逃亡者たちの一コマ
(ちょっと遅いですが)あけましておめでとうございます。
今年も久本誠一、並びに『科学な都市の四方山話』、よろしくお願いしますねっ!
清明「おう!さ、本編へGO!(期待はずれの出来だけどな。短いし)」
ん?何か言った?
清明「いーや(まあ、何も言わないでやってくれ……とは言わん。これは怒られても仕方ないだろうし)」
『それを遺言、ということにするんだろう?』
誰かは、わからない声。ただ、物凄く嫌な予感がする。とにかく、この場には居たくない。一秒でも早く、一ミリでも遠く、ここから離れたい。なのに、足は動かない。手も動かない。目をつぶることも、耳を塞ぐこともできない。今から何が起きるのか、全て見るしかないらしい。
『――――――――――っ!!』
もう一人、こっちは俺も知ってる奴だ。親の顔一つ知らない俺のことを『兄貴』と呼んだ、茶髪である以外はほぼ俺そのものな男。おい、何やってるんだ。早く逃げろよ、逃げろって。なんでまだ突っ立ってるんだ、お前、お前――――――――――死ぬぞ。
「うわぁぁぁぁぁっっっ!!?」
……………そこで、目が、覚めた。ユメ?夢、なのか?
「な、何?」
「ひゃんっ!?」
「何だ、どした!?」
「「こっちのセリフ(でしょうがっ!)(ですよ~!)」」
パジャマ姿の桑折と祓が、血相変えて飛び込んできた。息、合ってなくね?
「………ん。悪ぃ、起こしちまったか。夢だ夢。くっだんなくて面白くない、いたってありふれたつまらん夢さ」
きっとそのはずだ。てか、あのアイツは仮に死ぬにしても、絶対にタダでは逝かないだろうしな。そういう所は俺と同類な奴だとみた。
「……本当?一応、私でよければその夢の話、き、聞いてあげてもいいけど?」
「そうですよ~。何かあったら、遠慮なく『私に』相談して下さいね~?いつでも聞きますから~、ね?」
「祓………」
いかん、ちょっと胸が詰まって何も言えねえ。うん、マズイなこの状況。なんだか本気で惚れそうだ。どうも俺、昔っから優しい人と年上のお姉さんには弱いんだよな……。あ、今のはオフレコで頼む。
「って、誰と喋ってんだ、俺は」
軽く自分に突っ込む。ふとその瞬間、猛烈な違和感を感じた!
「……!?」
え、なにこれこわい。というか本気で怖い。ずっと前に『タイマンだ』って言うからノコノコ付いて行ったら実は六人がかりのリンチでした、ってことがわかった時よりゾッとしてるぞ今。え、え、え、何で?何ゆえ?というかガチで何なんだ!?このそれはそれは強烈な、例えるとすると豆板醤を山盛りブチ込んだチゲ鍋だと思っていたものが一口食べるとあら不思議、ただのトマト鍋でしたーって時みたいな言葉にしにくいタイプの違和感はさあ!
うん?わかりにくいだと?
あーーーーーー…………そこについての異論は認める。じゃなくてっ!一体全体なんで俺はここで死を覚悟した方がいいような妖気を浴びてんだよって話なんだよ!
理解した。
「……………………あ"」
「ど、どうしたんですか~!?顔が真っ青ですよ~!?」
目の前でわたわたと慌てる祓。ははは、なんでコイツは気付かないんだ……?その感性が羨ましいです……。
そして重々しく響く、悪魔の宣告。俺、生きてられるかな?
「覚悟は、いい?」
まあ、やることなんて一つしかない。プライドなんて気にしない。当然だろ?
「ふん、俺の返事は分かってるだろ?」
なるべく余裕そうに聞こえるよう言い放ち、言いざまに速やかに体を180度回転させて真後ろを向く。それと同時進行で姿勢を胡坐の状態から正座にし、一秒のタイムラグすら出さずに(我ながら完璧なタイミングで)背筋を張ったまま腰を90度折り曲げて両手の平を地面に。頭は怖くて上げられません。
「桑折さん、無視してすいませんでしたあがぁぁぁぁぁぁッッッッっ!!!!??」
意識が深~く深~く沈んでいく直前、「……馬鹿」とそっと呟く桑折の声が聞こえた。
byシエル
うぅ………一体、中では何が起こっているというんだ?急に殺気が膨れ上がったと思ったらいきなり謎の打撃音が聞こえてきたり、………今悲鳴も聞こえなかったか!?彼のことが心配だn……心配?私が?ただまあ、とにかく彼なら大丈夫だろ………
「痛い痛い痛いっ!!しまいにゃ骨折るぞ……………………あ、すいませんその関節そっち曲がるようにはできてません、ハイ」
多分、きっと、恐らく、大丈夫…………だろう。
………本当に大丈夫だろうか?
さてと、現場の状況説明については清明、よろしく。
清明「へいへい……あの後特に誰とも会わずに逃げ出した俺達は、とりあえず桑折の家まで戻ったんだよな。特筆する点があるとすれば、もう無免許は気にしないことくらいかねぇ………」
お疲れさん。じゃあ、シエルだけなんか仲間外れっぽかった理由は?
清明「作者さんよ、お前はどんだけ無免許を気にしないんだよ……?それと、それについては俺も知らな」
シエル「私が話す」
清明「シ、シエル?いつから来てたんだ?」
シエル「少し前から。それはいいとして私の話なのだが、まず貴方の声を聞いた時点で跳ね起きた。あの時は心配したぞ?」
清明「ヘ?あ、え―――と、その、………悪かった」
(顔赤くしちゃって……)
清明「骨と歯、折られるならどっちがいいかな馬鹿作者?」
なんでもありません。シ、シエルさん?続きはまだですか~!?
シエル「ああ。とはいえ、特に何かあった訳ではないのだが」
と、いうと?
シエル「なまじ隣の部屋だったから声も少しは聞こえたし、しばらく様子を窺ってたら」
清明「たら?」
シエル「出るタイミングを逃した」
清明「そ、そっか……」
と、いうことでした。わかった清明?
清明「いや、わかったけど………もーいいや、なんか突っ込みどころ多すぎて突っ込む気にもなれねえし。というかそもそも、この内容は全部本編に詰め込むべきものじゃないのか?」
いやー、僕もそう思ったんだけどね~。入れようとするとどうやっても誰かがメタ発言しなきゃ入らなくてさ、逆転の発想というか苦渋の決断というか、とにかくそんな感じさ♪
清明「オーケー、とりあえず反省してないことは分かった。………新年早々こんなことすんのも気が乗らねえけど、つけ上がる前に骨の8~9本位は折っといてやんのがお前の為にもなるだろ、な?ほら、歯食いしばってこっち来いよ(ポキポキ)」
え、え~と…………シ、シエルーーー!!
シエル「私か?ああ、わかった。作者は体調が悪くなりそうなので骨がくっつくまで安静にしています。……こんな所か案外簡単な物なんだな、作者終了のお知らせとは」
ちが――――――う!!なんで勝手に終わらしてんの!?そうじゃなくて助けt
(放送自粛)
~この作者は終了しました(by清明)~