晦冥世界のアルバトロス ―――ようこそ、クソッタレな世界へ―――
美しい。美しい。人の不幸、それこそが私にとって最大の糧なのだ。戦争、紛争、自殺、孤独、虐め、強姦、虐待、嫌悪、苦悩。それら全てが私の礎として、或いは燃料としてクソみたいな私のクソみたいな炉に放られて灼かれ続け私が今日も一日生きるエネルギーとなる。嗚呼、だが駄目だ、自分がその不幸の渦中に居ては。私は常に傍観者でなければならない。傍観者という立ち位置こそが私にとっての至高の居場所、世界。それともう一つ、私が人を不幸にしてはいけない。私が人を不幸にして出来上がる不幸はまた異なる性質を持つ。故に私は人を不幸にする様な真似はしない。常に傍観者なのだ。嗚呼、ようこそ。君もこの世界に惹かれて来たのかね。此処には数多の不幸が渦巻いている。戦争も紛争も自殺も孤独も虐めも。嗚呼、後は虐待とか強姦とか嫌悪とか苦悩とかとかとかとかとか。全てが此処にある。どうだ、君も私と共に傍観者としてこの不幸溢れる世界を、クソッタレな世界を眺めてみようじゃないか。
クソッタレな世界へようこそ
2017/04/16 13:11
第一節 始まりの終わり
2017/04/16 13:34