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悪党の復讐  作者: 島津宏村
誕生と暗躍
21/22

復讐

渋原首相殺害事件から2年。

シンジケートは敵対する宗教組織Aの解体を視野に活動を活発化させている。俺とR、Zの三人によって殺害した渋原首相。

理由は日本国の混乱ともう一つある。

Aの資金源は、庶民の勧誘と政界から流れてくる使用用途不明の金だった。

それに大きく荷担していたのが渋原だった。

渋原たち与党はAと協力することで選挙にて圧勝を掴んでいたのだ。ただし、実際渋原自身が国民に人気であったこともあり選挙の圧勝に疑問符を挟む者はいなかったのだ。

そんな渋原を殺害することによって、政治家たちは大きく崩れ始めた。

理由はいくつもあるが、政界の資金をうまくAに流していたのが渋原だった。

しかし、渋原亡き今残りの無能な政治家たちはAとのパイプをどのように繋いだらいいかと焦っている。

肝心のAは政界からの財源が減って、今の政治家を資金の流しかたを知っている者にとって変わらせようとしている。

組織の慌てぶりと政治家の慌てぶりは見ていて滑稽なところがあるが、俺はこのまま事態が終息するのを黙って見ている気はない。

ここからが本番なのだ。

政治の乱れはいずれ国民の不信に繋がる。

不信は混沌をうみ、最終的には誰もコントロールできなくなる。

理屈や、秩序よりも激昂する感情が優先され最後には法も意味をなさなくなる。

シンジケートは混沌を利用し、国内で争いを起こす。他国は利益を得ようと、こぞって国内の争いに参加し始める。

小さな渦が大きくなって世界を飲み込むことは以前から多々あった。そしてそのような状況は今も昔と変わっていない。

人々は勝利に酔いしれたいのだ。

ただ、人間は常に悪い生き物とは言えない。高度な知性を与えられている生き物なのだ。

しかし人間はその使い方を誤った。

それを再び自覚させることによって人間は神の下にいる存在であるということをしらしめなければならない。

そのために我々が存在しているのだ。

現実世界に介入できない神にとって我々だけが頼りなのだ。

俺自身は、夢も希望もなくただ他の者のために働き続けるような社会を作った、ルールを作った人間というものに怒りを抱いている。

今まではルールを守る側だったが、今度は違う。二回目の人生は俺自信がルールを決める。公平で、皆が幸せになれるような。

神の下の楽園を創る。


そのために俺はこの社会への復讐をはたす。


ルールの上に居座った俗物を追い出す。


俺の復讐はまだ始まったばかりだ。


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