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トカゲのペット

登場人物

【ティス】  Dランク冒険者、『最強のモブ』という二つ名を持つ、才能無しの戦士。引退を考えた岩トカゲの討伐時、不思議な夢でもらった卵を育てる事になる。

【ティラノ】 ティスがもらった卵から出て来た10cm位の小さな二足歩行のトカゲ!?

 俺はギルドに戻ると、岩トカゲの依頼達成の報告を済ませた後、宿屋に戻った。


「この卵はどうやって育てればいいのだろう」


 今まで、ペットを育てたことはなかったので、ティスはどうやって育てればいいのか分からなかった。

 今日は疲れもたまっていたので、カバンに直して宿屋の1階の食堂でエールと一緒に硬いパンと薄焼きの肉をほお張っていた。

 Dランク冒険者であったが、大した稼ぎもなく安宿で安い食事をする毎日だった。


 最初にパーティを組んでいた仲間はとっくにBランク冒険者となり、風の噂では王都でそれなりに裕福な暮らしをしていると聞いた。


 同じように夢見て来たのに、えらい差がついたもんだ。


 考えれば辛くなるだけなので、そうそうに食事を切り上げて、部屋に戻った。


「おい、お前。俺は育て方はわからないぞ。どうしたらいいんだ!まあ、こんな事を言っても返事が出来るわけではないしな」


 愛情かけて育ててやりたいとは思ったが、どうしたらいいのかわからずにいた。

 昔、母さんが一緒に寝てくれるのがうれしかったので、ベットに卵を入れて一緒に寝る事にした。

 ちょっとした恥ずかしい思い出だけど・・・。


「昨日の討伐を最後にしようと思っていたが、お前の為にしばらく延期だ。まあ、討伐で卵が割れたらいけないから、今日はおいていくからな」


 最近パーティを解雇になったばかりだったから、今日もソロで討伐依頼を行った。

 早めに討伐を終えて、宿屋に戻ってきた。

 卵が心配だったからだ。


「お前を独りにしておくのが、なんだか心配になったから、早めに切り上げて来たぞ」


 特に変わらない卵だった。


 こうして、3日、4日、5日と過ぎていった。


「お前はいつまで卵のままなんだ」

「ところでお前はあのTレックスみたいなトカゲなのか」

「いつになったら孵る(かえる)んだ」

 などと、毎日、早めに討伐依頼を済ませてベットで横になりながら声をかけ続けた。


 そう言えば、最後は解雇されると思うと、上手く会話が出来なくなっていた。

 そんな俺だったが、卵にはなぜだがすらすらと声をかけている自分に気がついた。


 こんな日々が10日位立ったところで、変化がおとずれた。

 卵が揺れ始めたのだ。


 それは朝に討伐依頼に行こうとした時に起きた。


 いつものように、毛布で卵をくるまって、やさしくベットの上において出発の声を掛けた。

 そこまではいつもと変わらなかったが、扉を開けようとした時にベットの上で毛布がすれる音がしたのだ。

 何かと思って、慌ててベットに戻り、じっと卵を眺めていた。

 すると、卵が時々揺れていたのだ。


「うおぉっ!生まれるのか!?」


 そう思うといてもたってもいられずに、今日の討伐には行かない事にした。


「生まれるのか!?お前はどんな生き物なのか!?何を食べるんだろう。・・・そうだ、その前に名前。名前を考えておかないといけない」


 なにがいいかな。

 俺の名前がティスだから、ティセ・・・違うな。

 ティロス・・・違うな。

 ティラス・・・どうもしっくりこないな。

 ティラノ・・・おっ、なんかこれいいんじゃないか。


「よし、決めた。お前の名前はティラノだ。早く孵らないかな。ティラノ」


 こうして一日食事もとらずに卵を眺め続けたけど、卵はそのままだった。


「今日は孵らなかったな。ティラノ。明日には孵るかな」


 ティスは卵を見続けた。

 その晩は寝ずの番で卵を見続けた。


「早く生まれて来いよ。ティラノ」


 そういえば食事をとっていなかったのでお腹がすいていた。

 しかし、その場から離れているときに、生まれたら嫌だと思うとその場を離れられなかった。


 それでも、朝がたになるとウトウトしだした。


 その時、

 パキ・・パキッパキッ・・・。


 卵が割れる音がしてひびが入ってきた。


 どうしてかわからないが、この卵の殻が割れたら俺の人生も生まれ変われるんだろうといった気になった。


「う・・・生まれる・・・生まれるぞ。ティラノ。早く来い。早くっ」


 キャオッ!


 卵から頭が飛び出して来て、鳴き声を上げた。

 生まれてきたモンスターは一声上げると、周囲を見回していた。

 ティスに気が付くと、ティラノとティスは目が合った。


 ティラノは目をぱちくりぱちくりとさせて、頭を横にコクッと数回傾けると、


 キャオッ・・・キャオッ・・・


 と何度も鳴き声を上げた。


「かわいい・・・可愛すぎる」

 ティスはあまりもの可愛さに、目の前のモンスターに見とれていた。


「あっそうだ。ごはん。ごはんを上げないと・・・」


 ティスは準備していた干し肉をカバンの中から出してみずに浸して少し柔らかくすると、ティラノの前に小さくちぎって出してあげた。


 ティラノはティスと干し肉を目で往復させていた。


「ティラノ。食べていいんだよ。ほらっ」


 干し肉をティラノの口の前に持っていくと、

 パクッ

 とかぶりついた。

 ゴクリッ

 干し肉を飲み込むと、

 きゃおっ・・・。

 と再び鳴き始めた。


「美味しいか。そうか、美味しいか。もっと食べていいんだぞ」


 ティスはベットの上に数きれの干し肉をちぎっておいてあげた。


 すると、卵から出て来てほし肉を食べ始めた。


「トカゲ!?ドラゴン!?・・・だが、2足歩行。見たことないな・・・・」


 ティスは初めて見る姿に驚きながらも、その可愛さに見とれていた。

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