25:どう降りるべきか・・・・
「んじゃさ、祓。ちょっと聞かせてもらうけど、ホンッッットに今の祓には、何にも出来ることが無いってワケ?」
「うぅ~。そんな言い方はストレート過ぎますよ~」
「・・・・・・・あー、俺が悪かった」
我ながらのんびりした会話だとは思うぞ?でもなぁ、真面目に考えたら考えたで・・・・・・
:これより回想シーン:
『チッ、せめてラジコンカーの一台でもありゃあなんとでもなったってのに・・・・』
『私の責任ですね~・・・・ハア・・・・』
『ヘリでも飛んで来ねえかなー・・・・・・』
『すいません~。ココ、≪シティ≫でもトップクラスで人通りが少ないことで問題になってるような場所なんです~・・・・・これも私のせいですね~・・・・』
『懐中電灯が一本あればいいんだけどな・・・・・』
『そんなレトロな道具、博物館にでも行かないと置いてないですよ~。やっぱり私がもうちょっと荷物を持ってきていれば~・・・・』
『・・・・・・・・・・。』
:回想シーン終了:
・・・・・・な?わかるだろ?祓、妙な所で真面目すぎ。あと背負いこみすぎ。その後一人で落ち込んじゃって、フォローすんのがまた大変だったんだよなー。
これから祓の前に出る時は、独り言にも気ぃ付けないとな。
「祓、なんかいいアイデアとかあるか?」
「うう・・・・わざわざ気を使ってもらってありがとうございます~。・・・・・・そうですね~、『エアー』がたまるまで待っているなら、あと20分はかかりますから~、その他の方法だったら~・・・・」
「だったら?」
「でも、これやるのは多分止められそうですし~、もし本当にやったら私、清明君に嫌われちゃいそうですし~・・・・・」
「?一体どんな奥の手があるってんだ?」
「はい~。そのぉ~・・・」
「?」
「この携帯で『ダイヤ』の他の人に連絡を~・・・・
「できればやめてくれ」
・・・・ですよね~」
・・・・・ちょっと期待したじゃねえか。せめてもったいつけずにさっさと言ってくれ。まあ、いまだに『ダイヤ』だの『クローバー』だのはよくわからんけどな。でも、ここはやめといたほうが無難だろう。
「てか祓、携帯なんて持ってたのか?」
「あ、はい~。決まった所にしか繋がらないようにロックはかけられてますけど~」
その機能、確か小学生の防犯用だったような・・・・・まあ、いいか。本人も特に不便はないみたいだしな。
・・・・いや、今は思いっきり不便だけどな!!
「ちょっと貸してくれないか?」
「え、いいですけど~・・・・・どうせ誰にもかけられないですよ~?」
「ほい、センキュ。すぐ返すから。・・・・・・・・あのな、俺を誰だと思ってんだ?」
「え?清明君は・・・・・あ~!!」
「まさか『忘れてた~!!』とか言うんじゃねえだろうな!?」
「きれいに忘れてました~!!」
「やっぱそうだったのかよ!」
・・・・・・・祓、けっこう天然も入ってんのな。さっきまで『機械皇帝』連呼してたじゃねえかよ。
・・・・・・・・また悪い癖が出た。全然話が先に進まない(汗)。