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科学な都市の四方山話  作者: 久本誠一
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13/66

幕間

 名前も知らない『彼女』が出て行って数分・・・・・遅まきながら桑折が気付き、清明がそれを聞かされた所でのお話。


 本人(いわ)く桑折からの『爆弾発言』を受け取った瞬間。清明は、とりあえず一言怒鳴っておいてから―――――ハタ迷惑な話だが、これも喧嘩ばかりしているうちに勝手に身に付いた能力らしいのだ・・・もう少し細かく解説すると、


  一、一緒に行動しているやつが何かミスをしちゃう=とりあえず怒鳴る

  

  二、自分・知り合いが馬鹿にされる又は挑発される=とりあえず怒鳴る

 

  三、喧嘩で相手に卑怯な手を使われそうになる  =とりあえず怒鳴る


・・・・・・・・改めて言おう、ものすごく(・・・・・)ハタ迷惑な話である。それも条件反射で行うので、相手のことも自分の立場もまるっっっっきり考えない発言が多いからなおさらたちが悪い―――――が、まあそれはともかくとして。そんな発言を叩きつけられた桑折は、一瞬だけ黙った後、だんだんその大きめの目が潤んできたように見えて・・・・・


―――――あらら?え、泣いちゃう?あ、マジで泣いちゃうの?う、うわ~、さすがにまずかった・・・・かなー?


そんなことを考え、殊勝にも謝ろうとして口を開いた直後!


「な!ん!で!・・・・・・・アンタからそこまで言われなきゃいけないのよっ!!一体アンタはどこの国の王様だー?!」

「うおうっっ?!」

彼は、心底驚いて奇声と共にソファから転げ落ちた。そしてソファの上に這い上がりながら、

「えっと・・・機械の国の・・帝王様、かなー、なんて、ハハハハハ・・・・」

 乾いた笑い声を、ひきつった笑顔と共に漏らす。そしてそのまま、恐る恐る彼女の顔色を覗き込む・・・・・するとそこには不気味なほど優しい笑顔でニッコリと笑っている彼女がいて、でもよく見るとその顔の横には青筋が数本走りその両手は白くなるほどきつく握りしめられてプルプルと小刻みに震えていて・・・・・・・


「あ・・・・・えーっと・・・その、すいませんでした桑折様!だ、だからそんな怒らないで下さ・・・・・ってうわァァァァァァッッッッっ!!!!」


 以下の騒ぎは省略。ただ5分後部屋の中に残っていたものは、模様替えでも行ったかのように色々と移動された家具、部屋の中央で息を切らせて顔を真っ赤に火照らせながら仁王立ちになる天下谷桑折、そして隅の方に転がされている元は人間だった生ゴミだったとい・・・・・

「うぅ・・・・・いや、俺も一応まだ生きてるからな?ア()!・・・・あー、やっぱ自信ねーわ、コレ・・・・・」


・・・だそうだ。

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