格の違い
「コボルトジェネラルか、ふむこいつらは新人級にはかなりきついか。」
「本気になる程度は削ってくれた診たいですけど、まぁ敵じゃないっすね。」
コボルトジェネラルは挑発されたことを理解し、ヴォーレンに襲いかかる。
「ふむ、遅いな。アサルトヴォルト。」
槍を構えたヴォーレンは次の瞬間にはもうコボルトジェネラルを貫き、殺していたのだ。
「な、何が起きたか見えなかった!」
「また、会ったなワークス。」
「いえ、本当に助かりました。」
「さて、我等は残りの地獄迷宮部屋とそれで溢れたモンスターを処理してくる。落ちたアイテムは要らんので皆で分け合ってくれ。」
「じゃ、俺達は行くから。」
ヴォーレンとレーズンは瞬く間に去っていった。
「うぉ、あれが精鋭級探索者か。なかなか強いな。」
そんな呑気な感想を漏らしていると、コボルトジェネラルのドロップが12個ほど落ちた。
「おー皆で確認しようぜ。」
「ふむ、そうだな。ただ、ここで確認するのは流石に危険なので取り敢えずどこか落ち着けるとこまで移動しよう。」
「それはそうか。」
俺達はアイテムを取り敢えずアイテム袋にする入れ、よく使われる宿屋の大きい部屋を借りて報酬の山分けをすることにした。
宿屋「鳥の風」大きい一室にて
「さて、確認しよう。」
見ていくとアイテム系4個で武具系が8個。
「アイテムがワイドポーション、※蜘蛛の糸、ワイドエーテル、※身代わりの護符だな。」
※ワイド系(ワイド〜とアイテム)…パーティ単位で効果がある。
※蜘蛛の糸…使用すると迷宮を瞬時に離脱し、入り口まで戻れる。パーティで使用可能。
※身代わりの護符…即死級の攻撃を受けた場合、死なずに護符が代わりに受けて、壊れる。
「なかなか良いですな。武具は?」
とガイターが急かす。
「あとはコボルトジェネラルシリーズの剣と防具だな。」
「ほほう、ユニークスキル付きは?」
「一つだけ、これだよ。」
コボルトジェネラルの長剣
ATK+200
DEF+50
AGI+100
スキル:破軍
破軍:SPを全て消費し、全ステータスが30%する。更に使用後、SPを20%回復する。
戦闘終了後効果が切れる。
クールタイム、24時間。
「素晴らしいな。ただ、気軽に使えるものではないな。我らには欲しいが、これより我らに伝わる宝具があるので、こちらを譲ろう。アイテムと武具を頂ければ良しとしよう。」
「本当か?」
「あぁ、何というかもっと常用しやすい物を期待してたのだ。武器自体はかなり強いものだし、効果だけで考えるなら常用しやすいじゃなければ、残りのものを貰って売った方が金になる。もしくは装備したほうが良い。」
「あっ、蜘蛛の糸だけ貰えないか?」
「うーむ…我らもあれは欲しいが…だが、今回は助けて貰ったのはある。そう考えれば渡してよいのだろうな。うむ、渡そう!」
すると、獣人の女性が叫ぶ。
「ガイターさん!今後を考えるなら譲るところではありませんよ!」
「バカもの!助けてもらった上にアイテムを譲って下さっているのだぞ!本当は寄越せ言われてもおかしくないのに交渉して貰えるだけありがたいと思え!!」
「でも、ガイターさんだって今惜しそうに」
遮るように叱咤する。
「それはこちらとてそういう演技は必要だろう!先程も言った通り、本当は貰える立場ではない!だが、向こうに全部渡せば、向こうもそれは流石に気まずいと思うであろう!だからこのような小芝居をやってるのがわからんか!!」
「すいません!」
「ガイターさん、そこまでにして取り敢えず蜘蛛の糸とユニーク付き貰えれば良いので。」
「あ、そうであるな。」
やったぜ!やべぇの貰えた〜ゲームだとこんなおいしい交渉なかなかないのに。
「しかし、ちゃんとした自己紹介がまだであったな。改めて、自分はガイターと申す。この獣人パーティーのリーダーである。」
「俺達は…」
主人公たちの自己紹介以下略
「なるほど、では残りメンバー紹介する。」
「私はミルだよ!」
とうさ耳の獣人娘が言う。
「アタイはマルさ。」
馬耳の獣人娘が言う。
「僕は、ムルだよ。先程はごめんなさい。余計なことを言って…」
と猫耳の獣人娘が
「ちなみにそやつはオスだ。よく勘違いされるのでな。」
とガイターがフォロー…って男!?今女性から全員紹介してたのでは?なぜこいつこのタイミングで割り込んできた?
「私はモルなのよーよろしくぅー」
とネズミ耳娘が言う。
「あとは支援要請出会ったのがポメラだ。」
男性陣は次回へ