第13話
「へい店員さーん。ジャンボギガウルトラパフェ一つ」
そう言い放ったのはサディス=ランディーだった。横目にサディスさんのもつメニュー表を見た僕だったが、その値段に驚きを隠せない。五千円で頭のおかしいほど盛られたパフェを指さしていたのだ。
「私も......」
次にそう言ったのは水京 京香。さっきまでの涙はどうした、ヤケ食いで気持ちを発散する気か!?
そして、もう一人いた。
「......私はそのパフェを200個頼める金を持っている」
勿論。斎藤 霞である。おい、その金。貸した金だろ!?というか食えるわけないだろ!?生クリーム風呂でもする気か!?
「安心しろ!ここはサディスさんの奢りだ〜〜!!」
「やたー!」
「......よっしゃ、浮いた」
サディスさん?この人正気か?というかサディスさんに寄ってきてないか水京 京香さんや......そして、斎藤 霞、お前は遠慮しろぉ!!
「周君もいるかい?」
「いや結構です」
その量を見てるだけで気持ち悪くなるわ!
「へい、ジャンボギガウルトラパフェ三つもってーこーい!!」
「あ、はい。ジャンボギガウルトラパフェ三点ですね」
店員は困らせないでくれサディスさん。それは身内?だからこそやっていいノリだ。
とまあ、パフェ作るの二時間かかるだろう。斎藤 霞のステータスを見ておくか。
_________
探索者:斎藤 霞
探索者レベル:〈Lv.85〉
職業:【アークプリースト】
称号:【世渡り上手】【美人形】【辻ヒーラー】【善人】
STR:463
DEX:655
VIT:462
INT :693
AGI:401
LUK:63
__________
「【善人】!?」
「霞ちゃんいい子いい子〜〜!!」
僕がそう驚くがサディスさんはわしゃわしゃと飼い犬を撫でるように斎藤 霞の髪を激しく撫でた。
「......いい子です、ブイ」
まるで勝者のようにVサインをした斎藤 霞。されどその顔は無表情である。
うっそだぁ......きっと辻ヒールで信用を稼いで、その信用で詐欺をしているに間違いない!
「じゃあ、サディスさんのステータスを見せてやろうじゃないか!!」
「おおっ!」
「おお〜!」
「......おおー」
それぞれ反応するが、サディスはパッパとステータスを見せた。
__________
探索者:|サディス=ランディー
探索者レベル:〈Lv.162〉
職業:【勇者】
称号:【二刀流】【聖剣の使い手】【勇敢なる者】
【超越者】【一騎当千】【人間兵器】【バランスブレーカー】【先導者】【ドラゴンキラー】【努力家】【金剛】【デーモンキラー】【ゴーレムキラー】【偽神討ちし者】【断つ者】【生還者】【スライムキラー】【不運なる者】【武者殺し】【王殺し】【ノーライフキング殺し】【英雄】【人間戦車】
STR:3277
DEX:2510
VIT:3530
INT :2034
AGI:3596
LUK:50
__________
Lv162!?凄まじい称号の数に僕の何倍ものステータス。ここまで人は強くなれるのか!?
「......」
「うわー!」
「......強い」
一体いくつものの歴戦を潜り抜ければ、この領域に達する事が出来るのだろうか?
【勇者】.....凄まじい職業だ。
そう思いながら、ずっと数値と称号を穴が空くほど見ていた。
「きゃー!ずっと見ないで〜!恥ずかし〜!!」
サディス=ランディーはパッとステータスを閉じる。
「そんなに見ていたか?というかなんで恥ずかしいんだ?」
「ずっと見てたから、不安になったんだよ!あと。恥ずかしいのは、ここまでの実力は全部職業のせいだし!誇るものでも無いんだよ!」
「そういうものなのか......」
勇者からしたら、そう言う感じなのか。確かに運で決まってしまった職業で苦労しなくて強くなったら誇れないと思うが......けどサディス=ランディーの称号に努力家って見えた気がするんだが気のせいか?
「ジャンボギガウルトラパフェとなりまーす。」
そんな会話をしているとまるで柱のように大きなパフェが運ばれてテーブルへと置かれる。そのパフェはふんだんと生クリームにチョコレートソースが掛けられ、見るだけで胸焼けを起こしそうだ。
そんな頭のおかしなパフェが三つ。僕の周りに白と茶色の柱が三本建った。
この人達狂ってるよ!!きっと頭がおかしいから、頭のおかしなパフェを頼むんだ!怖いなこの人達。
類は友を呼ぶ。なのだろう。僕は吐き気を催しそうなのでスマホでも弄っておこうかな?
そうして僕は最初にパフェの上から美味しそうに食べている彼女らを眺めたのち、スマホに目を向けるのであった......
すまん......明日こそダンジョンに.....




