手の手から望遠鏡を引ったくり、アジスは船の舳先まで移動してその中を覗き込んだ。


 はじめに気づいたのは点だった。

右を見ても左を見ても海という場で、たった一点のナニか。それがみるみるうちに大きさを変えていく。その不思議さに気づいたアジスであったが、それが何であるかを確かめる前にドーザが望遠鏡をひったくった。

「船だ――なんだ、あの速さは」

 水平線の向こうからせり上がったのは船の帆先であったのだろう。やがて見えた三連のマストは大きく風を受けて膨れ上がり、ぐんぐんとでかさをましていく。


 それが目視できるようになれば、甲板上で作業をしていた船子たちにもざわめきが広がり、そしてドーザが焦りの声をあげる頃には緊迫した空気が辺りを支配した。

 ぽんっと放り出された望遠鏡をアジスは抱きつくようにして受け止めた。

「ちょっ」

「やべぇっ、海賊かっ」


 吐き捨てながら背を向けたドーザだったが、すぐに思い出した様子で声を張り上げて船子達に指示を出し、その片手でアマリージェをかっさらうようにして抱き上げた。

アマリージェが悲鳴をあげ、アジスが「何するんだよっ」と抗議の声をあげるが、ドーザは構わずに足を進ませた。

「ちんたらすんなっ。嬢ちゃんとお前さんは船倉に隠れろ。相手は海賊だぞ。商船の積荷だけですみゃめっけもんだが、タチの悪いのはお前さん達みたいなのをかっさらって身代金だ何だと厄介なことになったら困る。着いて来いっ」

 海賊という言葉になじみの無いアジスが首をひねって眉を潜めたが、それでも言われたようにドーザに続く。ドーザに抱きかかえられたアマリージェは振り落とされるのを恐れるようにドーザにしがみつき、蒼白になりながらアジスを呼んだ。


「アジスっ、リドリーを」

「リドリーにはマーヴェルがついてる。あんたらは自分の心配だけしとけっ」

「駄目です。リドリーに何かあったらっ」

 それでも尚も言い募るアマリージェに、アジスはぎりっと奥歯をかみ締めた。

「おっさん、姫さんのこと頼んだぞっ」

 そう怒鳴った途端、ひゅーっという高い音が耳をかすり、ついでソレが船よりだいぶ離れた場所に巨大な水しぶきを伴って着水した。


「た、大砲っ?」

 さぁーっとアジスは血の気をうせさせ、ことの重大さをやっと飲み込むようにリドリーのいる部屋へと駆け出していた。

「くそっ、停船指示ですっ」

誰かの声が怒鳴り、ドーザが舌打ちしながら「停まれって言われて停まれるかいっ。全速前進最新鋭の船らしい逃げっぷりを見せてやれっ」と叫ぶように応えた。


***


「リドリーっ」

 お前は誰だと怒鳴りつけたというのに、マーヴェルはそのまま自分の腕の中にあたしを閉じ込め、ぎゅっと強く抱きしめた――というか締め上げつつ、小刻みに震えた。

 あまりの強さに骨がきしむようにさら感じて、苦しさと痛みに相手の腕の中から逃れようと身じろぎしようとしたあたしだが、相手の力ときたらそんなあたしの抵抗など少しも頓着しない程に強い。

――一瞬、ユーリに抱きしめられた感触がよみがえったが、それとはまったく違かった。


 ユーリの腕はあたしを抱きしめても優しくて、決して骨がきしむ程の力を加えたりはしなかった。それはきっと、あたしがその腕から逃れられるように……あたしの意に沿わぬことを、あの人はしなかった。

 首筋にマーヴェルの息が触れ、温かな涙が伝う――

あたしは逃れようとする動きを止めて、困惑に身をすくませた。

「愛してる。愛していたのに……どうしてっ」


――ねぇ、どうして。

困惑と戸惑いの中で、何を告げるべきなのか判らない。

どうして、なんて。むしろあたしが問いたい。

愛しているなんていいながら、どうしてあたしを裏切ったの?

 震える声が、嗚咽と共に落ちた。

「ごめん。ごめん。ごめん。

ずっと謝りたかった。ティナと関係をもったことは認める。でも、それは本当に一度きりで……あれはっ、ティナが」

 がばりと体を引き離し、視線と視線を合わせて何事かを言おうとした口がぐっと閉ざされる。

 ゆれる瞳が苦しみをはらみ、マーヴェルは一度ぎゅっと強く目を閉ざし、ゆっくりとした動作で開いた。

「――いや、悪いのはオレだ。

言い訳は、しない。

でも、本当に愛しているのはリドリーだった。欲しいのはずっと、ずっと、子供の頃からずっとリドリーが好きだったんだ。

それだけは、本当だから」

 マーヴェルの眦を伝う涙に、あたしは相手を詰る言葉を飲み込んだ。


むかむかとしたものが胸の奥でわだかまる。

どうして、何故?

言いたいことはいっぱいあるのに、マーヴェルの様子に言葉がつまる。

「魔が差したとしか言えない。

あの時のオレは本当にどうかしていた」

「もう、終わったことだから」

 ふと落ちた言葉がすべてだった。

もう、終わったことだから。


――今更、何かが変わる訳じゃない。

あたしはあの時悲しかった。辛かった。泣いて、一人で悩んで、そうしてあの場を逃げ出した。

「終わってない。終わってないよ、リドリー」

切羽詰るような言葉でもう一度抱きしめられて、あたしはマーヴェルと自分との間に隙間を作ろうと手のひらで相手の胸を押し返した。

 先ほどと同じように強い力。

けれど、何も感じない。

抱きしめられても、胸は高鳴らない。


 体温があがったり、ドキドキしたり、背筋に鳥肌がたったりしない。

あたしがその時感じていたことと言えば、自分がどれだけユーリが好きなんだということ。

「リドリーは、あの時――オレを好きだったんじゃないの?」

「好きだったわ」

 あたしはその言葉に即答できた。

間違いなく、あたしはあの時マーヴェルが好きで結婚することに疑問を抱くことも無かった。

 けれど、今なら判る。


――好きだったけれど、ユーリを愛するようにマーヴェルを愛してはいなかった。

そう告げようとしたところで、急にそれまで聞こえていなかった周りの音が耳についた。どたばたと駆け回る音やら、人の怒鳴り声。

 何だろうかと視線をあげたあたしの行動に、マーヴェル自身やっと甲板上の騒音を聞きつけたのか、少しだけ腕の力を抜いて、あたしと同じように眉を潜めて身じろぎした。


途端――何かが叩きつけられるかのような音が鳴り響き、水音が鼓膜を劈いた。

ついでおこったのは船体の激しい揺れで、ただ幸いあたしはマーヴェルに抱きしめられていた状態で、マーヴェルは船の揺れには慣れているのだろう、あたしを片手で支え、そしてもう片方の手で壁に手をついてその激しい揺れをやり過ごした。


 胸が、ざわついた。

ドクドクと鼓動が激しく躍動し、頬に熱がこもる。

沈静化していた心が動き出す。


ああ、来た。

来てくれた。

ユーリだ。


あたしときたら捨てられた癖に、そんな風に思ってしまってぎゅっとマーヴェルの胸に当てた手を握りこんだ。


ユーリ、ユーリ、ユーリ。

会いたいっ。

そんなあたしの心に冷水を浴びせるように、マーヴェルの声と、そしてどたばたと駆け込んできたアジス君の声が重なった。


「海賊だっ」


……そういえば、ユーリが来る理由なんてナイですよね。

あたしってば捨てられたんだものね。

海賊などというものすごい単語が飛び出したというのに、あたしときたらがっくりと別の意味でうなだれていた。


 ぐんっとマーヴェルに更に抱き込まれる。

先ほどまでの様子とはいっぺんさせ、マーヴェルは力強くあたしを支えて歩き出しながら、

「大丈夫。海賊といったところで命までは盗られない。

積荷をおとなしく渡せばそれ以上のことはない。けど、万一の為にリドリーは隠れていて」

 マーヴェルの力強い言葉を耳にいれながら、あたしはふとまったく違うことを考えていた。


どくどくと心音がうるさい。

――だって気づいたのだ。


絶対に呼ばないと誓ったあの名前を告げれば、あの人は――来てくれるだろうか。

耳が熱を感じる程にトクトクと痛む。

どんな場所にいても届く筈。

あたしはそっと呼べばいい。


 咎人(ユーテミリア)と。



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