乱入者
「遅いな・・・何かあったのか?まさか迷子とかないよな」
エントランスでは、沢山の銀行員などがぐったりしている。
こっちの騒ぎを駆けつけて、幹部が来ると思ってたのに
一向に来る気配が無い。
「胸騒ぎがする」
この場を離れる。
ーーーーーー
ガキンッ
キンッ
(しのせとかいう奴、本を通じて攻撃する能力だな
問題は雷殺とかいう奴の力・・・・もしかして)
「軌道を変えてるのかな?どちらにせよこの連携を止めないと、私に勝機は無い」
一度止まる
今から私の能力を使って、私の嘘を現実にしてみせましょう。
「しのせって小説家なんだっけ?私も小説書いててさ、
プロの貴方に私の小説を見ないでほしい」
悲しそうをイメージして演技をする・・・・
雷殺は、はあ?と、怪訝そうにしている。
狙いは見せるまでの隙、その間に首を貰うつもり。
正直言うと、今凄く恥ずかしい。正直言わなきゃ良かったて思ってる。
彼は警戒心を出しながら止まる、
効いたか?
心を動かされたか?
「何故見せたくないのか、理由は自信が無いからじゃないのか?見せてみろ私が評価してやる」
普通に良い人でした。
ごそごそと胸ポケットから、自作の小説を渡すと
彼から逆にオリジナルの小説を渡される。
(私の嘘そんな関係なくね?)
能力と私との相性が合っていない事に、ため息を吐く。
悪い事が起きる嘘とかしか言えない、有利になる為の嘘なんて言えるはずが無い。
「無理なものは無理かぁ・・・・。えーなになに?」
表紙はシンプルな水色と白色の配色を背景に"殺し屋が描く死小説"という赤い文字が書かれている。
「なるほどー?」
胸ポケットから拳銃取り出して、どさくさに紛れて雷殺を殺す気で何度も発砲する。
「ちょっ黙って小説読めないのぉ?」
奴に向かった弾丸が、全て私に帰ってくる、一度小説を上空に投げて手放し
両手で大剣を持ち、振りかざすように弾を落とた。
スタッと落ちてきた本を手に取る。
確定だ、軌道を変えてる。
次のページをめくると
「ちょっとまって、グッロ!・・・・ごめん。おぇ」
モザイクなしでは見せられない挿し絵、実体験を元にしたであろう文章も、かなり、いや相当エグい。
殺し屋しか買わないでしょこんなの。
「医療関係の解体新書かな?」
無理矢理笑って、感想を述べる。
「君のは、普通につまらないな、俺の心は満たされなかった」
シレッと私のメンタルに傷をつけてくるあたり、さすが裏だわ。
「あっそーじゃあ、もう一回殺試合だ。作品交換も終わったしネ!」
彼の本をそっと地面に置いた。
再びもう一度捉え、構える。
殺す気で行く
相手と攻撃が混じり合うスタート時だった
「・・・・い」
此処に居た三人が?を浮かべ、お互いが攻撃をすかす。
「・・・・さい」
「・・・・何か来るな、雷殺、援護を頼む」
「?了解」
しのせが破壊力がありそうな爆弾を描く、ポンッと本から飛び出て
落ちる軌道を雷殺が変え、爆弾が重圧ある扉へ飛んでいく。
「待ってやめなって!感じるんだなぁ。その威力的に、この施設を飛ばす気だってことを!本当にやめて此処地下」
叫んでも届かず、
ドカーン!と目の前の景色が爆発し、私達に大きい爆風が襲う。
壊れた壁や吹き飛ばされた扉の中に見える人影。
コツコツ
「謝罪も無しか人間よ。ずっと監禁されてた僕を可哀想だと思わないか・・・なんて、勝手に居座ってたって言うのが正解だけどー」
現われる人間?いや違う人じゃ無い!気配が物語っている、女性は私の方を見て
笑った。
「お母さん?似てるね・・・」
一瞬で私に距離を詰められる。
「遊ぼお姉さん」
強い蹴りが横から来る。
キンッ!
「くっ!意外と強くてびっくり」
攻撃を当てた貴方は
「・・・・・・」
満足そうな妖しい笑み
「・・・・・っ」
を浮かべ見下される。
今お取り込み中なのを狙って、去ろうとする男二人がいる。
「待て!お前達の帰る場所は刑務所だろ!!!!!!」
二人は一度は止まったモノの、知らない振りしてこの場から出て行った。
「よそ見を、よそ見はするなよ?」
取り残された二人は再び、拳/剣を交える。
良い調子で淡々と戦い抜いていたけれど
「うわっ」
強く手を狙われ武器が飛ばさる。
カランカラン
大剣が落ちる。
「ああ・・・・ああくそ」
殺される・・・・殺される。それだけが頭を支配する。
逃げないといけないのに逃げられない。
「私は裏犯罪特殊課なんだ」
最後に睨み付ける。
読めない無表情に近い顔で
「終わりだ・・・・お母さんもどき」
ああ、最後の蹴りが来る。