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ティラノ 可愛くて強いを目指す

 フォレストウルフの討伐で疲労も強かったので、翌日は1日休憩することにした。

 討伐報酬で数日分の干し肉を購入してすぐに部屋にもどると、そのままバタンキューで死ぬように眠った。

 目が覚めたのは翌日の昼過ぎだった。

 ティラノは部屋の中をバタバタと歩き回っていた。

 おかげであらゆるものが倒れて散らかっていた。


「ティラノは元気がいいな。明日からは強くなる為に戦いまくるぞ」


 キャオッ・・


 ティラノは元気よく鳴き声を上げながらバタバタと部屋の中を走り回っていた。

 ティラノはすでに自身でトレーニングをしているようだった。


 ◆◇


「今日はスライム討伐だぞ。ティラノ。だが、まずは何か依頼がないか冒険者ギルドに行ってみよう」


 スライムは森の極々浅い所にいるので大した討伐依頼を受けることは出来ない。

 何かの薬草採取の常設依頼があればとおもって確認しに行った。

 ただ、いつもよりもかなり早めに向かった。


 朝早くならサリナがいないだろうと思ったのだ。

 サリナ自体は出来れば挨拶位したかったが、

 側にいる取り巻き立ちの射殺されるような視線が痛かったのだ。


 薬草の常設依頼があったのを確認すると、そのまま森に向かった。

 常設依頼は特に受付が必要なかったからだ。


 森に到着するとティラノをカバンから降ろすしてスライムを探した。


 この森は別名スライムの森ともいわれる位浅い所にはいろんな種類のスライムが生息していた。

 なので、森に入るとすぐにスライムを発見できた。


「ティラノ正面にいるスライムと勝負をするんだ。負けるなよ」


 キャオッ・・


 元気に声を上げるとティラノは走ってスライムに特攻しに行った。

 尻尾を振り振りしながら、走る姿は本当に戦う気があるのかと思ってしまうくらいだった。


 ティラノはスライムに向かってまっすぐに突っ込むと


 ぽよよ~ん


 はじかれてしまった。


 おいおいスライムと同程度というのは本当に間違っていないな

 やっぱり、フォレストウルフと戦っていたのはティラノではないと確信した。


 まけるなぁ。

 ティラノ。

 突っ込めー!


 最初ははじかれてしまったので、次も突っ込むかと思ったら、スライムの前で急停止すると、

 その勢いを使って尻尾でスライムをはじいていた。


 ティラノいいぞ。

 単純に突撃するだけが戦いじゃない、いいぞ!


 こうして、3回くらい尻尾で攻撃を加えてスライムを倒すことが出来た。

 ティラノはスライム1匹を倒すのにゼイゼイなっていた。


「おおっ、よくやったぞ。ティラノ。頑張ったな」


 こうしてほめてやると、

 キャオッ・・キャオッ・・と嬉しそうにしていた。


 その後も、ティラノはスライムを倒せたのがうれしかったのか、周辺にいるスライムにどんどん特攻していた。

 俺はその間、薬草を探して出来るだけ多くの薬草採取に努めていた。


 昼になって、ゆっくりと昼食を食べた。


 その後は午前中と同じように、ティラノはスライムとバトル。

 そして、俺は薬草採取をして1日を過ごした。


 夕方にはティラノは数10匹ものスライムを倒していて、

 最後頃には、尻尾や頭突きなどの攻撃1発で倒せるようになっていた。


 中々成長の早いティラノだった。


「ティラノ頑張ったな。戦いのセンスはかなり良い方じゃないのか!」


 とほめてあげると、

 キャオッ・・キャオッ・・と嬉しそうにしていた。


 冒険者ギルドが閉まる前に戻って、採取した薬草をそそくさと納品して帰ろうとした。

 しかし、丁度サリナとばったり出くわした。

 サリナは昨日と同じように、可愛い可愛いとティラノを撫でまわしていた。

 俺はというと、その後ろから5回くらいは射殺されたのではないかと思えるほど、どす黒い視線を受けていた。


「ティスさん。今日もティラノちゃん可愛いです。また、次もあったらよろしくお願いしますね」

「うん、わかったよ」

 キャオッ


 サリナにサヨナラの挨拶をするとまっすぐに部屋に戻った。


 部屋に戻って今日は成長の日だということに気がついた。

 しかし、特別、急成長の様子もなく、いつも通りのティラノだった。


 もしかすると、明日がティラノの急成長の日かと思い気になったが、

 薬草採取による疲れがたまっていたようでそのままぐっすりと朝まで起きなかった。


 朝方、急成長の兆しがあるかと思ったが、特に見られなかったので、今日も特訓に行くことにした。

 先々の事を考えると強くなることが必須だから、急成長は移動中にでも確認すればいいと思っていた。


「ティラノ今日は午前中にスライムで特訓した後、午後は草トカゲで特訓しような」


 草トカゲは新人冒険者が戦闘訓練を行う時の相手として戦うモンスターだ。


 討伐しても大した報酬もないし、素材としても役立たずであったが、ティラノにとってはご褒美となった。

 それは、スライムとは違って草トカゲは肉があるので、

 倒して肉を食べて、倒して肉を食べてと効率てきに戦闘訓練が行えた。


 御前中はスライムで体を慣らして、急成長の様子を見たが、別段成長はなかった。

 もしかすると次の成長まではしばらく時間がかかるのかと考えた。


 午後には草トカゲの生息する場所に移動してまずは1匹ティラノに倒させた。

 尻尾の攻撃1撃では倒せなかったが、その後、噛み付いて止めを刺していた。


 ティラノの大きな頭に奥まで広がる口元、その中には小さいが牙が並んでいた。

 体からするとその大きな頭に付随する大きな顎は強力な攻撃手段になると思ったが、

 実際に攻撃している姿を見るとそれは間違いないと思えた。


「ティラノお前のその口での攻撃は凄いな。これから強力な武器となりそうだ。それに、草トカゲはそのまま食べてもいいが、どうするんだ!?」


 ティラノは死んでいる草トカゲをしばらく見つめると、ガジガジと噛みつき食べ始めた。


「普段、可愛らしいティラノを見ているから、その食べている姿は少し生生しいが、モンスターだから仕方ないか」


 あっという間に食べ終わると、次の草トカゲを求めて、走り回っていた。

 それにしても、元気だな。

 食べている姿はあれだけど、走り回っている姿はやっぱり可愛いなぁ。

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