脱出！？あ、もう期待してない。
と、そこで。
「・・・・・よし、わかった。本気なんだな？」
「は、はい～！ま、間違いありません！」
えらく重々しい声と、えらく緊張した声が聞こえてきた。どっちも大声だったもんな。でも、ここは素直に礼を言わせてもらうぜ！ナイスタイミング、二人とも！
「お、終わったのか！？」
というか、今ので話が終わってないと桑折が怖い。これ以上二人でいると近いうちに骨でも折られちまいそうだ。頼む、とっとと場面転換させてくれぇ！！
「・・・・・ああ・・
「はい～！お待たせしてすいませんでした、清明君！」
・・・・・せめて、人の話が終わってからにしてはどうかな、祓さん」
ん？気のせいかこの二人、さっきより仲良くなってねえ？いや、別に思う所があるとか、そんなんじゃなく。・・・・・ほんとだぞ？
「・・・・ま、気のせいだろ」
「？どうしたんだい、王？」
「いや、こっちの話」
で、女性陣二人（こんなくくり方してんのがばれたら後で・・・・少なくとも桑折は怒るだろうな。ま、黙ってりゃいいだろう）の方は？・・・・・方は？
・・・・・・・だーーーーーー！！！わーーーーーーー！！！
いや無理無理無理無理無理！！！あれは無理！何が無理かって、もうあの二人のとこだけ空気がとんでもなく重いうえに真っ黒に染まっちゃってるし！！ちょっとマジで『ゴゴゴゴゴゴ・・・・・』とかいうオーラ出てきそうだし！さっき俺がぶつけられたのよりさらに暗い！重い！ああ、なんかもう後ろ向いて走って逃げたくなってきました・・・・・。
「キ、王、そ、それはさすがに、ひ、卑怯だろう、な、な、な？」
「う、うるせえ！何が悲しゅうておっさんと一蓮托生やんなきゃいけねえんだっての！俺は少なくともまだ死にたいとは思わねえよ！」
ああ、最近俺の株がガンガン下がってるような気がする・・・・でも命の方が大事だからな、間違いなく！
「てなワケで、バーイッ！・・・・・・・っていねえええ！！？」
お、おおおおっさん！？に、逃げたのか！？もしかして一人で逃げたのか！！？あ・の・野・郎！！
後で覚えとけよゴラァァァァ！！
・・・・最近、ホントに男性陣の株が下がってきてるよね（←他人事かよ！？）
