舞台変更
えーと・・・・・ハイ。30話も引っ張っていきなり昼になりました。
だから、今までの話は全部一夜のうちに起きた出来事です。
作者もきれいに忘れてた・・・・(汗)時間かかり過ぎだろ・・・・・。
・・・・・・・暗い。寒い。テンション下がる。
え、何かって?目ぇ覚ました時の第一感想だけど何か文句でも?俺低血圧気味なんだから、起きぬけは弱いんだよなー。てかどこだよココ・・・・。
と、横から聞き覚えのある声がした。それも2つ。
「お、目が覚めたかね王?」
「まったく・・・・・アンタはいつまでグースカ寝てれば気が済むのよ!」
・・・・・・・あ、めんどくさい奴らだ。でも、ここで二度寝したらまーーーーたなんて言われるかわかったもんじゃねえしなぁ・・・・・あー、やっぱ起きなきゃよかった。ごー、よーん、さーん、にーい、いーち・・・・
ハイ、後悔タイム終了。これまでのパターンからいくと、あと5秒以上の放置で桑折の『手』が飛んでくる。朝っぱらから痛い思いで目が覚めるのはまっぴらだ。
「・・・・・よお、おっさん、桑折」
「なんで私が後になるのっ!!」
「・・・・・・起きたのが間違いだったな、うん」
「どういう意味よ!?」
「いんや、別に」
「・・・・・・・・・君たち二人はどこに行ってもその調子なのかい?若いねぇ・・・」
「「うるさい!!!」」
顔を赤くしてうつむく桑折に(どうせ怒ってるんだろうなぁ・・・・・んで、きっと俺が殴られる・・・・ハア)、はっはっはとのんびり笑うおっさん。ああ、何でこの部屋はこんなに狭いんだ・・・・・ん?この部屋?ああそうだそうだ、すっかり忘れてたぜ。
「おっさん、ちょっといいか?」
「うん?どうしたんだい?」
「結局俺はまだここがどこかわかんねーんだけど・・・・・どこだここ?」
「予想はつく・・・・・な」
なんなんだそのハッキリしない物言いは。わかりにくいぞオイ。すると、多分そんな顔をしていたのだろう、おっさんも言葉を付け加えた。
「まあ考えていることはわからなくもないが、まだ情報が無さすぎる。いいかい、これはあくまでも『予想』だということを忘れないでほしいのだが、ここは恐らく牢の中だ」
「牢?つまり、いわゆる牢屋のこと・・・・・ですか?」
なんだ。俺より先に起きてた桑折も知らなかったのか。
それにしても、俺も入れて誰も驚いてねえな。まあ、桑折はあの暴走後どうなったかは知らねえけど、まだ反動で今一つ頭が働いてないだけだろ。
「ああ。ただ、もうひとつ言えることがある。ここがどこにせよ、とにかく≪シティ≫の内部だ。それだけは言える」
「証拠は?」
「まずこの壁・・・・・この金属は、まだ≪外≫の技術では加工ができないほど量が少ないレアメタルだ。つまり、これは≪シティ≫の人工モノということだ。それに、今の時間帯だ。まだだいたい昼の1時といったところ・・・・・壁でも越えない限り、仮に≪外≫に出るにしてもまだ手続きの最中だろう。こんなところだが?」
「で、ここからの脱出は?」
「まあ無理だろうな」
「?ここは見た感じ電子ロックだぞ?なら俺が一発『機械皇帝』で解除してやれば・・・・・」
「いや、この金属は少々特殊な性質を持っていてだな。それは難しいだろう」
「ん?漫画やゲームみたく『この中では能力が使えない~』とか、そんな感じのオチでもあんのか?」
「いや、開けようと思えば開けられる。ただ、ここから出た瞬間バレるだろうな。この金属は音を非常に伝えやすい。その普通の靴では、一歩歩いただけで靴音が響き渡るだろう」
なるほどねぇ・・・・・・『出ようと思えば出られる』ってのが、余計にイライラするな。
「あの、じゃあここの中の人は、どうやって歩いているんですか?」
「ふむ。恐らく衝撃を吸収できるような靴でも履いているのか・・・・・あるいはどこかで普通の床になっているのか・・・・さすがにオートで動いている、ということはなかろう。とにかく、王の能力から言ってもリスクが大きすぎる」
うーん・・・・どうすっかねえ?