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6.Что делаешь?
何をしている?
「…………………………」
いつの間に裸になっていた彼女が、すぐ目の前で私を見下ろしている。
私はとっくに眠気も覚め、ただただその美しい光景に目を奪われていた。
私よりも起伏に乏しい胸元。
その下には、ぽこっと緩やかなスロープを描いて突き出たお腹。
マシュマロでも詰まっているのではないかと思うほど柔らかそうだ。
更にその下には、ひと筋のクレバスの先に、思わず吸い込まれてしまいそうな窪みが見受けられた。
「…………もしかして、興奮してる?」
「…………いや…………ただ…………」
彼女が今、どういう気持ちでいるのかわからない。
私を驚かせたいのだろうか?
――それとも……。
「…………風邪を引くぞ」
「そしたら、もっとここにいられるね」
ふふっ、と笑みを浮かべる彼女。
冗談なのか本気なのか、私は未だにその真意を掴めないでいた。
彼女は裸のまま、「借りるね」と棚のタオルを手に取り。
そうして、意を決したように誘ってきた。
「……ねえ。
……一緒にシャワー、浴びようよ」