最深部④
更新♪
ふぅー
刹那、攻撃を無意識にいなしていた。
これがリアルに感じるこのボスの脅威。
見えてないのに迫りくるハルバードを2つの刃で受け流し、完全に感覚でやっている。
肌に感じる殺気とゲームでやっていた時の行動パターンで予測し、体に刷り込まれたパターンを反射で動く。思考と反射が融合しているような感覚だ。
この奇跡のコラボレーションが俺を生かしている。
「貴様!どうして生きている!?何故だ!」
俺は答えない。
集中力が全て受け流しに集約しているため。
そうやって処理している間に仲間の支援攻撃をしている。
しかし、前半戦でやってた時は攻撃は当たっていたが今は仲間の攻撃はまともに当たらない。
本当なら敵に処理されてもおかしくはないが、俺に対して凄まじいヘイトがあるため、回避して俺に攻撃を仕掛けるという普通ならまずない動きをしている。
回避に徹底して3分間が経過した頃。
相手にはかなり焦りが見えてきている。
どんどんHPが削られていく焦りなのか、顔から余裕がなくなっていた。
その様子に気づいていたが、むしろそれが勝利へと近づいていると確信している。
それが慢心だったのだろうか。
知ってるはずのパターンであったのに間違えた回避行動を取り、剣を吹き飛ばされてしまう。
これは死んだなと確信を持って言える状況になり、終わったと思ったが俺は吹き飛ばされ、代わりにワークスが受け流し、捌ききれないぶんはレイアも入って処理していた。
こいつら、俺が受け流している間に敵のリズムを覚えたのか?
そして、間に入る際にうまくヘイト管理できるスキル又はアイテムでうまくやったはずだ。
しかも、事前の策で伝えてはいたが実際にうまく処理している。
相手も本来はヘイト関連スキル·アイテムで変わるほど甘い相手ではないが、HPが減りすぎて冷静さを失っている。
俺は逆にチャンスだと思った。
捌くのは俺しかできないと思っていたからだ。
だからこそ、今のあいつに俺は一撃入れられる自信があった。
そして、仲間が必ずしも敵のHPが切れるまで受けられるとは限らない。
やるなら今。
攻撃に集中出来る今やるしかない!
「スキルコピー:オーバードライブ!オーバードライブ!ソウルイミテーション!グレイも連動しろ!」
『了解!』
俺と分身とグレイで攻撃を仕掛ける。
まず、分身がクイックスラッシュで敵の懐へと踏み込む。
危険を察知して後ろへと下がる。
そこを狙い背後からグレイが溶断斬を仕掛ける。
それも直感で回避する。
まだだ!スキルコピー:縮地!更にスキルコピー:溶断斬!
これで決める!




