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Eternal...

作者: 綾姫

もっと『好き』って言って欲しかった。


もっと『好き』って言えばよかった。


《Eternal》 あなたが私に残してくれた最後の言葉。

《永遠》なんてありえない。でも,それさえも信じたくてしょうがなかった。このまま幸せになるって思ってた。あなたは…どぅ思ってましたか?


《二月》

恋がしたいと言っていた私に友達が紹介してくれた人,それが大介だった。 携帯開けたら『メール一件』の表示,大介からの初めてのメール。いきなりでびっくりしたけど,心臓はドキドキだった。その日から毎日,何通も何通もしたね。こんなわがままな私の事,いい子だって言ってくれた。嘘でも嬉しかった。


二月も終わりかけた頃,大介の仕事の都合で,三月から当分の間,連絡が取れなくなるって言われた。もぅ終わりなんだって,すごい悲しくなった。大介は私を突き放す様に,冷たい言葉ばかり言って,私も便乗して酷い事を言って,それ以来,連絡を取らなくなった。取れなかった。


《三月》

自分から言っておいて,毎日悲しくて寂しくてしょうがなかった。そんな時,私の誕生日に花束が届いた。大介からだった。涙が止まらなかった。

「時間を戻せたら」

と何度思っただろう。でも…もう遅かった。 大介の事は忘れようと,忙しい日々を送り,私の中では過去になりつつあった。


《四月》

友達からいきなり言われた。

「大介,元カノと結婚したんだって」

元カノの事,あれだけ嫌って言っておいて結婚したなんて…私は強がってその話題はすぐに流した。大介の結婚は好きでしたんじゃなくて,親の都合だと後から聞いた。悔しかった。でも,嫁の腹の中には,大介の子じゃない,別の人の子かいた。嫁は不倫して,その不倫相手の子を身ごもっていた。それを大介は認知した。そんな人の事はもぅいい。これで完全に割り切った。その思いで一杯だった。


《五月》

私も部活が引退に近づき,そろそろ新しい恋でもしょうかと,クラスの子と仲良くなり始めていた。その恋は本気のつもりだった。でも心のどこかに大介が居て,本気になれなかった。どの人を見ても,大介と比べてしまって,どこかで大介以上の人はいないと思っていた。


《六月》

部活も引退し,受験勉強に真剣に取り組むようになった。月日はあっと言う間に過ぎていった。六月も下旬になり,いつもの様に友達とメールしていた時,

「大介がメールしたいって言ってる」何,今更になって。

でも内心は喜んでいた。

まさか,こんな事があるとは思わなかった。

30日にこっちに帰ってくるという事で,その日にメールが来るはずだった。

29日,早く30日になれ!とワクワクしつ時,『メール一件』の表示,何気なく開けたら,それは大介からのメールだった。

30日って言っていたのに…心臓が張り裂けそうな位の鼓動が私を襲った。また連絡取れる。 大介は前に酷い事言ってゴメン,と言うためにメールしてきた。私が悪いのに。。大介からのメール《俺,嫌な事がある度にお前の事思い出す。ずっと好きやった。》涙が溢れた。やっと想いが通じた。でも…時すでに遅し。大介はもぅ人のモノ。大介の思いもよらぬ一言にびっくりした。《不倫する?》確かにしたい気持ちはあった。でも…怖かった。嫁と言う存在。 それからは毎日のように連絡を取った。


《七月》

あの時,不倫したいって言っておけば今頃楽しかったかもしれない,と後悔する日々。あの日以来,大介が不倫と言う言葉を口にする事はなかった。それでも何度も

「嫁なんかよりずっと好き」

「お前と一緒になりたかった」

と,言ってくれた。

七月の中旬。私は友達と三大祭の一つに行っていた。その祭に大介は行かないと言っていた。せっかく会えると思っていたのに… 友達と歩き始めた時,横を若いカップルが通りすぎた。大介っぽかった。でも来ないと言っていたから違うだろうと思った。でも気になり,友達に言われて大介にメールした。

「祭来てる?」

「うん。作業衣やで〜」

正に,さっきすれ違ったカップルは大介達だった。すごいショックだった。嫁はイケイケのギャル,私とは正反対だった。喪失感に襲われた。友達が

「もぅ一回みて確かめよう」

と言って大介達を探し出した。すごい人で全然見つからない。粘って時間もだいぶ経った時,

「もぅ帰ろう」

と言って帰る途中,前を大介が通った。何のためらいもなく,後ろをついて歩いた。二人を見るのは辛かった。嫁は腕を組み,

「私達お似合いでしょ」

と言わんばかりに歩いていた。あの時,大介はどんな顔してた?楽しかった?

友達が追い掛けすぎて,嫁に目をつけられるようになってしまった。私達に気付いた様に嫁は歩くスピードを上げ,暗い路地に歩いていった。負けずに私達もついて行った。嫁は見せ付けるかのように,手を繋ぎ,ベッタリとくっついた。私は今にも泣き出しそうだった。

「もぅこれ以上はいい」

と思い帰った。二人の姿が鮮明に目に焼き付いている。その夜,大介にメールした。でも返ってこなかった。次の日,メールがきた。

《昨日,すれ違ったよな?》私は嘘をついた。《人違いやろ。》《ゴメン。二人でおるの見られたら,もぅアカンよぅになるんちゃうかって心配やった。》そんなんで嫌いになるわけないのに。でもやっぱり嫁には勝てないと思った。人前で堂々と手を繋げるのも,イチャイチャできるのも,嫁しかできない事。いくら大介が私の事を好きと言っても,いくら私が大介を好きと言っても,いくら互いに思いが通じあっていても,世間は認めない。悲しかった,悔しかった。でも,何よりも大介が恋しくて,愛おしくてたまらなかった。神様が本当にいるなら…『もぅわがままは言わない。

だからどうか大介と一緒にさせてください』 でも何も変わらず,互いの思いが強くなるばかり…時は無情にも過ぎていった。 大介は七月一杯で今の仕事を辞めて,嫁の実家で仕事をする事になっていた。その関係で,連絡が取れるのは本当に七月一杯だけとなってしまった。ショックにショックが重なり,私は体調を崩した。大介も考え過ぎて体調を崩した。このままだと,二人共潰れてしまう。でも大介は,

「残りの時間を大事にしたい」

と言った。また私は冷たい言葉をいくつも言ってしまった。そぅしないと,気持ちが持てなかった。なんでこんなに想い合っているのに,結ばれたらいけないのか。この世を疑った。歩いているカップルを見る度に,若い夫婦を見る度に,大介達と重なり,胸が痛かった。

そして…大介は何も未練がないように去っていった。嫁はお腹に胎児がいるにも関わらず,タバコを吸い,酒を飲み,そのせいで産まれてきた子は発達が遅れていた。大介はその子を一生守り抜くと言っていた。できる事なら子供と代わりたい。

《八月》

今,私は毎日,大介と過ごした日々を思い出す。忘れてたくても忘れられない。忘れたくない。またもしかしたら,あの日の様に,メールがいきなり来るかもしれない。そんな期待を抱かずにはいられない。大介は忙しくしているみたいで,私は入試間近になり,毎日勉強に追われている。



《大介》

あなたの中に私はまだ居ますか?もぅ過去になってしまいましたか?

私の中で大介はずっと大きい存在のままです。 また出会えるかな?もぅ一生会う事はないかもね。会ったらまた好きになっちゃう。

私に大介以上の人は現れるかな? こぅ思ってる限り現れないと思うょ。 いつか互いに幸せになれますように…。







大介は子供に私と同じ名前を付けました。

だからきっと…子供を幸せにする良いパパになると思います。そして,子供もきっと幸せになると思います。

これは,今年の話です。今,私は高校三年で,大介は社会人として働いています。不倫は決していい事じゃない。でも,好きなモノは好きなんだかから…その気持ち,押さえる必要はないと思います。 好きな人には,素直に真っ直ぐに接する方がいいです。後輩はしてほしくない。 読みにくい部分がいくつかありましたが,長文読んで頂きありがとうございました。

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