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走る走る走る  作者: 二階堂隆一
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二階

 駐車場には今朝借りたばかりのカローラが一台とめてあるほかには何もない。

 坂をくだり、少し歩くと視界のひらけた場所にでる。

 標高約九百メートルの山頂だけあって、さすがに眺めはいい。

 すぐ下の方へ視線をやると、モンゴル式テントやバンガロー、それにブルーベリー畑が見える。

 僕は天に顎をむけ、ゆっくりと新鮮な酸素を鼻から吸いこんだ。

 空気もうまい。

 これこそ自然の香りだ。

 さて、星のでる夜になるまでもうひと眠りしよう。

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