『純愛のハート』
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・っ！！」
・・・・・・・・えーっっと・・・・・何だ、あのなんかムチャクチャ痛い奴は？
え、宣戦布告？今時二人称が『貴様』？あと、『何も無かった』てどゆこと？んーとそれから・・・・ああそうだ、『限界能力』なんて能力名、俺聞いたこと無えぞ？・・・・・・・って俺！よくあんな長いセリフの要点一回で覚えられたな！いや意味はわからんけども！うわ、地味に凹む！！あんなへんてこりんなセリフ覚えちまった自分に凹みまくる！！！
「はあ、はあ・・・・・・・・・」
あれ、あちらさんは息切れ？まあ、あんな顔真っ赤にして全力しかも息継ぎナシで叫べば、少しは疲れも出てくるだろーな・・・・。
え？俺たちはどーしたのかって？オーケー、まず一つ目の会話。
「・・・・・・・・なあ桑折・・・・」
「・・・・・・何？」
「あの俺似の茶髪・・・・・なんというか・・・・」
「・・・・ええ」
「・・・・・やっぱアレだな、痛い奴だな」
「・・・・少なくともアンタとどっこいどっこいぐらいには、よね・・・・・・」
・・・・・・・・やっぱ相当ひどい奴だよな、コイツ？ってか俺そんなに変な事ばっかやってんのか？最近コメントを求めるごとに馬鹿にされてるような・・・・・。まあいい、次だ次。
「な、ななな・・・・・・・・・・・・っ！！」
「うおっ！？お、おっさん！？どうしたんだ！！？」
「あ、王！！不味いことになった！！まさかこんなスタート直後に宣戦布告を叩きつけら
れるとは・・・・・！」
「わ、わかった！わかったから！いやごめんなさい実はさっぱりわからん！！でもとにかく一度落ち着いてくれおっさん！！」
「あわわわわ・・・・くっ、しょうがない！ゲーム参加を早めさせてでもバランスを取らないと、王不在で話が進んでしまうんだ！！だから今から我々の場所に来てくれ、頼む！！」
「えぇぇぇぇぇぇぇ！！？・・・・・・ってさっぱり分かんねえよっ！！」
なんと、ノリ突っ込み発動！・・・・・・・したくねー。はあ、話が通じるだけまだ桑折の方がマシだな・・・・・・。
そう思って桑折の方を見ると、
・・・・・・・・・・・・・っ！！
「こ、桑折！？」
ウ、ウソだろ・・・・・？なんでまた急に？てかホントに何故？俺ら、誰か悪いこと言ったのか？・・・・・ってレベルじゃねえよな、こりゃ。
ここまで言えば大体の予想ぐらいはつくだろう？・・・・・うん？正直かつ素直に分かりやすく説明しろぉ！？早い話分かんねえんだな！？ったくめんどくせえ・・・・・・・。
要するにな、桑折は確かにさっきの場所に立ってたんだよ。ただ・・・・・その・・・つまりだな・・・・
「自分の能力思いっきり構えて殺意満々にこっち振りかぶるのはやめろおおおおお！！それ最高で３００ｔは出せる手なんだろうがあああっ！！マジで死んだらどうするうぅぅっ！！」
あー、説明ゼリフみたいなこと口走った自分に自己嫌悪・・・・・ってこれさっきもやったよな？
へ、何か言ったか？・・・・・・ん？現実逃避？・・・・・・否定できねえよ文句あるかっ！！今こっちは忙しいんだよっ！
え？『ハート』の人が出てきてないって？
じゃあ、ここで一つネタばれを。
・・・・・・薄々気が付いているとは思いますが、そこにいるあの人が『ハート』の王ですよ～。
