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ぽんこつ物語  作者: ゆい
2/19

日常

「お疲れ様~また明日ねー」

「明日は評価あるから任せるねーー」

「えーーーーーむーーーりーーー」

「雪なら出来るでしょ!ふぁいつ!!!」

「押しつけるなーー!!!!!」


私の仕事は病院でリハビリをしていた。

今普通に同僚と笑って職場を後に出来ている事が奇跡だった。


私は2ヶ月前までその当時付き合っていた彼氏に監禁されていた。

数週間だったけど、代償は大きかった。

出来ない事が増え、人が怖くなり、公共交通機関に全く乗れなくなった。

職場まで30分圏内で駅まで歩いて5分。

だけど車で通勤するしかできなくなった。

真っ暗になる前に家に帰らないとパニックになった

雨の日は誰かと過ごさないと怖かった

他人とエレベーターに乗れなくて、近所の人であっても誰かが乗ってくると降りていた

階段も手すりが無いと上がる事が出来なかった

歩道橋は見るのもダメだった

人に頼る事が出来なかった

甘える事が出来なかった

全て自分が悪いから、誰のせいでもないから、自分が頼る資格はない。

そう思っていた。


自分で運転しながら家路についた

その時、私の親友、、、悪友、、、

んーーーめんどくさい女から電話がかかってきた


「はーい!今日も生きてたか!?雪ーーーーー!!」

「祐奈かうん、生きてる、何?」

「冷たいなーーーもう少し可愛くお返事出来ないの?」

「疲れてるだけだよ。本題入って。じゃないと切るけどどーする?」

「ひどいww飲み会な、、」

プツ、、、、、、ツーツー


祐奈は事件後、いつも飲み会に誘てくれたが、ぶっちゃけ迷惑だった

私は全く出会いを求めていなかった


この先ずっと独りで生きていけたらそれでよかった。

誰かと一緒に生活するなんて考えられなかったし、二度と同じ思いをしたくなかったから、男なんていらない。そう思っていた。

でも付き合いや人数合わせで参加したり、

祐奈の好意を無下にする事が出来ずに参加する事もたまにあった。


でも今日は全くそんな気分になれない、、、

仕事で愛想笑いをしすぎたり、他人との関わりが多かった時、

真っ暗になってからしか帰れなかった時は、どうしても気分が乗らなかった。


人との接触を避け、どこにもよらずに家に帰り、

真っ暗の部屋のベッドの中で何もせずに横になっていたかった。


気分がすぐれなくて、何もしたくないほど滅入った時の私のルーティンだった。


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