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女子高生は大統領 〜家康が女学園の女子高生に転生した〜  作者: 三日月未来(みかづきみらい)
前編
92/169

【九十二】難関校内かるた大会本選トーナメント!

この連載小説のジャンルはローファンタジーに設定しています。

【登場人物プロフィール紹介】を一〇七話のあとに追加しています。


女子高生は大統領では、

徳田康代の会話に二重鉤括弧を使用しています。

『  』


皆さまの隙間時間でお楽しみください。

三日月未来(みかづきみらい)

 天女の天宮静女が徳田康代大統領の身体を揺さぶる。

「康代!・・・・・・康代!康代!」


 康代は、悪夢で(うな)されていた。


[うーうーうー]


「康代!起きて!・・・・・・康代!康代!」


 しばらくして康代は目覚めた。


 康代は予知夢を見ていたのである。

西和大陸と南和大陸の天変地異の悪夢を目の当たりにした夢だった。

巨大な津波が渦を巻き、大陸を包み込み渦の中に沈み込める夢を、静女(しずめ)に話した。


「康代、忘れることでござるよー」


『静女、ありがとう』




 八月二十三日、神聖女学園武道場で非公式な校内かるた大会本選が開催された。

康代たちは、準々決勝以上のネット配信を予定している。

初日は三回戦までが行われ、二日目以降が準々決勝からとなる手筈だ。


 康代たちシード組み七名は、七ブロックに分かれ二回戦より出場となる。


 二回戦のトーナメント表を見れば、本選レベルが高いことが分かる。

一回戦をクリアすることがベスト三十二名に入る条件だが難関だった。


ーーーーーーーーーーーー


[二回戦トーナメント表]


【Aブロック第一】

シード[徳田康代A級]、対白波二番三番の勝者

【Aブロック第二】

予選一番二番勝者、対白波四番五番の勝者


【Bブロック第一】

シード[唐木田葵B級]、対神聖C級夏生と新人一番の勝者

【Bブロック第二】

予選三番四番勝者、対白波六番七番の勝者


【Cブロック第一】

シード[和泉姫呼B級]、対神聖C級春日と新人二番の勝者

【Cブロック第二】

予選五番六番勝者、対白波八番九番の勝者


【Dブロック第一】

シード[姫乃水景B級]、対神聖C級三笠と新人三番の勝者

【Dブロック第二】

予選七番八番勝者、対神聖予選九番白波十番の勝者


ーーーーーーーーーーーー


【Eブロック第一】

シード[逢坂めぐみA級]白波一番、対有馬一番二番の勝者

【Eブロック第二】

予選十番十一番勝者、対有馬三番四番の勝者


【Fブロック第一】

[夜神紫依]と予選十二番勝者、対新人四番五番の勝者

【Fブロック第二】

[朝川夏夜]と予選十三番勝者、対有馬五番六番の勝者


【Gブロック第一】

シード[森川楓B級]、対新人六番七番の勝者

【Gブロック第二】

[赤城麗華]と予選十四番勝者、対有馬七番八番の勝者


【Hブロック第一】

シード[朝霧雫B級]、対予選十五番と新人八番の勝者

【Hブロック第二】

[大河原百合]と予選十六番の勝者、対有馬九番十番の勝者


ーーーーーーーーーーーー


 どのブロックもベスト(えいと)になるまでに、上級者と対戦することになる。

(あり)地獄トーナメントがAI(エイアイ)により組まれていた。


 白波女子高と有馬女学園の参加で全国レベルの対戦カードとなっている。




 安甲晴美、由良道江、松山八重の三人は、トーナメント表を見て溜め息を()く。


「安甲先生、これ、校内大会じゃないわよね」

「まるで昇段大会レベルに見えるわ」


「ラッキーブロックは、Fブロックね」

「Fブロックだけノーシードになっているわ」


「じゃあ、そろそろ時間だから準備しましょうか」


 宝田劇団の五人は、トーナメント表を見て無言になった。

思っていたことの甘さに気付いたのだ。

B級でシードの朝霧雫(あさぎりしずく)だけが涼しい笑顔をしている。



夜神紫依(やがみしより)、Fブロック第一

朝川夏夜(あさかわかよ)、Fブロック第二

赤城麗華(あかぎれいか)、Gブロック第二

朝霧雫(あさぎりしずく)、Hブロック第一

大河原百合(おおがわらゆり)、Hブロック第二



一回戦、二回戦、三回戦の読手が発表された。

司会の門田菫恋(かどたすみれ)がリストを見ながら読み上げた。


「一回戦は、神聖女学園かるた部顧問、安甲晴美(あきのはるみ)先生。

ーー 二回戦は、有馬女学園かるた部顧問、松山八重(まつやまやえ)先生。

ーー 三回戦は、白波女子高かるた部顧問 由良道江(ゆらみちえ)先生」




「今日は、三回戦までね。

ーー 明日の準々決勝から読手は協会の専任読手が担当するわ」

安甲だった。


「一回戦も二回戦も素直には行きそうもないわね」

由良も組み合わせ表を見ながら答える。


「例の中学生、どこまで行くかしら・・・・・・興味あるわね」

松山が真顔で呟いた。


 白波女子も有馬女学園も学校改革の統廃合で神聖女学園になる。

同じ学校の生徒になるのだから他人事ではないのだ。


 かるた部は共同代表になる・・・・・・かるた会をどうするか?

安甲晴美はまだ考えていなかった。


「神聖女学園には、かるた部とかるた会があるのを知っていますか」


「安甲さんに、昇段大会で伺っていますわ」

由良が言うと、松山が驚いて由良を見た。


「そうなの?由良先生」


「かるた会と言う大枠の方が先々を考えると便利ですから。

ーー 宝田劇団の五名はかるた会の会員として出場しています」


「なるほど、裏技ね・・・・・・」

由良が言った。




 神聖女学園中等部の女子生徒三人は、三ブロックに分かれた。


Bブロック第二、一回戦、滝沢愛(たきざわあい)、予選三番

Cブロック第二、一回戦、瀬戸霞(せとかすみ)、予選五番

Dブロック第二、一回戦、笹山夜空(ささやまよぞら)、予選七番


「滝沢さんは、何処になったの?」


「予選組の三番よ、瀬戸さんは?」


「私は、五番ね、これ誰が割り振ったの?」


「アイよ」

笹山が答える。


「笹山さん、アイってなに・・・・・・」 


AI(エイアイ)のことよ」


「二回戦以降が、めちゃくちゃヤバくない」

滝沢だった。


「うん、上がると上級者の(とお)せん(ぼう)が待ち構えているわね。

ーー やり甲斐があるじゃない」

瀬戸が笑いながら答えた。


 徳田康代と逢坂(おうさか)めぐみも話あっている。


「有馬女学園、レベル高いわよ。油断大敵ね」


『逢坂さん、大会で戦っているから分かるわ。

ーー 半分が団体戦のレギュラーね』


「白波も同じよ。簡単じゃ無さそうね」


 誰もが校内かるた大会本選トーナメント表を見て溜め息を漏らしていた。


 中等部女子生徒三名と宝田劇団五名は、かるた会所属としても・・・・・・。

神聖女学園かるた部は、白波と有馬を吸収して部員四十九名の大所帯となった。


 神聖女学園かるた会代表の安甲晴美の悩みは尽きることがなかった。

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