夜は静かな対話(笑)と共に
この作品について。
今のところ打ち切るつもりはありません。どこぞのゴキ〇リ並の生命力としぶとさをもってしつこく書いていく所存です。
夜が来た。昔…………俺がまだ≪外≫にいたころは、夜ってのは日が沈んで、それから辺りが真っ暗とはいかないまでも、かなり暗くなるものだった。ただ、≪シティ≫は違う。日が沈む所までは一緒でも、明かりが消えない。大量のネオンだのなんだのがピカピカ煌めきキラキラ光り、眩しいことこの上ない。この街にとって昼夜なんてもんは、俺みたいな少数の余所者の物でしかない。それ以外の奴にとっては…………まあ、概念みたいなモン、らしい。俺はその話を聞いた時どうも理解できなかったし、今だってもちろんそうだ。
まあ、そんなアホみたいな考えでももう、『慣れる』ことはできたがね。というか、慣れなきゃ一日中明るい街なんてやってられん。
「…………どうした?」
「うおわっ!?」
ビックリしてずっこけた。そしたら尻打った。ちくしょうちくしょう。
「私は何も見てないぞ」
「気持ちはありがたいんだが、そこを真顔で言いきられると逆にこっちが困る」
「…………難しいな」
「そう言わずに。…………そんで?何か用?」
ちょっと恥ずかしかったので、余計な間が空かないうちにズバッ!と本題に切り込む。そんなこっちの心境を察してくれたのか、余計な事は何一つ言わずに答えてくれた。
「私は今夜、動こうと思う。貴方は、どうする?」
え?意味わからんぞ、オイ。
「スマン、俺でもわかるような日本語をプリーズする」
「とりあえず、慣れてないなら無理して横文字を使おうとしないほうがいい」
「そりゃどうも。…………で?」
「今はまだ深く話すつもりはないが、ちょっと野暮用があってな。今夜の11時頃には発ちたいと思っているんだ」
「ふーん、そっかそっか」
「それだけだ。邪魔して悪かった」
「んじゃな~」
「ああ」
「ちょっと待てぇっ!?」
ごくごくフツーの顔して部屋に入ろうとしちゃったので、慌ててツッコミを入れる。コ、コイツ…………『ボケにボケを重ねる高等技術(今命名した)』の使い手だったのか!?
「………なんだ?」
あ、今ちょい迷惑そうな顔した。っていやいや、そうじゃなくて。
「………今のってさ、もしかしてここを出るって意味?」
「もしかしなくても、そうとしか聞こえないように言ったつもりだが?」
「おっしゃる通りで。…………って、そーじゃなくてだな!いやそうだけどそういう意味じゃなくて!!ってアレ?俺何言ってんだ?まあんなことはどうだっていい、一体何考えてどこ行こうとしてんのか、それぐらいは断わり入れてけってんだ馬鹿!」
「む。…………だが私は今、『深く話すつもりはない』と言ったはずだが?」
「第一!」
「いや人の話を…………」
「あーあー聞こえない聞こえないっ!!」
都合の悪いセリフは聞こえないぞー!
「…………いい、かしら?」
「オフコース」
あっさり折れた俺を責めないでおくれ。殺気なんだ、殺気を感じたんだ…………!
「…………本当?まあいい、兎に角貴方には世話になった」
「だからちょっと待てえぃっ!!」
「…………まだ何か?」
後の話については割愛な。徹夜で無限ループやって俺は疲れた、凄く疲れたとだけ言っておく。
…………あとあれだ、とりあえず眠い。
(前書きの続き)お願いだから需要ないとか言わないでー!!
…………自分でも察しはついてるから。