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序幕

 

 ……コポッコポッコポコポ……コポン


 ふわりふわりと宙に浮いてる感覚……


 静かに目を開くと……目の前には数体の羽の生えた物体が、可愛らしい声をあげてこちらを見て喜んでいる。


 まるで、『早く出ておいで』と言っているかのように。


 意識はあるのに、動かない身体。


 すると、羽が大きく髪は長い金色の物体が目の前に来る。羽も髪もキラキラと輝きとても神々しい。

 身分の高い者なのだろうか。


 何か話しかけている。

 その身分の高い物体の手から

 私に向けて暖かな光が当てられる。


 私の中に眠る記憶・想い・願い、様々な事が頭を掛け巡る。


 ━━新たな生命の誕生の瞬間━━


 私の身体がほんのり光る。

 身体の動かし方や言語……理解出来たような感覚。


 プカプカと浮く培養液の中から顔を出し、濡れた羽をばたつかせ、飛び立つ。


 パシャーン!パタッパタッ……


 薄暗く少しひんやりする空間……。

 身分の高い物体は、「クイーン・メル」と呼ばれていた。


 私達は、どうやら「妖精」と呼ばれてる存在らしい。


 クイーン以外の妖精たちが、私の手を取り、こっちこっちと言わんばかりに手を引く。


 部屋の中は私達にとっては広いくらい。

 窓から陽の光を感じ、使い込まれた古いテーブルを照らす。


 そのテーブルの上には━━


 複雑な魔法陣が書いてある上質な紙。


 カラフルな宝石が散りばめられた宝箱。


 大きな黒光りしてる羽の扇子。


 透明なのかと言えるほどの糸が巻かれた木の棒。


 二振りのスカイブルーの短刀。


 鈍く光る黄金色した銃。


 これらを見た瞬間、どういうものかはすぐに理解できた。

 記憶の中の二人がそっと教えてくれた。


 そして振り返ると二つの額が壁に描けられている。


 その額に書かれている内容を読み取ると、懐かしい気持ちが込み上げて来る。


 テーブルの方を見て


 ━━(ただいま)


 そんな言葉がしっくりくると、感じた。


 そして━━


 二つの額には、次のように書かれている。


 右の額には━━

(姿は変わっても普遍な愛

 立場は変わっても揺るぎない信頼

 生きるみんなが幸せであれ


 爽太 青葉)


 名前の隣には、赤い肉球の印。


 左の額には━━

(みんなと歩いた青い空

 星のない夜空で語り合った日々

 忘れないよ

 また逢おうね


 ナナ 青葉)


 名前の隣には、黒で描かれた魔法陣。


 目の奥がなんだか熱い。

 想いが込み上げて、溢れそう。


 それを堪えてドアの前で待っている妖精たちの所へゆらゆらと飛んで行く。


 ドアを開けると━━


 森なのに眩しいほどの陽の光が降り注ぐ。


 手入れの行き届いた緑の芝生が、風で揺れている。


 庭の左端には、水浴びが出来そうな池。水面は陽の光に反射して眩しいくらい。


 庭の右奥には、太くしっかりとした幹の森の木々をも上回るほどの大樹。

 枝には美味しそうな実が、沢山実っていて、大樹の周りには薬草に使えそうな草が生い茂っている。

 よく見ると、大樹の側面が人の顔のようにも見える部分がある。


 庭を見渡し、思いっきり深呼吸。


 すると、小屋のドアが開きクイーンが、出てきた。

 他の妖精たちと庭を仲良く飛び回り小屋へ戻る。


 ━━さぁ、今日から私は「ガイアール」の住人━━


 妖精たちが小屋へ入るのを見届けるクイーン。


 ドアが閉まる。


 クイーン・メルは、庭を見渡して━━


「もう、貴女の名前は決まっているのよ……」


 と両手を握り、祈る


 ━━━アン アオバ━━


 扉が閉まる前にクイーンはくるりと振り返り、そっと人差し指を唇に縦に当て、微笑みながら扉を静かに閉める。


九伊奈 伍九とキャットふぁーざーを見つけて下さり誠にありがとうございます!


つたない文章、幼稚な表現かと思いますが、どうか暖かく見守り下さい。


流し読みでも構いません!

順に読んで、自由に解釈し頭の中で描いて、楽しんでもらえたら嬉しいです!


X→→@kuinagokyuu


登場キャラのイメージAIイラスト有り。順次増やそうかと考え中

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― 新着の感想 ―
[良い点] 冒険の予感ですね、これから追いかけます。
[良い点] 最高に面白かったです! [一言] これからも追ってまいりますので、執筆頑張って下さい!!!
2023/07/09 16:55 退会済み
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