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科学な都市の四方山話  作者: 久本誠一
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初対面・・・・・そして心中独白

「ちっ・・・・・」

 

 それが、第一感想。たしかにそっけない。それは認めよう。

 でもな、ひとつ考えてみてほしいもんだよ。『異端だから』あるいは『普通の人間(・・・・・)じゃないから』、へんてこりんなのだと『悪魔の申し子に違いない』・・・・・・・その程度の理由で、≪シティ(ここ)≫以外ではなにかと人間扱いされてこなかったんだぜ、俺たちの大半は?だから、俺は血を見ることに、少なくとも≪外≫の連中よりかは慣れているし、しっかりと受け止めることができる。

 あー・・・・・・うん、まあ、それについては、学校でも『トラブルメーカー四天王:加速装置(かそくそうち)の清明』なる二つ名(いや、三つ名かな?)をもらうこととなっているほどの、不良系おにーさんたちを相手にした喧嘩数の多さも関係していたりいなかったりするんだけどよ。

 

 ってまあ、そんなことはいい。だけどそれが、俺がいかにも死にそうな女の子を前にして、悲鳴も上げなきゃパニックにもならなかった理由だ。むしろ、またか、と思い、そんな俺を苦々しく思う。気に食わないが、『慣れ』ってのはそんな感情もひっくるめた総称なのかもな。・・・・・・いや、忘れてくれ。今の考えは難しすぎて、俺自身にもまったくわからん。


 とりあえず、哲学っぽいことやってる場合じゃねえな。まずは、傷の確認からやってみよう。えーと、とりあえず明かりが、


 「欲しいなっ・・・・と!」


 声をかけざま、後ろのほうの街灯めがけて能力を発揮させる。瞬間、光量が軽く10倍に跳ね上がった。これこそ俺の能力名(コードネーム)の由来たる能力、機械皇帝マシンエンペラー。軽~くそれ(・・)を向けるだけで、ありとあらゆる機械を、安全装置などの制約を全て無視して、自分の思いどうりに命令し、操ることのできる能力。もっとも、便利な反面弱点もかなりあるんだけどな。ただ、それをいちいち話してるほどに俺はヒマでもお人よしでもないんでね。さて、肝心の傷は・・・と・・・


 「・・・!!」


 チッ・・・・こりゃあ、結構まずい。医療遣(いりょうつかい)をいちいち呼んでるヒマすらない!何でやられたかはしらねーが、まだ生きてるだけでもすげえ。体の弱いやつなら、こんなもん喰らっただけで即死してもおかしくねえぞ、こりゃあ。と、なると、どうする?どうすればいい?


  ・・・・え?能力を使わねえのかって?わかったよ、教えてやる。さっきチラッと触れた『弱点』ってのの一つ(・・)がこれなんだよ。機械にはほぼ万能だが、動植物にはまるっきり効かない。トンデモ(クラス)の機械がゴロゴロしてる≪シティ≫ではいろいろとできるが、機械のほとんどない(この世の中、『機械が全くない』なんて場所ありえないからな)・・・例えばジャングルのど真ん中あたりでは、ほとんどフツーの人と変わりねえんじゃねえか?行ったことないけどな。さあ、これでわかったらおとなしくしてろよ?俺は今、現在進行形で忙しいんだからよ。


「・・・・だめだ。どー考えてもしょーがねえ・・・」


 ハア?何を言っとるとですかお前らは(おっと。つい言葉が乱れちまったな)?!あのな、この俺(・・・)が、人のことにしろ自分のことにしろ、そうそう簡単にあきらめたりするわきゃねーだろーがああああ!!とーぜんまだ続きがあんだよ、続きが!


「・・・・ここはひとつ、迷惑かけさしてもらうとすっか・・・」


 ・・・・・まあ、気に入らないけどな。他のやつまでこんな厄介そうなことに巻き込んじまうのは。


今回の話は、タイトルどうり清明君の独白オンリーです。よくわからん思考する奴ですね、彼(笑)。

 ただその反面、というか当然の結果というか、ストーリーそのものはほとんど動いていません。ワッハッハ(汗)。そのかわり、彼の過去や今に関する伏線をいくつか入れておいた・・・・・つもりです、ハイ。

 ひとつ残念なのは、次の話もこれまでどうり堅っ苦しいものになりそうなことです。全然彼に気をゆるませるヒマがないもんで・・・・。ですが、せっかくなので根気よくつきあってくださいねっ!


・・・・しかし、ずいぶん怪我人への応急処置が下手くそですね、清明君。まずは気道を確保しなきゃいけないのに・・・・。

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