最初の覚悟
裏犯罪特殊課という部署が出来た。
話によるとパトロール専門の部署らしいが、正直そうは思えない。
モブからしたら戦と終が突然消えた代わりに
さっそうと現われた部署で、奴らの質は見て分かる程かなり良い、つまり戦闘面での超エリートだって皆が噂をしていた頃
―裏犯罪特殊課の部室―
この厳しめの空気の中で、一人の男が真面目な表情で言った。
「今日から俺がこの裏犯罪特殊課室の責任者に任命された、真最 三音だ。よろしく頼む」
それぞれの態度で皆が返答する。
「早速だがチーム分けを行おう。48人を4人で1チームにする。その方が連携を取りやすいだろう」
「なるほどね、裏と殺り合うならそうじゃあないと♪」
「ああ、メンバーはこっちで決めてある。今から言うから集まって確認してくれ。まずは・・・・」
しばらくして12チームが出来上がる、事前に能力を確認して、相性が良い奴らを組ませた。
要するに計算済み。
「アンタは一人で良いのか?」
「ああ、俺はあくまで指揮官だ。それに心配しなくても俺は強い」
「さっすが期待の新星とも言われる男だな。頼もしい」
ふっと鼻で裏犯罪特殊課のメンバーの一人が笑った。
その後、皆はそれぞれ、裏の世界へと向かった。
暴力、金、支配、などが渦巻く。危険な世界、強さがステータスとも言える世界と我々はぶつかるんだ。犠牲者も出るだろうな。ああ憎き憎き裏の大黒柱
「裏の5柱」
なんて憎しみを込めた言葉を呟いて、
報告書の上でペンを走らせる。
もう少しで完成しそうな時に、恐る恐るドアが開く
「あの・・・・・もう終わってる?」
「はいもう。てかどちらさまですか?」
「あっ・・・今日裏犯罪特殊課に配属された。ライ・フィーリンスという者なんですけど・・・・遅刻してすみません!」
資料を漁るが何処にも彼女の書類は無い。
疑いの視線を向ける。しばらくして・・・・あっと思い出したかの様に、別の机にあるフォルダーの山に駆け寄り、次々と開けて確認していく。
「あった」
彼女の写真・名前などが書いてある紙が止めてある。
何故昔のフォルダーの中にあるのか?
不思議である。 (おそらくミスだろう)
ああ、なるほど、訂正しようメンバーは48人ではなく、正式には49人だったと。
「はぁ・・・・・・キリの悪い」
「え、なんかすみません」
チームは多すぎてもアレだし、少なすぎてもアレ。
彼女を何処かのチームに入れたとしても・・・・。奇数だと色々めんどくさいと
長年の勘が言ってる
「な」
ジロリ
「ひぃぃ!」
(反応がいちいち大げさな女)
さてどうしたらいいのか?
ずーんと頭を悩ませる。
「じゃあ・・・私と貴方で組みましょうよ!そっちの方が良き!ビジネスパートナー的にさ?」
「・・・・・・・・」
「めっちゃ嫌な顔しますやん!待って下さい私にはそうですよね!まずは自己紹介から」
「良いよ。それで。チームのバランスを保つために必要であるならば仕方が無い」
「イエェイ!お近づきの印に、私の最高な嘘が溢れる小説をサラシあげましょう!。ついでに能力もご覧下さい!きっとそれは貴方の役に」
「はあ?」
その一言がこの場の空気を一瞬で凍りつかせ、私のテンションを徐々に冷やす。
「どういうことだ?能力?お前は裏特有の個性を持っているのか?」
「。ワタシハチャントオモテシュッシン。裏社会の連中しか受けられない能力手術を受けた経緯はですね・・・・」
一呼吸を置いて、無理矢理笑顔を作って話し始める。
「一度攫われたんです。裏世界の連中に・・・・」
彼の表情は硬い、それでも続ける。
「私には双子の姉がいました。いつも優しくて妹思いの姉。
攫われたと気づいた時には、値札が私には与えられ、姉には手術を与えられました。嫌な気配を感じたのか姉は、何も言わずに、姿の交換を強制しました。そして私は手術を受け生き延び、この場から逃亡、
姉は私の運命を辿りました。行き先は分からないですが、でも分かる!
辛い事だって!!
私はこんな事する裏が憎いです!この憎しみを誰にも味わって欲しくない!!だからこの場所に来たんだ!!」
無言の男に対して、唾を飲み緊張する女。
「能力は?」
「・・・・・相手の心に響いた嘘を本当にする力です」
「なるほどな、普通に弱そうだ。」
グサッ!
心に言葉の矢が突き刺さる。
でも
と彼は付け加える。
「俺はお前の覚悟を気に入った。俺の名前は真最 三音。非能力者だ。覚えとけ。・・・なんてな、よろしく。ライ・フィーリンス」
「・・・・はい!宜しくお願いします!!三音さん!」