獣人
ブクマ、いいねありがとうございます!
コボルトを何回か倒していると、犬耳の獣人の娘が倒れていた。
「おい、アンタ大丈夫か?」
ステータス見ればわかるか。そう言えば、初めて他の人のステータス見るかも。
ポメラ
獣戦士Lv8
HP 2/120(+60)
MP 0(+0)
SP 0/90(+30)
ATK 150(+50)
DEF 60(+30)
INT 5(+5)
MND 10(+5)
AGI 120(+10)
DEX 15(+15)
CRI 5(+5)
LUK 10(+10)
ORI 0(+0)
ジョブポイント
40
HPやばいぞ!マジで死ぬ!
俺は持っていたポーションを開け、無理矢理口に含ませた。
すると、ゴクリと飲み込んだらしく、回復エフェクトの「ピポン」という音を確認した。
この回復エフェクト、他の人には見えてないのが不思議なんだよな。
「う、うぅ」
「大丈夫か?」
「あ、ありがとうございます。はっ!な、仲間がいるんです!助けてください!」
「話を聞くから落ち着け。」
獣人の娘はポメラと名乗り、状況を聞くことにした。
話を聞くと、※地獄迷宮部屋から溢れてきたモンスターに襲われたという話だ。
そして、彼女は助けを呼ぶためにここまで来たらしいが、ダメージがキツすぎて気を失ってしまったそうだ。
※地獄迷宮部屋…数十体以上のモンスターがいる部屋であり、迷宮にあるのだが通路にあるわけではなく、迷路の隠し通路にある探索者殺しの罠であり、隠し通路見つけても迂闊に入るなという探索者の気をつけないといけない悪質な罠である。
HPがあっても、気を失うことがあるのかとリアルになったことの弊害見えたような気がした。
「モンスターハウスから溢れてきた?そんなの聞いたことなないぞ。何かやばいことが起きてるんじゃないか?」
とモーゼが言う。
いや、これは無いわけではない。
基本的な探索してたら有り得ないという話は理解できるが、この世界では頻繁にないから知られてないのだろう。
モンスターハウスからモンスターが溢れてきたということはつまり、迷宮活性化状態前兆だということを。
「取り敢えず、助けに行こう!まだ間に合うかもしれない!」
「有馬、現状を見たら応援を呼ぶべきだ!この事態は良くはわからんが、何かまずい気がする!!俺の探索者としての勘が警鐘を鳴らしている!!」
とワークスがいつもとは違い、その表情からは余裕がない。
「わかった!じゃあポメラさん!すぐにギルドへ応援要請に向かってくれ!俺達は救助優先で行く!行くぞ!そして、俺たちも無理はしない方向でやるぞ!」
「「おう!!」」
俺達はポメラさんの仲間達がいると言われている通路を進んでいく。
そこで目にしたのは逃げ切れなくて残っている獣人達がおり、彼女が言う通り7人ほどいた。
そして、コボルトがたくさんおり獣人だからのAGIと職業の補正で攻撃を捌き、敵を倒しているのだろうが数が多いだけにきつそうであった。