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冒険者パーティへのお誘い!?争い!?

 キャオッ


 ティラノが鳴き声を上げたことでレイリアの視線が自分からそれて、ティラノに向かった。


 ふ~あぶなかったっ。

 ティラノ!

 サンキュウなっ。

 思わずレイリアとパーティを組んでもいいんじゃないかと思ってしまったよ。


 ふっと我に返って、やっぱり今はパーティを組む事は無理だと考えた。


 レイリアはティラノをなでなでしながら、

「ねぇ、どうなの?パーティに入れてくれないかな!?」


 ティラノをなでなでしながらの上目遣いで向けてくる光線はあまりにも強力だ。


 だめだ、だめだ。

 ここは断固として拒否する。


「今はまだパーティを組むつもりはないんだ。ごめんな」


「ねぇ、それなら私をパーティに入れてよ」


「はい!?誰なの!?」


 突然、後ろから声をかけられてティスは慌てて声のする方を向いた。


「その”はい”は良いって事でいいの?」


 そこにいたのはサリナだった。


 ・・・・だけでなく、もれなく取り巻き達もいて、強力な殺人光線を放ってきていた。


 なんでそこにいるんだよ。

 いまやっとレイリアの事を拒否したばっかりなのに・・・・。


「テイマー同士だから丁度いいわよね!?」


「えっと、サリナさん。ところで、なんでここにいるの!?」


「あの・・・それは・・・・その・・・・ティスさんが・・・・いっ、いいえ・・・違うわ。あの・・・ティラノちゃんがランクアップ試験を受けるから見に来たの」


 頬を赤らめたサリナさんはもじもじしながら理由を言っているんだが、相変わらず何を言いたいのかよくわからない。


 まあ、ティラノの応援に来てくれたのは間違いないからうれしいのは嬉しいんだけど・・・。


「それはありがとうございます。それで今は誰ともパーティを組むつもりはないので、少しソロでやって行きたいんです」


 サリナの取り巻き達の殺人光線がなんだか少し和らいだ気がする・・・。


「わかったわ。でも、パーティの合同が必要な時はいつでも言ってね。私はいつでもオッケーだからね」


 サリナはそう言うとニコッと笑顔を追加してきた。


 やっぱサリナはかわいいな。

 取り巻き達がいなければ・・・・。


「ちょっと、あなたは何!?突然私達の間に割り込んできて何を言っているのよ」


 ちょっと、レイリアさん、その”私達の間”って言い方おかしくないですかぁ。

 それだとまるで・・・・。


「私はサリナでビーストテイマーよ。私たちは昔からの友達よ。あなたとは違うのよ」


 えぇぇーーー。

 サリナさんっ!

 昔からって言っても、ほんの1ヶ月くらい前じゃないですかぁ。

 それは昔で会っているですかぁ。


 心の中で2人の発言にコメントを上げながら感じることがあった。


 それは2人がティラノを挟んで(俺も!?)言い合いをしているのだ。


 二人といっても普通の二人ではない。


 一人はアイドル級の美少女で、もう一人は少しきつめの表情をするが、それでも派手な美少女だ。


 これまでの俺の人生では遠くで見かける程度の美少女が俺とパーティを組みたいと言い合いをしている。


 信じられない景色に2人の言い合いをボーッと見つめてしまっていた。


「「ねえっティスさん」」


 突然、二人は俺の方を向いて名前を呼んだ。


「はっはい!」


 俺は返事をすることしかできなかった。


 そんな俺を美少女二人が軽く手を伸ばしただけで届く所から俺を見つめていた。


 心臓の鼓動のドキドキが止まらない。


 顔が熱くなり頭が真っ白になってしまった。


 そして、俺が次に取った行動は、

「ごめんなさい。ギルマスに呼ばれているので行かないといけないんです。今はソロでやってくのでパーティの件はまたいつかでお願いします」


 逃げ出すことにした。


 ティラノを抱えて、美少女の二人に一礼をするとくるりと背を向けてギルド会館に向かって歩き出した。


 後ろから何か言われるかと思ったが、二人は素直に「はい」と一言返事をすると俺を見送ってくれた。


 しかし、一部始終を見つめていた初級冒険者達を含む観客たちから、俺に対しての不満やヤジや応援が次々と聞こえて来た。


 慣れない状況にうつむいたまま聞こえない振りをして速足でその場を抜ける事にした。


 いやいやいや、無理だからね。

 あんな美少女が二人で迫ってきて何か出来るほど俺は経験がないからね。

 ティラノを育てる事になってから、お金が入り、美少女がやってきて、ランクアップもしてほんとどうなってるんだ。


 ギルマスの所に足早に向かいながら急変した環境を振り返ってみた。


 俺には色々な事を一度に行うのは無理だ。

 やっぱり一歩一歩ゆっくりとやっていくことにする。


 そんなことを考えていると目の前にギルマスのいる応接室のドアの前に到着した。


 ドアをノックすると、ギルマスから「入れ」と返事があった。


 応接室の中に入ると、そこにはギルドマスターのバンクロッド・フォン・イースターさんと試験官のガイドロスさんがいた。


 二人だけかと思ったら入り口の側に鑑定士のダイクさんが座っていた。


 何で鑑定士さんがいるんだ?

 また、ティラノを鑑定するのかな。

 あれから毎日岩トカゲを討伐していたから強くなっているのは間違いないけど、

 そんなに前回と変わっているとは思えないんだけどねぇ。


「まあ、立ち話もなんだからティス君もそこにすわってくれるかい」


 ギルマスから座るように言われた。


 簡単に話は終わらないのかな・・・。


 ティスは不安な気持ちで一杯になり、ティラノを抱きしめている腕に少し力が入っていた。

読んでいただきありがとうございます。


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