日常
「お疲れ様~また明日ねー」
「明日は評価あるから任せるねーー」
「えーーーーーむーーーりーーー」
「雪なら出来るでしょ!ふぁいつ!!!」
「押しつけるなーー!!!!!」
私の仕事は病院でリハビリをしていた。
今普通に同僚と笑って職場を後に出来ている事が奇跡だった。
私は2ヶ月前までその当時付き合っていた彼氏に監禁されていた。
数週間だったけど、代償は大きかった。
出来ない事が増え、人が怖くなり、公共交通機関に全く乗れなくなった。
職場まで30分圏内で駅まで歩いて5分。
だけど車で通勤するしかできなくなった。
真っ暗になる前に家に帰らないとパニックになった
雨の日は誰かと過ごさないと怖かった
他人とエレベーターに乗れなくて、近所の人であっても誰かが乗ってくると降りていた
階段も手すりが無いと上がる事が出来なかった
歩道橋は見るのもダメだった
人に頼る事が出来なかった
甘える事が出来なかった
全て自分が悪いから、誰のせいでもないから、自分が頼る資格はない。
そう思っていた。
自分で運転しながら家路についた
その時、私の親友、、、悪友、、、
んーーーめんどくさい女から電話がかかってきた
「はーい!今日も生きてたか!?雪ーーーーー!!」
「祐奈かうん、生きてる、何?」
「冷たいなーーーもう少し可愛くお返事出来ないの?」
「疲れてるだけだよ。本題入って。じゃないと切るけどどーする?」
「ひどいww飲み会な、、」
プツ、、、、、、ツーツー
祐奈は事件後、いつも飲み会に誘てくれたが、ぶっちゃけ迷惑だった
私は全く出会いを求めていなかった
この先ずっと独りで生きていけたらそれでよかった。
誰かと一緒に生活するなんて考えられなかったし、二度と同じ思いをしたくなかったから、男なんていらない。そう思っていた。
でも付き合いや人数合わせで参加したり、
祐奈の好意を無下にする事が出来ずに参加する事もたまにあった。
でも今日は全くそんな気分になれない、、、
仕事で愛想笑いをしすぎたり、他人との関わりが多かった時、
真っ暗になってからしか帰れなかった時は、どうしても気分が乗らなかった。
人との接触を避け、どこにもよらずに家に帰り、
真っ暗の部屋のベッドの中で何もせずに横になっていたかった。
気分がすぐれなくて、何もしたくないほど滅入った時の私のルーティンだった。