序説 夢なら覚めてくれ
こんな感じの話は初めてなので大目に見てくれると助かります。この物語を楽しんでくれると幸いです。
序説
例年通りと言えばいいのかな?
とりあえずあれだ、なんでこんなに仕事に追い詰められてんだ?
小学校の頃からプログラマーに憧れて勉強してきていい会社についた。
とある大手会社のMMORPGの新作を作るメンバーの一員となり順風満帆に人生を謳歌するところであーら不思議。
絶賛デスマーチ中である。
「なんかアニメでも最近使われてないかこの設定」
もうありふれた設定だ。
このままおっちんで異世界ならパーフェクト。
トレビアン。
いやいや、そうじゃないって。
家に帰ったらゲーム、会社に来てもゲーム。
天国だけど地獄だわー。
「ん? なんだこのメール」
そして真夜中の残業中の俺に一通のメール。
差出人は…無記名?
なんだスパムか。
あまりに変な手紙だけど開いてみっか。
カチリ。
ワンクリックでメールが表示される。
『晴信様。この度、あなたは世界を渡る権利を得ました。むしろ早急に来てください。拒否権などありません。元の世界にも戻れません。ええ、戻してなるものですか。こほん、それはそれとして親しい知人などいるなら挨拶する時間くらいあげますのでメールの返信ください。差出人・魔王アリア』
…おいおい、まじでスパムか?
こんなの書くなんてなんて中二病患者だ好感が持てる。
しかし残念だな。俺に友達はいない。
中学校から全員疎遠だから!!
言っていて悲しくなってきたが返事だけはしといてやろう。
深夜テンションを払拭してくれたお礼だ。
『俺は、確かに晴信だ。しかしメールをくれたのは嬉しいが知らない誰かについて行くなと言われたんで拒否させてもらう。あと友達なんていない。わかったか!!』
最後は投げやりに書いてみる。
メーセージとして最悪だが相手も相手だ真面目に相手なんかして…あれ?
なんかおかしいぞ?
なんで目を閉じて開けた瞬間に空飛んでるんですかね?
そして持ってる手荷物全くないんですが…あっ携帯はある。
服はスーツ。靴は革靴。うん、俺の標準装備だ。
って達観してる場合じゃねぇ!!
「どどど、どうするよこれぇっ!」
顔をつねってみても痛い。
むしろ今絶賛下降中で風もろに浴びてるし嫌でも現実を認識させられた。
普通チュートリアルぐらいなくない。
神様にも誰にもあってないぞ。
あったとしてもあのメール…ってあれ原因。
あのふざけたメールが原因なのっ!!
「こういう時はあれだ。助けてヘルプミー」
「わっかりましたー」
「ふぁっ!!」
まさかの叫んだら少女の声が。
…そんなことはどうでもいいとにかく助けが来たってことでいいんだな。
手探りでバタバタしてるとムニュンという感触が。
人生で触ったことないぞこんな柔らかいの。
それになんだ。このハリの感じ。
「ふむ、とてもいい感触だ」
「言い残す言葉はそれだけですか?」
Oh……どうやら知らぬ間に欲望が爆発していたらしい。
うん、こういう時はお約束を言わなきゃね。
「わざとじゃない」
「嘘をつけこのへんたーいっ!」
全力で叩かれた。
悪いのは俺だから仕方ないね。
ここで頭に機械的な音声が流れてきた。
称号『魔王の胸を触った男』を獲得しました。
なんとも不名誉かつ盛大な称号があるものだ。
さて、もうそろそろ地上だけど死んじゃいますかね?
普通の人間ならまず木っ端微塵の高さから落ちてるし死ぬよね。
しかも助けに来た人の胸も触っちゃったしね。
あっ、終わったはこれ。
こうして俺『藤原晴信』ことハルはとある知ってる異世界へと渡ったのであった。
本当にこんな事起きるとか普通嫌だからね!!
社畜式ネトゲ廃人舐めんな。
できれば感想など便りがあると励みになったりやる気が出たりします。
コメもばしばしください。
うっ、きついコメとかはなんか心臓に悪い気もしますけどね。