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episode0~記憶の欠片~
ーーー瞼を閉じた先、映る景色はかつての情景そのもの。
白く降り積もる雪景色。
和を守る広く、温かいその屋敷に小さな子供が3人居る。
白銀の頭一つ高い男の子と私と同じくらいの背をもつ黒髪の男の子。
私は、腰まである長い髪を揺らしながら、白銀の男の子の音のない言葉に、にこやかに笑い返していた。
黒髪の男の子は、白銀の男の子の言葉に戸惑った様子の後で、私の手を掴んで困ったように笑いかけていた。
その後、誰かに呼ばれ、3人で廊下を駆けていく。
場所は変わり、足元に広がるのは寒々しい暗い廊下とひと際大きな障子の戸。
その障子前、ぼんやり漏れる月明かりが白銀の髪を照らして一層の暗さを際立たせる。
ぴたりと止まったその背中は、先ほどと打って変わり突然として声を発しなくなっていた。
私はその様子に、どうしたのと手を伸ばそうとする。
だけども、黒髪の彼がそれを止めた。
「だめだよ。
” ”は、止められない」
そこで景色は真っ暗になった。




